'21月組『桜嵐記|Dream Chaser』5月28日の記録

宝塚の世界に足を踏み入れて早3ヶ月、遂に行って来ました宝塚大劇場

この日の座席は2階席3列目正面。俯瞰になるため舞台装置や人の動きが観やすく、思った以上に舞台との距離も近くて良席だった。ありがとうエポス。

 

以下、あらすじと感想。

※鑑賞が終わるまでネタバレを回避したい方はここでUターンしてください。

 

あらすじ

https://kageki.hankyu.co.jp/sp/revue/2021/ouranki/info.html

今回の公演解説は物語の大筋が簡潔にまとまっているので、観劇前にこれを一読しておけば問題なし。

対立構図がわかりやすく演出されているので、わたしのように足利尊氏後醍醐天皇の名前だけはかろうじて記憶にある知識0の人間が丸腰で挑んでも楽しめる。

 

印象的なシーンと感想

桜嵐記

  • 下手から光月るうさん演じる老爺が登場。何者かは後でわかると自己紹介もそこそこに、この物語の背景となる南北朝の背景を説明していく。
  • この説明、日本史の勉強をちゃんとして来なかったわたしでもスッと理解できるくらいわかりやすかった。スタディサプリで配信した方が良いのでは?
  • 上手から老婆が登場。老爺はこの老婆に伝えなくてはならないことがあり訪ねて来たのだ。そして楠木正行の物語が始まる。
  • ここ、くるっと振り返って弓を引く正行がとっても美しいので双眼鏡越しに凝視した。

 

  • 楠木正成の長男・正行(珠城りょう)、次男・正時(鳳月杏)、三男・正儀(月城かなと)や郎党らが登場しダンス。弓を引いたり馬を走らせるような振りがあり、合戦の描写だとわかる。
  • このダンスシーン、正行と正儀は終始キリッと引き締まった表情なのだが、正時だけは時折朗らかな顔つきが垣間見える。表情管理に拍手。
  • 正儀の「戦場は俺の遊び場や〜!」と、正時の「かような危ない遊び、したがる者の気が知れぬ。安全第一で務めさせていただきます!」に兄弟の性格の違いがよく出ている。人物紹介がこのワンシーンで完結しているのに唸った。あと単純にふたりが可愛くて最高。流石は上田先生。

 

  • 高師直(紫門ゆりや)に夫を赦して欲しいと懇願する女性に、夫を助けたいなら裸身になれと迫る高師直。わかり易く女の敵である。
  • 師直が囲っている女性は、着物の上から羽衣の様な羽織を半身だけ纏っている。これは裸身になった公家の女性を「羽衣を取られた天女」と例えた師直の言葉を示唆していることから、この女性らもまた師直に辱められたとわかる。
  • 弁内侍(美園さくら)を欲しがる師直。囲いの女性が、弁内侍の恩人の名で手紙を出し誘き寄せる。
  • それにしても、上田先生の作品には"男性が女性に強いる"描写が多いような。男尊女卑に対する違和感や嫌悪感が作品づくりの根底にあるのかな?

 

  • 弁内侍(美園さくら)を乗せた籠を百姓らが運んでいると、師直の手下に囲まれてしまう。一目散に逃げる中、百姓のジンベエ(千海華蘭)だけが「女の人をいじめたらアカン!」と弁内侍を助けようとする。
  • そこに楠木正行が偶然現れ、弓矢と刀で敵を一蹴する。ザ・王道な少女漫画展開、こんなの惚れてまうやろ〜〜〜!
  • すかさず弁内侍に「お怪我はありませんか」と声を掛けようとする正行を遮り「血が〜!」と騒ぐジンベエ。「こんなのかすり傷だっ」と傷口を布で抑えさせた後、「お怪我はありませんか」と声を掛け直す正行…健気でとってもカワイイ!
  • と思いきや、弁内侍には怒りと落胆の表情が。仇である師直と褥を共にし寝首を掻く千載一遇の機会を逃してしまったと。
  • 正行が「戦はあなたではなく、某が致します」と胸キュン必至のキラーフレーズを発するも、武士は皆師直と同じで欲で動くから信用できないと嫌悪感を露わにする弁内侍。大丈夫?本当にふたりは結ばれる?とやや不安になる。
  • 正行は、百姓のジンベエは弁内侍の素性を知らされていなかったにも関わらず咄嗟に助けようとした、人の心に身分は関係ないと説く。

