『スタンディングオベーション』8月7日マチネの記録

本日8月11日はSixTONESの5thシングル『マスカラ』の発売日!ちょ〜格好良いからMV貼っちゃうもんね。

じわじわとSixTONES沼に落ち、ちゃっかりFC入会も済ませたわたくし、ご縁あってジェシーくん主演の『スタンディングオベーション』を観劇してきました。

座席は2階K列(最後列)だったのだけど、びっくりするくらい急勾配なおかげでステージとの直線距離はかなり近いように感じた。赤坂ACTシアター様様です。

 

以下、あらすじと感想。ネタバレ注意。

あらすじ

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チケットを発売すれば2秒で完売の超売れっ子アイドル・鳴島誠也(ジェシー)の初主演舞台『GEORGEⅡ』の開演5分前、永田町で幹事長を刺殺し逃走中の犯人が客席に紛れ込んでいるとの情報が入る。終演までに無事犯人を見つけることができるのか、犯人はなぜ犯行後に劇場を訪れたのか…。

今作は赤坂ACTシアターで『GEORGEⅡ』が上演されている設定なので、会場内に『GEORGEⅡ』のポスター(出演者やプロデューサー名も全て役名)があったり、パンフレットもヴィンテージ風のカバーは『GEORGEⅡ』、カバーを外すと『スタンディングオベーション』になるというこだわりっぷり。

 

印象的なシーンと感想

  • 冒頭、いきなりカーテンコールのシーンから始まる。上手から鳴島誠也が登場し0番に着くとキャスト全員で一礼。すると誠也にだけスポットライトが当たり、”スタンディングオベーションをする人”について語りだす。
  • 一番最初に立ち上がるのは場違いに団扇やペンライトを持っていたりする僕のファン、で今作は当て書きだと察する。(実際そんな非常識なことをするジャニヲタを現場で見たことはない)
  • 規制退場の前に会場を出ようとするおば様、のくだりのおどけた言い方と謎のステップが面白くて会場がドッと湧く。やっぱりジェシーはコメディ向きだなとこの時点で確信。
  • 誠也が一通り話し終えると、「皆さんこの態勢もう限界ですよね」と一礼をしたまま静止していたキャストに話しかけ、態勢を変えずにこくこくと首で頷く一同。実際衣装も重そうだししんどそう。この時の如月麗華(水夏希)の困った表情が完全に😥で可愛かった。

 

  • 初の生ジェシーは思っていた以上にダイナマイトボディでびっくり。アイドル見て大男だ…って感想を抱いたの人生で初めてだよ。0番が映える。
  • ジェシーくん、太ももはむっちりしてるのに膝下は恐ろしく細いのズルい。あと脚が長いからロングブーツがめちゃくちゃ映える。好き。

 

  • ステージモニターに刺殺事件に関するニュースが断片的に流れるのだけど、出演者もスタジオもまんま「ひるおび!」でびっくり。流石は企画制作TBS。
  • 舞台裏で会場内に刺殺事件の犯人が紛れていること、本日の上演を中止するよう話す麻布署の陣内警部(寺脇康文)と加賀美巡査部長(牧田哲也)。
  • 加賀美役の牧田さん、高身長イケメンだ~!と思ったらテニミュの4代目桃ちゃん先輩だった。そら格好良いわ。そんな牧田さん(公式身長176cm)の横にジェシーが並ぶと等身がバグってしまうのでジェシーはやはり大男。
  • 刑事に対し、「中止は中止だ!」「ショーはマストでゴ~~オン!」と大真面目に言う誠也が素のジェシーに近くてにこにこしてしまった。ゴ~~オン!の腰の入り方なんて、完全にMr.ズドン先生。
  • 逆に皆の前で「某歌劇団のトップスターをしていた頃は~」と自信たっぷりに語る如月麗華に少し違和感を覚えたのだけど、パンフレットで水さんが「品位のある表現が基本」「元宝塚雪組トップの水夏希です」と語っていてなるほどと思った。退団されても清く正しく美しく。それでこそ宝塚。
  • ピンクのドレスを纏った水さんがうら若きアメリア女王にしか見えなかったので、後から79期生と知りびっくり。宝塚OGはみんな時が止まっているのか…?というくらいお綺麗な方が多い。

 

