『ブライトン・ビーチ回顧録』9月22日の記録

ジャニヲタ15年目にして、自分の誕生日に現場に行くという夢を遂に叶えました。全てはチケットを当ててくれた勝利担の妹のおかげ。合掌。

今回座席は1階H列上手側だったのですが、「もしかして勝利くん、わたしのこと好きだったりします???」と図々しい勘違いをしそうになるくらい何度も目が合いました。生まれて来て良かった〜〜〜!もう妹に足を向けて眠れない。

以下、あらすじと感想。ネタバレ注意。

 

 

あらすじ

ニューヨーク州ブルックリン地区にあるブライトン・ビーチで暮らす14歳のユダヤ系の少年ユージンと、その家族の物語。世界恐慌真っ只中、第二次世界大戦の足音が聞こえる時代に、貧しくも懸命に生きる一家を描いている。

『ブライトンビーチ・回顧録(原題:Brighton Beach Memoirs)』はブロードウェイを代表する喜劇作家のニール・サイモン(1927-2018)の少年時代を描いた自叙伝で、初演は83年。

 

 

印象的なシーンと感想

  • 入場するとすでに舞台の幕は上がっており、舞台上にはまるで "シルバニアファミリー 赤い屋根の大きなお家" を等身大にしたかのような、精巧な二階建てのセットがそびえ立っていた。心の中の幼女、大喜び。
  • 1階は下手から玄関、ダイニング、リビング。リビングの手前にある階段を上ると、手前(上手)からノーラとモーリーの部屋、バスルーム、ユージンとスタンリーの部屋という造り。セットチェンジないので各部屋の小物も細部まで細かく作り込まれていて、開演前の時点で既に相当楽しい。
  • 開演ベルの代わりにドイツ語の軍事放送が流れ出す。1937年当時はヒトラー政権下であることから、ヒトラーの演説か?

 

  • 上手からニューヨーク・ヤンキースの帽子を被ったユージン(佐藤勝利)が登場。庭のある下手へ走って行くと、独り野球実況ををマネしながら壁当てキャッチボールをして遊ぶ。
  • ダイニングにはユージンの母のケイト(松下由樹)と叔母のブランチ(須藤理彩)の姿が。目の悪いブランチがいつまでもミシンで作業をしているのをたしなめたり、壁当てをするユージンにうるさいからもうやめなさい!と叱ったりと忙しい。ザ・お母さん。
  • リビングでは従妹のローリー(岩田華怜)がソファでくつろいでいる。病気がちなローリーは家の手伝いを頼まれることもなく、読書をして過ごしていた。
  • 喘息、癌、高血圧、など病名を全て小声で言うユージン、可愛いね。

 

  • 従姉のノーラ(川島海荷)が上機嫌な様子で帰宅するなり、ユージンに「ただいま、ハンサムな私の従弟!」と言いながらハグをする。
  • セクシーに囲まれていると勝利くんをハム太郎サイズと錯覚しがちなのだけど、背伸びをした川島海荷ちゃんよりもずっと身長が高いのを目の当たりにして、勝利も男だったんだね…とめちゃくちゃにときめいてしまった。
  • 調べたところ、川島海荷ちゃんの身長は155cmらしい。16cm差、最高やん…と思ったら、聡ちゃんとマリウスも16cm差だと気付く。聡マリは宇宙。
  • そしてノーラに抱き着かれたユージンは「胸が当たった~!」と自分の肩を抱いて大はしゃぎ。あまりの可愛さに眩暈がした。
  • 勝利くんが『ブライトン・ビーチ回顧録』の主演に決定したというニュースが出た時は、「第二次世界大戦前夜、野球、セックス、勉強・・・揺れ動く多感な少年期の想い出と~」というあらすじを読んで、セックス!!?と慌てふためいたものだが、な~るほどこういう感じね!と安心。

 

  • ライ麦パンと1/4ポンドのバターを買いに走らされるユージン。「昼にも1/4ポンドのバターを買いに行ったばかりだよ、一度に1/2ポンド買えば良いのに!」とケイトに意見するも、「夕飯を作る前に家が火事になったらもったいないでしょう!」と返される。クスっと笑えるシーンの中からも、少しも無駄にできないこの家の貧しさが伝わる。
  • お遣いの帰りにいつもより早く仕事から帰ってきた兄のスタンリー(入野自由)に会ったユージンは、同僚を庇ったばかりに明日の朝までに社長に詫び状を書かないとクビになると打ち明けられる。
  • 入野自由さんの出演しているアニメ作品は数多観てきたけれど、お芝居を観るのは初めてだったので演技力の高さに改めて惚れ惚れしてしまった。18歳のお兄ちゃんにしか見えないけど、実際は33歳という…凄いすぎる。
  • あと、ユージンがライ麦パンで庭先のバケツにタッチダウンをキメるシーンがあったのは、入野自由さんがアイシールド21で主人公・小早川瀬那役だったから?とか変に勘ぐってしまった。原作通りだったらごめんなさい。