 

  • 川に落ちた敵兵を引き上げ手当てをする正行らに、仇を助けるとは何事だと怒る弁内侍。
  • 彼らは百姓であり、武士に小銭で雇われただけだと諭しても聞かない弁内侍。姫君がそう言うなら仕方ないと敵兵に斬りかかろうとすると、弁内侍が「斬りつけろとは申していない…」と制止する。
  • この場で一番身分の高い弁内侍の赦しがあって救った、という体裁を作るためにわざと暴力的な振る舞いをした正行。彼の賢さが滲み出ているシーン。
  • 一方、兄に歯向かう弁内侍に途中噛み付いた正儀は、喧嘩っ早くて粗暴だけど兄想いな弟なのがだだ漏れで良かったですね…。
  • あなたは何のために戦うのかと弁内侍に問われ、何のために戦うかを知るためにと答える正行。このやり取りは自体はあっさりしているけど、正行の生き様に迫るとても大切なシーン。正行はこれを機に葛藤し、後に答えを見つける。

 

  • 下手で弓を引く正時。戦のワンシーンかと思いきや、ドヤ顔で取り出したのは矢ではなく木べら。会場が湧く。
  • 敵を斬らずに猪を狩り、料理を楽しむ正時に、戦で成果を上げずに料理だなんて情けないと嘆く義理の父・大田佑則(春海ゆう)。
  • 上田先生は正時を敢えて現代人に近い感性の人物として描いたそう。歴史物はどうしても心情理解が難しかったりするけど、確かに観客は正時と自分を重ねることで物語をより近く感じられように思った。
  • 出汁を"臭い汁"だと思って捨てようとしたり、大根を切る手つきも危なっかしい弁内侍に「炊事も板について来ましたな!」と笑顔で声を掛ける正行。嫌味ではなく素で言ってるから恐ろしい。正行は強くて賢いけど、どうやら空気は読めないらしい。キョトン顔やめい。
  • 旦那の下で働きたいと懇願するジンベエに、弁内侍の護衛を頼む正行。「護衛なら俺がやる!」と正儀が名乗り出るも、正時から「お前が横にいる方が危ない」と釘を刺される。クスッと笑えるやりとりが散りばめられていて、肩肘張らずにリラックスして観れるのも良い。
  • 近くの村人たちが米を持ってきてくれた。かつて父・楠木正成に助けてもらったお礼だと言う。そして宴が始まる。
  • 最初は強張っていた弁内侍の表情が、次第にほぐれていく姿にこちらも思わず笑顔になる。

 

  • 郎党の子供たちに厳しい稽古をつける楠木久子(香咲蘭)と、まんじゅうを与え可愛がる百合(海乃美月)。そこに吉野へ向かう一行と別れた正時が帰って来る。母と百合が心配しているだろうからと、正時だけ先に帰らす正行の優しさよ…。
  • 再会するや否やふたりだけの世界に入る正時と百合。お熱いふたりを見兼ねて、久子は稽古を無理やり終わらせふたりっきりにしてやる。
  • 正時は無事を喜ぶ百合に「約束してくれ、何があっても生きると」と優しく言う。察しが良い方はお気付きでしょう、これは死亡フラグです。(後述します)

 