  • 『GEORGEⅡ』は75歳の国王・ジョージ二世とその息子フレデリック・ルイス、娘アメリア女王を取り巻く話。演技経験のない誠也が実年齢に近いフレデリック役ではなく、主役のジョージ二世に抜擢されたのは所属事務所の圧力だった。
  • 当て書きは演者の素の良さが活かせて感情移入もしやすい反面、地道に小さい役を演じて力をつけてから主役をやりたかったという誠也の発言や、今日の芝居どうかな?と周りの反応を気にする誠也の姿が、ジェシーと重なるようでちょっと辛くなってしまった。もんぺなので…。
  • 実際のところ、髭をつけるわけでもシワを描くわけでもなく、お芝居だけで25歳を75歳の国王に見せるってかなり難しいと思うのだけど、堂々としながらもおぼつかない足どりや、普段よりずっと低く雄々しく震わせた声色で表現していたのはとってもよかった。
  • ジョージ二世が死神に「278年後のWikipediaによると…」と言い出して、歴史ものだけどギャグ要素もあるのか~とスルーしたら後で誠也のアドリブだったとわかって笑った。それは怒られた方がいい。
  • あと突然挿入されるミュージカルシーンでめちゃくちゃ背筋伸びてビブラート効かせて大音量で歌っていたのは笑った。ここは誠也のファン向けに挿入したシーンなのでこれで大正解。それにしても声量お化け。そして本当に歌が上手い。ワンシーンと言わずもっと欲しかった。強欲。

 

  • 麻布署のふたりが犯人を見つけ出すために、女性の案内係に扮して客席通路を動き回ってみたり、加賀美がパンイチの上から上着だけ引っ掛けて舞踏会のシーンに参加してみたり、とにかく破天荒。刑事というかもはやギャグ班。お二方とも演技がめちゃくちゃ上手いので、滑るどころかこれでもかと会場に畳みかけてくる感じが最高でした。
  • ちなみに客席降りは1階のみ。2階最後列からだと1階席の様子はほぼ見えないので、通路をどう動いていたのかはわからず。

 

  • 心に響いたのは吉川プロデューサー(有川マコト)が如月麗華に言った「"もしも"は人生を惨めにする、"だから"で考えるんだ」という台詞。わたしもネガティヴ思考なので、Ifよりも"だから"を大切にしようと思った。
  • ただ、この台詞のあとにプロデューサーと如月が本番中にも関わらず楽屋でチュッチュし始めた時には、おぉ〜〜〜い!!!ってなった。(いつも心に江頭2:50を真似する佐藤勝利を飼っているので)

 

  • 客席に紛れ込んでいる刺殺事件の犯人は被害者の息子だった。以前舞台で共演した大場(木場勝己)に関係者席を手配してもらい、決裂してしまった父親との仲を修復すべくき父と子の物語である『GEORGEⅡ』に誘うつもりだったのだ。
  • しかし、フレデリックがジョージ二世に「許せないならこの胸を貫いてください」とナイフを差し出すシーンになぞらえてナイフを持っていたせいで、和解できない父親を咄嗟に刺し殺してしまった犯人。父親に許されたい気持ちを昇華すべく犯行後ひとり『GEORGEⅡ』を観に来たのだ。
  • ことのあらましを大場から聞いた誠也は、ラストのフレデリックが父に許されながらも自害してしまうシーンで、大胆にもアドリブを入れる。
  • ここ、アドリブになった瞬間に声も立ち姿もジョージ二世から鳴島誠也に変わるのグッと来た!死ぬんじゃない、生きて償うんだ、そしていつか自分に子ができたら愛情を注げと必死に語りかける誠也の話し方が切実で、等身大の25歳の言葉でとっても良かった。ここで一気に心が揺さぶられて涙目になっちゃったもん。

 

  • 終演後、陣内警部が「最後良かったよ!エリザベート出れるんじゃない?」と言うと、誠也が「エリザベートはメンバーが…」と苦笑いするところ、心の中で (((きょも〜〜〜!!!))) ってなったよね。ヲタクにしかわからない小ネタで最後の最後まで笑わせてくれる脚本でした。
  • カーテンコールはタイトル通りスタンディングオベーション
  • ジェシーが陣内警部役の寺脇さんと小さくズドンしてから上手へ。これだけでも可愛いのに、捌け際に「マスカラが8月11日に発売です〜!」と告知して行ったのには思わず笑ってしまった。愛おしいかよ〜!!!(地団駄)

 

以上、観劇レポでした。

ドリボが見事全滅してしまったのでしょぼくれておりますが、きょうもちさん主演『ニュージーズ』はどうか当たりますように…!