 

  • その後ユージンが帽子を脱ぐと後ろ髪が一束ぴょんと跳ねていて、キッチン奥に捌けるまでの間ずっとぴょんぴょんさせてた。可愛い。
  • 大きな段ボールを2つ抱えて帰ってきた父のジャック(神保悟志)を、玄関先まで迎えに行くユージン。文句言いながらもお遣いには毎回行くし、重たい荷物も持ってあげるし、グラスに水を注いで持っていってあげるのも優しい。
  • あと重そうに荷物を運ぶ演技選手権があったら勝利が優勝です。

 

  • 掛け持ちしていた仕事先で突然解雇され不機嫌なジャックに、クビの危機にあることを打ち明けたいスタンリーと、ブロードウェイのプロデューサーから声を掛けられオーディションを受けて良いか相談したいノーラ。
  • 食卓が重苦しい雰囲気なのをいいことに、ユージンはわざとナプキンを何度も落としてはノーラの脚を覗き見たり、大嫌いなレバーをマッシュポテトの下に隠して事なきを得ようとする。一家のムードメーカー、良い仕事っぷり。

 

  • 兄弟部屋では夢精とわからないまま夢精を体験したことを話すユージンに、スタンリーがマスターベーションについて教える。
  • 大学生なんてマスかいてばっかりなんだぜ!とか、女の子は男の5倍もするんだぜ!とか、あることないこと教えるスタンリー。
  • それを聞いたユージンは、「自分が女の子だったらずっとおっぱいを触れるのにな〜」と目をキラキラさせながら自分の胸を揉みしだく。
  • 「女の子のやり方を教えて、紙とペンならあるよ!クレヨンの方が良い?」と矢継ぎ早にお願いするユージンに、遂には今それどころじゃない、明日仕事をやめるかが掛かってるんだ!と怒るスタンリー。正論です。
  • しばらく下品な話題が続くのだけど、ふたりがやり取りしてると嫌な感じがしないから不思議。

 

  • バスルームでユージンがおもむろにズボンを下ろし始めた時は驚いて目をかっぴらいてしまった。白い下着を穿いたまま便器に跨り一安心。
  • しかしその後ノーラに扉を開けられてしまい、咄嗟にバスカーテンで隠しながら「わー!扉閉めてー!!!」とユージン絶叫。叫ぶ方、逆では…?
  • 扉が閉まった途端、慌ててズボンを履いて2段ベッドに駆け込み「ノーラに便器に跨ってるところ見られちゃった…もう死にたい…」と枕に顔を埋めたまま、手で枕をボスボス叩く。えーんユージンがずっと可愛いよ〜〜〜。

 

  • 結局、お母さんの意見が聞きたいというノーラに対し、ジャックと話すように言ったり、ジャックは何て言ったの?と最後まで娘の将来に関わる判断を義兄に委ねるブランチには呆れてしまった。母親という自覚があまりにも乏しい。
  • 一方のノーラは従兄弟の家にお世話になっている現状からどうやったら抜け出せるのか、子どもなりに一生懸命考えているのが泣ける。親が不甲斐ないばかりに、子が歳不相応にしっかりしてしまう典型だと思った。ノーラ、幸せになるんだよ…。
  • ブランチとは対照的に、ジャックはスタンリーからクビになるかも知れない経緯を打ち明けられ、息子の信念は認めた上で、社長に詫び状を書く様に説得する。スタンリーの尊厳を守りながら、正しいことと正しくないことをきちんと説けるジャックは良き父だなぁと思った。
  • そうして、明日までに詫び状を書くことになったスタンリーは、成績優秀なユージンに代筆を頼む。ユージンは代筆する代わりに、ノーラの裸がどんな風だったか教えて!と興味津々。スタンリーが説明し始めると、「もっとゆっくり!」と詳しく聞き出すうちに暗転、第一幕終わり。

 