  • 場面は変わり、吉野へ向かう楠木一行。正儀は岩場で休む弁内侍の横にぴったりと座り、「水、どう?」と声を掛けるも無視される。
  • それでもめげない鋼のメンタル正儀。足を痛がる弁内侍の草履を脱がしてやようと足に触れた途端「無礼者!」と払い除けられてしまう。
  • そこに正行が現れ、弁内侍の草履を脱がせてあげるが払い除けない。正儀が「無礼者やないの?」思わず突っ込む。いつのまにか無事正行ルートに突入していた模様。ドンマイ正儀。
  • きょとん顔のまま無言で手を差し出す正行と、水が入った竹筒を渡す正儀。兄の前では素直なわんこで可愛い。
  • 足の手当も自分でやると言う弁内侍に、「それにしても料理以外は何でもできる姫君だ」と言う正行はシンプルに失礼。
  • 弁内侍は過去を聞かれ語り出す。父・日野俊基北朝に討たれ、家も襲われた。母は弁内侍を守るために兄の骸の下に彼女を隠したが、弁内侍は母が嬲り殺される中何も出来なかったことを悔いていた。だから復讐のために生きていると。
  • それを聞いた正行は、あなたの母上はあなたに死んだ者のために生きるのではなく、親しき人と共に心穏やかに生きてほしいと願ったはずだ、わたしもそう願うと語ると、すかさず「兄貴、そういうのは2人のときに言った方がええで」と正儀が突っ込み笑いを誘う。
  • 河内弁で話す正儀とジンベエとは対照的に、武士として格好付けたいから訛りを出さない正行。本当は河内弁がペラペラなのを正儀にバラされ、弁内侍に本当なのですか?とキラキラした目でねだられる。その後躓いた弁内侍をエスコートしながら「ほな…行きましょか…」と小さな声で言う正行、照れて目を合わせないんですよ…本当に可愛い…弁内侍の正行パラメータも一気に上がったねこりゃ。

 

  • 上手に高師直と師直の弟、下手に足利尊氏と花一揆。師直が地位を欲する代わりに必ず楠木の軍勢を倒すと約束する。
  • ちなみに、"花一揆"て何ぞやと調べたら足利尊氏が集めた美少年軍団のことだそう。歴史は繰り返すと言うけれど、やっぱりジャニーさんみたいな人は大昔にもいたんだな…と思ったジャニヲタ。
  • その足利尊氏が正行たちが南朝側についていることを惜しがっているので、三兄弟も美しいことがここで裏付けられた。

 

  • 吉野にたどり着いた楠木一行。南朝天皇家と公家に戦勝報告をする。後村上天皇(暁千星)に褒美は何が良いかと尋ねられ、正行は北朝に遣いを送りたいと言う。
  • 正行は南朝は戦力が劣るため、戦い続ければ皆死んでしまう、生き残るために南北は和睦すべきと説くが、死なせないために戦うのがお前たちの仕事だ、和睦なんてあり得ないと怒る公家。
  • 後村上天皇のお気持ちを知りたいと訴える正行に「皆に死んで欲しくないが…」と本心を語り出し回想に入る。後醍醐天皇の命で南朝を守るために戦った日野俊基、北畠顕池、楠木正成が討たれ、最後には後醍醐天皇も倒れる。
  • この回想中、舞台中央でじっと前を見つめる後村上天皇と正行。ふたりとも微動だにしないどころか全く瞬きをしないから、これは回想なのだとすぐにわかった。
  • 父や犠牲者を弔うためにも、北朝を倒し京を取り戻すという念願を果たしてやらなければならないと、静かに涙する後村上天皇。皆に死んで欲しくないと願いながら、背負った宿命のために戦うしかないという葛藤からか。それにしても綺麗に涙を流すなと見入ってしまったシーン。

 

  • 如意輪寺の庭で語らう正行と後村上天皇後村上天皇の「幼友達を許してくれ」という台詞から、ここでは天皇武家の関係でなくあくまで幼馴染の対等な関係として話していることがわかる。
  • 庭には花がついていない木があり、「あと1ヶ月もすれば綺麗に咲く」と正行。
  • 後村上天皇中宮と弁内侍を庭に迎え入れ、正行に弁内侍と契りを交わすよう提案する。彼女を助けたのも何かの縁、嫌い合っていないなら良いではないかと。「はっ……」としおらしく返事をする弁内侍が可愛い。
  • つまり正行は、公家の姫君から想いを寄せられ、幼馴染(天皇)とその妻からも正行なら安心!後押ししてやろう!とお墨付きをもらった状態なのだ。身分を超えて信頼されていることがわかる。
  • しかし正行は、自分はいつ死ぬかもわからぬ身、彼女にはもう大切な者の死を味わって欲しくないと断り帰ってしまう。置いていかれた弁内侍の表情が切ない。

 