『ロミオとロザライン』7月24日マチネの記録

わたしがジャニーズJr.の川﨑皇輝くんを認知したのは、サマパラ2016『#Honey♡Butterfly』。中島健人くんのバックに笑顔がちょ〜〜〜可愛い男の子がいる!と調べたのが、14歳になったばかりの川﨑皇輝くん。生田斗真似のお顔で尊敬する先輩は櫻井翔、これは信頼できる…!とひっそり応援していた。そんな彼が外部初主演と来たら観に行かない訳がない。

今回はJr.情報局枠でチケットを取ったのだけど、座席は21列中14列目。あんまり座席良くなかったな~と思いながら会場に着くと、思ったより全然近い。むしろ1列目とか近すぎてバグらない?大丈夫?ってくらい近い。紀伊國屋サザンシアター、良い会場ですな。

 

以下、あらすじと感想。

 

あらすじ

映像作品で人気の役者・北上修一(川﨑皇輝)は『ロミオとジュリエット』で舞台初主演を務めることに。

初日まであと5日に迫った稽古中、ロザラインがジュリエットと同じくキャビュレット家の者であることに気付いた北上は、ロミオは本当にロザラインを好きだったのか?と疑問に思う。ロミオの感情を理解できないと演技はできないと稽古場を去る北上。

演出家の松谷亜希子(吉倉あおい)もロミオにとってロザラインは何なのかを説明するため、ロミオとジュリエットの世界に没入していく。

 

印象的なシーンと感想

  • 舞台は剣を使ったダンスシーンから。皇輝くんの動きから滲み出るジャニーズ感ったら…!1人だけキレが全然違うし、手首を使った剣さばきもお見事。流石は入所10年目。サマステ難民としては、踊る皇輝くんを拝めてありがてぇ…ありがてぇ…の気持ち。もうここの数分でチケット代の元は取た。
  • このダンスシーンでモンタギュー側は赤、キャピュレット側は青の衣装を纏っており、本編でもロミオは赤い衣装、キャピュレットの姪であるロザラインが青い衣装を着ている。宝塚版とはイメージカラーが逆で興味深かった。
  • 色の話で言うと、役作りのために北上とデートをすることになったジュリエット役の蓮見なな(飯窪春菜)が真っ赤なワンピースを着ていたのも印象的。ジュリエットを演じている時は白い衣装を纏っている蓮見が、私服で赤を纏い「(役を理解するために)ロミオに恋をしたい」と言うのだが、それはもう好きになり始めてるのよ…とメンカラを身につけがちなヲタクは思った。
  • あとはマキューシオが紫、ベンヴォーリオが緑、ティボルトが黒、パリス伯爵がピンクの衣装なのだが、ジャニーズのメンカラ概念に嵌まってて「わかる」しかなかった。(SexyZoneのメンカラで言うと、ロミオが佐藤勝利、マキューシオが菊池風磨、ベンヴォ―リオが松島聡になるんだけどピッタリ過ぎない?)

 

  • 北上がロミオを演じていて抱いた「ロミオは晩餐会の招待状を読んでロザラインがキャピュレット家の者だと知るのに、後にジュリエットに恋をした時のように家柄のことで葛藤したりしない。それどころか冒頭でロザラインへの愛を熱く語っておきながら、ジュリエットに一目惚れするのはなぜ?」という疑問が今作のテーマ。
  • わたしも道枝くん主演のロミジュリを観た時に同じところが引っ掛かっていたので、面白いアプローチだなと思った。
  • 宝塚版だとロザラインのくだりがばっさりカットされ、ロミオが恋を知らない純情男になるのも宝塚らしくて面白いよね。個人的にはこっちのほうが話が入って来やすかった。
  • 今作では蓮見がロミオのことを「キングオブチャラ男よ!」と言うけどまさにそう。気が多すぎるよロミオ。

 