  • 第二幕冒頭、ユージンがリビングのソファ横にあるビーチチェア様の椅子にサスペンダー姿で寝転んでいるのだけど、馬鹿みたいに近くてドキドキする。
  • ユージンがリビングにいるときは大体目が合ってる気がしたので、上手前方席で大当たり。逆にユージンが2階の2段ベッドで寝転んでいる時はほぼ見えないので、横になってる姿も観察するなら2階下手側が良さそう。

 

  • ジャックから4人分のアイスを買ってくる様に言われ、ベストを着に部屋に行くユージン。外出する時はちゃんとベストを着るの、可愛いね〜。
  • そしてユージーンとローリーが1ドルを握りしめてアイスを買いに出掛ける。(当分帰って来ない)

 

  • お向かいの男性とディナーを食べに出掛けるためにおめかしをするブランチ。ケイトがブランチにタクシー代に5ドルを持たせるため、スタンリーのお給料を受け取りに行く。
  • しかしスタンリーは病気で休業中の父の分も稼ごうと参加したポーカーで、給料17ドルを全部スってしまっていた。

 

  • リビングに戻ったケイトは、ショックで泣き出してしまう。そこに無神経にもどうしたの、と声を掛けるブランチ。ふたりは言い争いになってしまう。
  • 義兄のジャックと甥のスタンリーの稼ぎで自分と娘2人の面倒を見てもらっている立場のブランチが、「ジャックが倒れたのはわたしのせいだって言うの!?」とケイトを責める姿には絶句。
  • 挙句、今すぐ出て行って友達の家から仕事を探します、仕事が見つかったら子どもたちを迎えに来ますってあまりにも考えなしだし無責任過ぎない…?
  • 最終的にわたしが言い過ぎたわ、出て行く必要なんてないと折れるケイト、どこまでもお姉ちゃんなんだよな〜〜と感心してしまった。

 

  • 一方、スタンリーは今回のけじめとして家を出て行き、陸軍へ入隊することを決意。セーターや上着を着れるだけ着て野宿に備える。無一文のスタンリーは、ユージンからなけなしの貯金を分けて貰う。
  • ユージンの宝物入れには貯金と一緒にスタンリーが学校で貰った金メダルも入っていた。スタンリーにとってはガラクタでも、ユージンにとっては宝物。ユージンが兄を心から尊敬していることが伝わるシーン。
  • 成績優秀なユージンに、お前は大学に出て作家になるんだ、俺みたいに人でなしにはなるなよ。いいな?と言うスタンリーに、「お兄ちゃんは人でなしじゃないよ」と返すユージン。互いを想い合う兄弟に泣けてしまう。

 

  • それから数日後、「お遣いオリンピック優勝です!」と元気に家に帰ってくるユージン。帰ってくるなりケイトから声を掛けられ、「今度は小麦を小匙一杯だけ頼む気?」と軽口を叩く。
  • するとそこに、スタンリーが帰ってくる。結局スタンリーは軍に入隊するのを思いとどまっていた。スタンリーが帰ってきて嬉しそうなユージンとケイト。
  • スタンリーがジャックに謝罪をすると、ジャックの兄は軍人で戦死したこと、だからスタンリーが入隊しなくて安堵したこと、ユージンはお前を尊敬しているから大切にしてあげて欲しいことを伝える。そして今夜はポーカーのやり方を教えてやろうと言うジャック。ジャックはどこまでも息子の尊厳を守るのだなぁと、心があたたかくなった。
  • スタンリーからこっそりフランス人女性のヌード写真を貰ったユージンは、初めて見た女性の裸に大興奮。
  • 2段ベッドの上で仁王立ちになり、「黄金に輝くヒマラヤの宮殿…!」と叫ぶユージン。暗転して行く中、金色に照らされるユージンがシュール過ぎた。

 

  • カーテンコールは3回。毎回子どもたち4人が2階から出て来て、2階へ帰って行くのが可愛かったな〜。わたしなら息が上がってしまう。
  • カーテンコールの時には14歳のユージンの姿はなく、コンサート会場でファンサ団扇にペコペコしてる佐藤勝利くんがいた。3回目はお手振りしてくれて、思わずわたしも手を振り返してしまったよね。世界一可愛いよ、勝利!!!

 

 

おまけ

カーテンコールが終わり席に座る際、自席のすぐ後ろにあった出入り口に向かう聡ちゃんを目撃。サラッサラの黒髪、黒マスク、グレー系のチェックのセットアップ姿でした。間近に見た聡ちゃんはステージで観たよりずっと華奢で、いっぱい食べるのよ…!と母性が爆発してしまった。『赤シャツ』も無事に終わったことだし、今は好きなものわしわし食べて欲しいな。