  • 場面は変わり、赤坂の楠木邸。そこに足利尊氏らが訪れ、北朝に寝返るなら今だと誘いに来る。百合の父と弟も北朝側に寝返ったと。
  • 百合は「裏切り者と言われても、共に生きたい」と正時に訴え、迷う正時。
  • 正儀も、南朝についていては褒美も出ず、忠義など食えないもののために死んでいくだけだ。北朝なら実力で武士として名を上げられると正行に訴える。
  • だが正行は南朝を裏切らなかった。お前たちは自分の道を選べと告げると、正時も正儀も兄について行くと心に決める。正時が北朝側につかず、百合は泣き崩れる。
  • ここで正行は、家名を守るためでも、地位や女を手に入れ欲を満たすためでも、南朝への忠義のためでもなく、自分は時の流れのために戦うのだと気づく。

 

  • 出陣式の前日、如意輪寺の庭で語らう正行と弁内侍。桜の木が満開であることから、縁談から1ヶ月余り経ったとわかる。
  • 弁内侍が恋をして、限りを知って見る桜の美しさは格別だと正行に話す。ずっと死んだ者のために生きてきた弁内侍に、今を生きる喜びを教えてくれたのは他ならぬ正行だった。
  • 弁内侍は戦う理由は見つかったのですかと問い、見つかった様子の正行を嬉しそうな顔で見つめる。すっかり恋する少女の顔だ。
  • 限りがあるからこそ共に今を生きようと言う弁内侍に心が動かされ、それに応える正行。弁内侍は愛おしそうに正行の胸に顔を寄せるが、目から涙が溢れている。想いが通じ合った喜びか、或いは迫り来る別れの寂しさからか。
  • 桜嵐記は終始お衣装が素敵なのだけど、特にこのシーンでは強いこだわりを感じる。正行は白地に黄緑の春らしい柔らかな色合いの着物、弁内侍は桜色の着物を纏っており、どちらもこのシーンでしか着ていない。最初で最後の2人の逢瀬を彩るお衣装。どなたが作られたのかなと調べたら、月雲の皇子の衣装を作られた任田先生が衣装監督をされていました。流石です。

 

  • そして遂に四条綴の合戦が始まる。
  • 正時は北朝側に寝返った百合の父と弟と戦う。そこで正時は、百合の父から百合が自害したと告げられる。自分が生きていては敵となった父と弟を斬ることはできないだろうからと、百合は自らの死を選んだ。
  • 序盤の「約束してくれ、何があっても生きると」という正時との約束を破ってでも、百合は正時を守り抜きたかったのかと思うと、あまりの愛の深さに涙が止まらなかった。
  • それを聞き、百合の父と弟に思い切り斬りかかる正時。そして百合の弟は「本当は姉上を助けるためにわざと別れたのだろう」と死の間際に確信を突く。正時なりに百合を守ったはずだったのが裏目に出てしまったのだ。こんな辛いことある?(ここでわたしの涙腺は完全に決壊し、幕が下りるまで泣き続けた)
  • その後正行と正儀に合流し戦う正時だったが、正行を庇い致命傷を負ってしまう。死にゆく正時を腕に抱く正行。このシーン舞台写真にもなっているのだけど、正時の表情がめちゃくちゃに綺麗なんですよ。
  • 『月雲の皇子』では死にゆく兄(珠城りょう)を弟(鳳月杏)が腕に抱く構図だったけど、今回は真逆。退団公演で過去作のオマージュを入れてくるの狡い。上田先生の手のひらの上で転がされるヲタクたち、息してる?
  • 正行は、兄弟皆死ぬわけにはいかない、お前はここを離れろ!と正儀を激戦地から離脱させる。正行は楠木の未来を正儀に託す訳だけど、現トップスターが次期トップスターに月組の未来を託すことに重なる訳で…泣くじゃんねこんなの…(さっきからずっと泣いてるよ)
  • 戦いの最中父と弟との記憶が蘇る正行。この回想シーン中は殺陣がスローモーションになるのだけど、殺陣って型が綺麗だとゆっくりでも美しいのだなと初めて思った。
  • 多勢に無勢で遂に倒れる正行。正行の最後を正儀が看取ろうとするも、最後くらい1人の女のために生きたいと乞う。死の間際になると人は後悔すると言うけれど、正行は命が尽きるまでの時間に、弁内侍との出逢いや、自分が生きる意味を知れたことに感謝したのではないだろうか。

 