  • 疑問が解消できない限りロミオを演じられないと稽古場を飛び出した北上。彼はホームレス役を演じるために1ヶ月路上生活までしてしまうリアリティ追求型の役者だった。(お酒はまだ飲めないからカルピスで!という台詞があることから北上は未成年なので、そんな子に路上生活を許す事務所どーなってんだ!?と心がざわつく)(過保護乙)
  • 稽古場を飛び出した日の夜、北上は松谷に謝罪の電話をする。というのも、北上は1ヶ月前に電話で松谷に告白をし、千秋楽を迎えるまで返事を保留にされていて、嫌われてしまったのでは思ったのだ。好きな人を困らせてでも、役者としての自分の信念は絶対に曲げないという北上の姿勢は素晴らしい。でも自分で調べろよ!
  • 1ヶ月前の電話の回想が終わると「回想終わり、背中に哀愁を背負って退場」的な台詞とともに下手にはけていく北上が可愛い。(今作はメタ発言により演出上わかりにくいところをバンバン説明していく)(わたしは面白くて好き)
  • 実際のところ、あの顔から「今彼氏いますか?年下は嫌いですか?」と言われて断る人おるんか?わたしなら仕事も恋も150:150(cf.平野紫耀)でやるけどな。
  • 演出家として北上の疑問に答えなくてはと睡眠時間を削って文献を漁る松谷。そのうち睡眠薬ハルシオンに頼らないと眠れなくなってしまう。
  • 浅い眠りの中、松谷はロザラインとして『ロミオとジュリエット』の世界に存在する夢を見るように。そこで得た答えは、「ロミオはロザラインと結婚する気がなかったから、家柄を気にする必要がなかった」「ただ、ロザラインへの恋はジュリエットへの気持ちが本物だと気づくために必要だった」であった。
     
  • 稽古シーン、安藤洋(大高洋夫)がキャピュレットを演じていたかと思いきや、次の場面ではキャピュレット夫人に。布マスクに鼻と口が描かれていて、それで髭面を隠しているのには笑った。
  • 蓮見からも「安藤さんがキャピュレット夫人をやってる時点でギャグ」と言われてしまう。蓮見、可愛い顔してズバズバ言う役なので本当にスカッとジャパンなのよな…。
  • 安藤がシェイクスピアの台詞は長ったらしいと「かくかくしかじか」で済まそうとしたのも面白かった。シェイクスピアは台詞がいちいち長すぎて、観劇後何て言っていたのかセンテンスで覚えてない問題は身に覚えがある。(道枝くんの時も「9時!」しか覚えてなかった)(めっちゃ脚長いやつ)
  • あと大高さんの顔、絶対どこかで見たことあるんだよな…と思って調べたら、未満警察の副校長でした。記憶力良いかよ。

 

  • 役作りのためと、ディズニーデートに行った北上と蓮見。パーク内で2人揃ってサングラスを外す。忍ぶ気ゼロやん!そりゃ週刊誌にも撮られるわ。(というか"Google翻訳"とか"ディズニー"とか"週刊文春"とか固有名詞バンバン出て来てビックリした)
  • うさ耳がついたシルクハットを被る皇輝くん、可愛かったな〜〜!あとこのシーンでトレンチコートになるのも良い。ハンサムが増す。
  • 蓮見に松谷監督のことが好きなんでしょと言い当てられる北上。松谷に我儘放題で困らせている北上しか観客は知らないが、どうやら北上はいつも熱視線で松谷を見ていたらしい。
  • 次第に蓮見に気持ちが移って行く北上と、「わたしが好きになりたいのは北上さんじゃなくてロミオよ」と釘を刺す蓮見。結局、北上の松谷に対する気持ちも、ロミオがロザラインのことを一瞬で忘れたのと同じように、その程度のものだったのだ。

 

  • モー娘。の飯塚さん演じる蓮見を元アイドル現女優にしたのは面白いなと思ったけど、彼女に「アイドルは中途半端に終わったから、女優は頑張りたい」的な台詞を言わせるのは酷じゃない…?わたしの推しが当て書きでこんなこと言わされたら泣いてしまう。
  • 蓮見のマネージャー寺尾(ザンヨウコ)が、蓮見が名女優になれるようにと「松たか子さんの爪の垢よ!煎じて飲みなさい!」と笑顔で渡すの狂気に満ちてて笑った。どんなルートで手に入れたん?
  • そして暗転すると松尾が「あらもう暗転?」と言いながら話し続けるのも面白い。暗転したあとに「大竹しのぶ……」って言ってたけど、果たして大竹しのぶさんが何なのか。めちゃくちゃ気になる。