  • 場面は変わり、物語の冒頭に出てきた老爺と老婆が話している。実はこの老爺こそ生き残った正儀であり、兄の真実の物語を伝えるために老婆になった弁内侍を訪ねてきたのだった。
  • 冒頭や中盤に出てきたときには標準語で話していたが、誰かが明かされるこのシーンでは河内弁に戻っている正儀。
  • そこに年老いたジンベエも登場。正行から弁内侍の護衛を命じられてから40年後も、彼は弁内侍の世話をしていたのだ。何たる忠誠心。

 

  • あの日もこんな風に桜が咲き誇っていた…と、物語は出陣式当日に戻る。
  • 吉野を発つ正行を走って追いかけ、倒れ込んでしまう弁内侍。覚悟を決めたのか正行は彼女のそばには駆けつけない。(或いは公の場であったため、身分の違いから駆け寄ることができなかったのか)
  • 後村上天皇は「戻れよ」と正行に声を掛ける。これは幼馴染としての言葉か。それに正行は一礼で応える。
  • 時系列通りなら正行が死んで物語が終わるところを、敢えて時系列を戻し全員が生きている出陣式の日を最後に持って来ることで、悲しくも晴れやかな気持ちで幕間に入ることができた。(マスクの下は地獄の様相だったが)

 

Dream Chaser

  • 幕が上がると三日月のセットの下にたま様(珠城りょう)が登場。まるで月の王子様。お衣装はスチール写真になっている白×ゴールドのもの。
  • トランペットのソロで始まるアップテンポなイントロ。そこはかとないアニメOP感。
  • 一昔前ならニコ動でDream ChaserをBGMに、アニメ『かげきしょうじょ!!』のMADが作られていてもおかしくなかったと思う。(世代がバレる)
  • それにしてもDream Chaserの中毒性よ。劇中で3回(4回?)歌うからかもしれないけど、終演後だいたい歌えるようになってるし、気を抜くと頭の中でたま様がAメロを歌い出す。
  • たま様は赤×ゴールドのお衣装にチェンジ。爽やかな王子様からこの世の全てを統べる王になる、凄い。右手人差し指に赤い石が入ったゴツめの指輪をしているのにドキドキした。

 

  • 上手に青×黒のスパニッシュなお衣装を纏ったちなつさん(鳳月杏)が登場。凄い!脚が2メートルある!!と興奮。
  • 白×黒のドレスのさくさく(美園さくら)と、水色×白のお衣装のありちゃん(暁千星)も登場。凄い!脚が2メートルある!!(ちなみにこの後も100回くらい脚長興奮ポイントがあるけど端折ります)
  • さくさくに一目惚れして奪いに行くちなつさんと、ちなつさんが気になり始めるさくさくと、離すもんかとさくさくに抱きつくありちゃん。情熱的なタンゴが似合う御三方。
  • あと『ピガール狂騒曲』の時も思ったけど、ありちゃんのターンは回転数やスピードに関係なくフォームが美しい。

 

  • 下手からありちゃん登場。ブラウンのサテンスーツにソフト帽姿。シンプルに格好良い。娘役2名と銀橋で踊る。
  • 紫のサテンスーツ×赤のシャツ姿のたま様、真紅のサテンスーツ姿のちなつさんも登場。たぶんタカラジェンヌにパーソナルカラーの概念はない。(顔がいいから全部似合う)
  • たま様とうみちゃん(海乃美月)のコンビも華があって素敵…と惚れ惚れしていたら、たまちな、たまありと男役同士がバッチバチのデュエットダンスを始めてビックリした。何だこの全カップリング見せたろかスペシャル。中村先生ありがとう。合掌。
  • ちなつさんとありちゃんがたま様に脚を絡める振り付けもなかなかに興奮したが、一番テンションが上がったのはたま様がありちゃんをリフトした瞬間。たま様に支えられて長い御御足を広げるありちゃんは神々しかった。(そろそろバレていそうだが、わたしは月組だとありちゃん推しです)
  • 観劇後、たま様が本格的なアルゼンチンタンゴを踊るのはこれが初めてと知り、嘘やん!となる。これが本当だから怖い。

 