 

  • マキューシオとティボルト、ティボルトとロミオが決闘をするシーンは、しっかり殺陣の尺を取ってくれてて見ごたえがあった。皇輝くんいつかるろ剣的な作品でガンガン人切って欲しいな。(物騒)
  • ティボルト役の猪川昌男(渡辺芳博)が、実は蓮見のヲタクで握手会に足繁く通っていた設定は面白かった。ティボルトは幼い頃からジュリエットを側で見守ってきたが、愛を伝え成就できる立場にはない。『ロミオとジュリエット』に沿って従兄妹同士でも通るところを、"アイドルとヲタク"に置換するアイデアが良いよね。

 

  • ロミオがティボルトを殺めてしまい、ロレンス神父のところで泣き伏せているシーン。ロミオが舞台のへりギリギリで突っ伏すもんだから、1列目の座席の人と顔が近すぎて観客の呼吸が止まってしまわないか不安になった。てか泣きの演技上手いな。
  • キャピュレット家の墓でロミオが「ジュリエットとともに眠ろう」と毒を飲むところで、双眼鏡越しに皇輝くんの鋭い視線をいただきました(合掌)
  • ロミオもジュリエットもとにかく長台詞が多いのだけど、めちゃくちゃ早口で言っても噛まないどころか聞き取りやすかったのが印象的だった。皇輝くん絶対ラジオ向きの声だ…!ラジオやって欲しい!

 

  • 自分に告白をしてくれた北上が、次第にジュリエット役の蓮見と仲良くなっていく姿に嫉妬を覚える松谷。ただそれは、幼い頃思い入れのなかった人形を友達から欲しいと言われた途端に惜しくなったのと同じだと悟る。自分が北上を心から愛している訳ではなく、ただ他人が欲しがるから彼に価値があるように思えて執着しているだけだと。
  • 最終的にハルシオンを飲んでも眠れなくなってしまうのだが、睡眠導入剤をほんの数日服用して効かなくなるはずもないので、以前から常用していたことがわかる。もともと松谷は自分を追い込み精神的に不安定になりやすい気質か。
  • ぬいぐるみが松谷の嫉妬や執着といった負の感情のメタファーだとしたら、ラストシーンで舞台に落ちてくる大量のぬいぐるみは負の感情に飲まれてしまった松谷の心そのもの。禍々しい世界観にぞっとした。絵面が完全にホラーなんだもん。

 

  • シェイクスピアは台詞が長くて単調になりがちだけど、現代パートにギャグを散りばめることで緩急がついて、幕間なし2時間ぶっ通しでも間延び感なく楽しめた。
  • カーテンコールで床に散らばったぬいぐるみを、キャストが避けたり集めたりしてるの微笑ましかったな。

 

以上、『ロミオとロザライン』の感想でした。

幸運にもこの4ヶ月間で道枝駿佑、礼真琴、川﨑皇輝のロミオを観た訳だが、みんな違ってみんな良いとはまさにこのこと。この中で一番チャラ男のイメージから遠い皇輝くんが「キングオブチャラ男」なロミオを演じたのは興味深かったな。

そして18歳の皇輝くんのお芝居を間近で観ることができてとっても嬉しかった!今日19歳になった皇輝くんが、残り4公演を元気に、無事に、演じ切れますように。

音楽劇 『GREAT PRETENDER グレートプリテンダー 』7月18日ソワレの記録

宝塚をお勉強し始めてすぐに観た月組『BADDY』で、美弥るりかさん演じるスイートハートの中性的な美しさに撃ち抜かれ、ブリリアホールに馳せ参じた。

結論から言うと退団後初の男役を演じる美弥さまはとっってもファビュラスだったし、まんまと宮田くんと仙名さんにも「好き…」となってしまった。(チョロヲタかい)

 

以下、あらすじと感想。

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あらすじ

物語は取調室から始まる。鞄に入った1000万ドルの出所を黙秘するエダマメこと枝村真人(宮田俊哉)だったが、検事の北大路(加藤諒)と打ち解け、自身がアメリカで巻き込まれた壮大なコンゲームについて語り出す。

北大路は原作アニメには存在しないキャラクターなのだが、舞台化するにあたって過去(回想)と現在を繋ぐキーパーソン。

 

印象的なシーンと感想

  • 幕が開いてまず目に飛び込んで来たのは、2階建てセットの屋上部にいるバンドメンバー。音楽劇ってそういうことか〜〜〜!と一気にテンションが上がった。
  • 音楽劇とあるのでミュージカル並みに歌うのかな?と思っていたけど、実際の歌唱シーンは3ヶ所。

 

  • 自首したにも関わらず、なぜか取調室で黙秘を続けるエダマメ。目を開けたまま眠ったり、わざと警察官を煽るようなことをする。そこに敏腕検事の北大路が登場。
  • 冒頭から滝汗のエダマメにキュン。(滝汗属性ラブの民)
  • エダマメは取調室で机を挟んで上手側に座っていたため、警察官にプイッとする度に1階上手側に視線を送ってくれ、何度も双眼鏡越しに目があったような錯覚に陥っていた。合掌。
  • 北大路が好きな映画のワンフレーズを言ったことできっかけで打ち解けたふたり。北大路なら突拍子もない自分の話を信じてくれそうだとエダマメは供述を始める。
  • 大真面目に話していても顔の圧が凄い北大路。加藤諒くんは存在がコミカル。

 

  • 回想冒頭、浅草でのローラン(美弥るりか)はバックパッカー風のカジュアルな出立ち(モッズコートに白いスキニーパンツ姿)なのに、整った髪と品の良い顔立ちのせいか只者ではない感が溢れ出てて痺れた。あんまりにも美しいから下手から出てきた瞬間息を呑んだよね。薔薇背負ってるのが見えたもん。
  • そんな外国人観光客風のローランから3万円を騙し取ったエダマメと工藤(福本伸一)だったが、同時にローランから30万円が入った財布を盗られていたことに気付き、慌ててローランの後を追うエダマメ。そこで彼はローランの口車に乗り、これからロサンゼルスで行う取引を手伝うことに。
  • 英語を話している時は言葉が訛る設定のエダマメ。「〜だべ!」とベタな訛りを連発していても宮田くんが言うと鬱陶しくないから不思議。あとしょっちゅう標準語に戻るのによく言い間違えないな…と感心してしまった。

 

  • 肝心の"取引"は、マフィアのボスであるエディ・カッサーノ(大谷亮介)に、日本人研究者が作ったと噂される合成麻薬"サクラマジック"の専売権を売るというもの。エダマメに架空の研究者を演じさせるためにローランはエダマメを巻き込んだのだ。
  • カッサーノらの前でサクラマジックを口にしたアビー(山本千尋)のラリッた演技が良かった。関節なくなっちゃったの?と思うほどあり得ない身体の動かし方をするので感心していたら、アビー役の山本千尋さんは中国武術の世界大会優勝の経歴を持つ凄い方だった。
  • 普段サバサバで武闘派なアビーが、取引相手の前ではぶりっ子を演じているのもキュート。ローランから直接サクラマジックを口に入れてもった時のあ~んの顔もめちゃくちゃ可愛かった。
  • サクラマジックを本物の麻薬だと信じてしまい、パニックに陥って発砲してしまうエダマメ。マフィアから銃を奪ってぶっ放すことより、麻薬取引ダメ絶対!の気持ちの方が強いことから、彼の倫理観が破綻していることが伺える。

 

  • 高級ホテルのラウンジで歌うポーラ・ディキンス(仙名彩世)が本当に素敵だった。今作で一番好きなシーンはここかも。これが元花組トップ娘役…!と震え上がる素晴らしい歌声だった。真っ赤なタイトドレスが似合う美しいスタイルも魅力的。目も耳も幸せだったな。(仙名さん出演の宝塚作品は花組メサイア|BEAUTIFUL GARDEN』しか観たことがなかったので、オススメあれば教えてください)
  • そしてラウンジのバンドメンバーに混ざりサックスを吹いてるフリをしているキム・シウォン(平田敦子)が可愛くてにこにこ。今年平田さんを観るのはでっけぇ風呂場で待ってます、道枝くん主演のロミオとジュリエットに続き3作目なので愛着が湧き始めた。

 

  • 検事の北大路がエダマメの回想の中で自由に動き回ることで、北大路が興味津々でエダマメに質問をしている取調室の様子が思い浮かぶ演出だと思った。ただ本筋から逸れちゃうのと、メタ要素が強いので好き好みは分かれそう。わたしは好き。
  • エダマメの宝物である武将ガチャの豊臣秀吉に扮して登場したときは会場中から笑いが漏れていた。縮尺すら超越してしまう自由さ。