  • ステージが迫り上がり、れいこさん(月城かなと)をセンターに男役7人が登場。
  • キラッキラのアイドル感にジャニヲタの血が騒ぐ。ペンライト欲しい〜〜!!!
  • 途中れいこのスーパーラップタイムあり。突然の宝塚ディビジョン。
  • めちゃくちゃアイドルっぽい!のだが、ジャニーズの曲じゃないのでわからず、後で調べたらK-POPと判明。2PMの『I'll Be Back』でした。

 

  • 鳴り響く尺八と和太鼓の音色。ポップスから突然和テイストに入るこのえげつない振り幅を俺は知っている…と再びジャニヲタの顔になる。(セクゾの民はウェルセクのNew Dayを思い出し、スノの民は滝沢歌舞伎を思い出すはず)
  • 青×ゴールドのお衣装。舞台装置と同じく、着物の帯の様なラインが入った和洋折衷なデザイン。
  • 銀橋に下手からちなつさん、上手からたま様、さくさくが入って行くのだけど、サビに入る前にちなつさんとたま様が向かい合って笑っていたのはマジで胸キュンだった…。(ちなみに、翌日のマチネではちなつさんともさくさくとも顔を合わせていた、たま様ハッピーセット)

 

  • 続いてはれいこさんのソロからスタート。白に黒のアクセントが入ったお衣装。たま様だけ薄紫のお衣装。皆んなが楽しそうに歌い踊る輪に入れないたま様、何だか不安で押しつぶされそうな表情。
  • それが一変して生き生きと歌い踊り出すたま様。やっぱりたま様は笑顔が一番だ〜!笑顔のたま様に合わせて、舞台に映し出された空に虹が架かる。

 

  • 真っ赤なドレスに身を包んだ娘役たちが登場。さくさくは真紅のサテンドレスで、スリット部分がシースルーになっていて色っぽい。
  • 娘役のロケットで気になる方を発見。序盤は中央左、移動後は下手から3番目にいらっしゃる方で、あまりの可愛さに2日連続で双眼鏡でロックオン。お名前をご存知の方がいらっしゃれば教えてください。
  • そして男役の皆様による群舞。黒燕尾で階段にズラッと並ぶ姿って何であんなにキュンと来るのだろう…。宝塚でしか摂取できない栄養の1つですね。
  • そしてトップふたりのデュエダン。冒頭の三日月の下で、黒燕尾のたま様と、薄ピンクのドレスを纏ったさくさく。たま様が月の王子様なら、さくさくは桜のお姫様だ…と感動した。
  • このドレスとっても素敵なのだけど、さくさくの腕が華奢なせいか脇〜二の腕に掛けての布がかなり余っていて、ジャストサイズにしたらもっと綺麗なのに〜!とヤキモキした。さくさくの身体のラインは至高なのでピッタピタにして欲しい。(強欲)
  • デュエダン後のたま様と男役の2ショットシリーズも良かった!るうさん(光月るう)が汗だくのたま様の額をチーフで拭くシーンでは、るうさんの母のような優しい目とバブみのあるたま様が味わえるから最高だァ…。(翌日のマチネでも同じ感じで拭いていらっしゃったので恒例の模様。絶対観てくれよな!)
  • そしてフィナーレ。初めて大劇場でフィナーレを体験して思った、めちゃくちゃ忙しい。拍手したい気持ちと双眼鏡でしっかり表情を観たい気持ちがせめぎ合い手元が落ち着かない。だがそれこそが現場…と現場の楽しさを改めて噛み締めるのだった。

 

以上、『桜嵐記|Dream Chaser』の感想でした。長々書いたけど、一言で言うならばあと100回観たい。たまさくForever。

 

 

おまけ

翌日29日のマチネも観劇予定だったので、ちゃっかり宝塚ホテルのレビュールームにも宿泊。

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トップスターのお写真や小道具が展示され、ずらりと宝塚の書籍が並び、SKY STAGEもタカラヅカオンデマンドも見放題。そして窓から覗く宝塚大劇場、高い天井とシャンデリア、大きなベッド、女優ミラーで気分はまさにお姫様である。

翌朝までどっぷり宝塚に浸かれるこのお部屋、なんと友の会価格で1泊3万円ポッキリでした。ありがとう阪急…もう君以外愛せない…(それはKinKi Kids)