 

  • 路地で浮浪者に絡まれていたエダマメを助けたポーラ。ポーラ行きつけのダイナーに行くと店長に扮したキムがいる。
  • キムがカウンターでキャベツ、チーズ、肉のリアルな小道具を使って美味しそうなタコスを作っていて、細かいところまで凝っているな〜とつい目で追ってしまった。
  • ポーラにオーディションのアドバイスをしているうちに、カッサーノの信頼を得る方法に気づいたエダマメはレンタルビデオ店に駆け込む。

 

  • 表舞台では映画プロデューサーとして有名なカッサーノだが、映画の評判はイマイチだった。夜通し彼の映画を観て心底楽しんだエダマメはカッサーノに気に入られ、無事契約は成立。
  • しかし用心深いカッサーノは、"枝村真人"という人物が製薬会社に実在するのか確認したり、目の前でサクラマジックを作るよう命じたりする。全く信頼されてないけど大丈夫??と観てる側もヒヤヒヤ。

 

  • ポーラとキム、毎度セットで出てくるから何でだろうと思っていたらFBI捜査官だった。
  • ダイナーでエダマメと話していた時とはまるで別人な強い口調で、ローランとカッサーノ逮捕の協力を仰ぐポーラ。エダマメは冒頭から騙されっぱなしで、詐欺師のくせに人を疑うことを知らないんだな…と思った。
  • ポーラがアンダーソン警部に協力を仰ぐために「別荘と娘さんの入学金の出所がばれたくなかったら…」と脅すシーン、ポーラがちょ~~~悪い顔してて格好良かったよね。
  • そんなポーラ、パトランプを意識してか両手をクルクルさせながら登場するので、そこだけ見ると柳沢慎吾なのよ…ギャップがエグい。

 

  • カッサーノに言われた通り、エダマメをアメフト観戦に連れ出すサラザール(三上一朗)。アメフトの会場ではホットドッグ売りに扮したキムが、注文されたホットドッグで2度もエダマメの頭を思いっきりぶん殴ったのには笑った。
  • そして偶然サラザールの息子・トム(庄司ゆらの)に出会う。サラザールは自分の仕事はVIPのボディーガードだと偽っており、トムはそれを信じ父親を尊敬していた。
  • 今年20歳になる庄司ゆらのさんが、8歳くらいのやんちゃな男の子にしか見えなくて。背が小さいのもあるけど、話し方が完全に海外ドラマ吹き替え版の男の子だった。フルハウスでステファニーの同級生として出てきても全く違和感ない感じ。
  • アメフト会場でチアと一緒に踊っていた背番号22のウサギの着ぐるみが頭を取ると、美しい美弥さまのお顔が出てきてビックリ。Sexy Zooじゃん!と興奮したジャニヲタだった。Sexy Zone Presents Sexy Tour 2017 ~ STAGEの"Sweety Girl"参照)(わかる人はわたしとハイタッチ)

 

  • サラザールがトムについた優しい嘘を守るため、エダマメはポーラにサラザールだけは逮捕しないようお願いするが、そもそも自分が交渉できる立場にないのわかってる?とポーラに一蹴される。
  • ここのポーラ、めちゃくちゃドスが効いた声で睨みを利かせるのでゾクッとした。
  • エダマメがサラザールに肩入れするのは、トムとサラザールを自分と父親に重ねて過去の自分を救おうとしたのだと思うし、あまりに優しいエゴで泣けてしまう。

 

  • サラザール邸の2階の窓から侵入したアビーが、ローランから預かったという"サクラマジックっぽいもの"を作るレクチャー動画をエダマメに見せる。
  • ローランは深緑のスーツ姿も素敵だけど、このシーンの衣装がド派手で最高。ギラギラ輝くスーツに首元にたっぷりのドレープがあしらわれた白シャツ姿がま~~美しい!原作のイメージからかけ離れず、かつ美弥さまにピッタリのお衣装で素敵でした。
  • そしてこの衣装で歌い出すの最高すぎて心の中でペンラを振った。あともしも美弥さまにファンサ団扇作るなら「ウインクして」だな…とか考えていた。
  • この曲中ステージから人工的な甘いにおいが漂って来たので、キャンディーを作るシーンで甘いにおいがするのは夢の国じゃん!と思ったらただのスモークのにおいでわろた。

 

  • カッサーノファミリーの立食パーティーシーン。上手側のテーブルにローランとアビーがいるのだが、ローランが本筋と全く関係ないところで言葉を交わすことなく視線だけで給仕をメロメロにしていてノッカーーーウ☆(CV.諏訪部順一繋がり)(うたプリの民でもあった人)
  • 裏切り者をバットで殴る前に、大谷繋がりで大谷翔平ネタをぶっこむカッサーノ。大谷は左かぁ!とか言いながら素振りしてるのお茶目で可愛かった。なお顔はめちゃくちゃ怖い模様。
  • カッサーノにバックハグをされたエダマメ、顎をつたってカッサーノのスーツにぼたぼた汗が落ちていて「おいおい…マジで殺されるぞ!」と心配になった。
  • 終始滝汗のエダマメと、終始涼しい顔で飄々としているローランが役にピッタリハマっていた。

 

  • 弁護士にも関わらず犯罪を犯した父へのコンプレックスを抱えながらも、病気の母を安心させるために就職したエダマメ。しかし就職先で健康食品詐欺に加担する羽目になり、生きていくために詐欺を続けるしかなくなってしまった。彼の中の倫理観が破綻しているのは恐らくこのせい。
  • そして困っている人や弱い立場にいる人(歌手に扮していた時のポーラ、サラザールとトム、アビー)を放っておけない心根の優しい青年が本来の彼なのだと思うと、罪を償うために自首したのも納得。
  • そういえば過去回想で、幼いエダマメを追いかける父親が駆け出した途端転んでしまうアクシデントがあったのだけど、全く動じず上手にはけて行ったから凄い…てなった。

 

  • カッサーノのラボでエダマメが"サクラマジックっぽいもの"を完成させたタイミングで、ポーラとキムが警察を引き連れ突入。銃を発砲され、ローランもアビーも死んでしまう。
  • マシンガンで全身を撃ち抜かれたときのアビーの動きが凄かった…物凄い勢いでカウンターの上を転がって行くのだけど、ハリウッド映画ばりのアクションで大興奮!
  • ポーラはカッサーノに今すぐネットバンクに1億ドル振り込めば釈放すると取引を持ちかける。しかし本物のポーラ・ディキンスという捜査官は別にいて、彼女はローランと組んだコンフィデンスマンだった。これぞまさに、敵を騙すにはまず味方から。

 

  • 気絶したエダマメが目を覚ますとそこは南の島で、死んだと思っていたローランもアビーもピンピンしていた。エダマメが警察に持参した1000万ドルは、山分けされた報酬だった。
  • 浅草でエダマメがローランに声を掛けるところから全てローランの掌の上だったのだとわかるラストが爽快だった。
  • あと紙幣型の落下物が大量に降って来るところ、景気が良くっていいな〜!と思った。(脳内BGMはSexyZoneのMoney Money)

  • エダマメの供述を聞き終わった北大路が電話する相手もまさかのローラン。服役中のエダマメに整備の仕事をさせるよう頼んで終わる。出所後もまたコンゲームに巻き込まれるやつやん!続編やって!とテンション上がったよね。

 

  • カーテンコールは3回。宮田くんは終始クシャクシャの笑顔で両手で会場中に手を振っていて、人懐っこい仔犬みたいでちょ〜〜キュートだった。キスマイ先輩の現場に入ったことはないけど、宮田くん絶対ファンサ手厚いタイプじゃん!と思った。
  • 一方美弥さまはフッと口元を緩めた感じのクールな笑顔で、時折両手で投げキッスを飛ばしてくれてとってもファビュラスでした。やっぱり背中に薔薇背負ってるんだよな…流し目で微笑んでいるお姿にドキドキしちゃったよね。
  • あと3回目のカーテンコールでバンドメンバーもステージに降りてきてキャストとわちゃわちゃしてる姿が微笑ましかったな。

 

以上、『グレートプリテンダー』の感想でした。エダマメと一緒に騙された2時間、とっても楽しかったです。続編上演待ってます…!!

'21宙組『シャーロック・ホームズ -The Game Is Afoot!-|Delicieux! -甘美なる巴里-』6月27日マチソワの記録

一目惚れから早4ヶ月、遂に宝塚大劇場に立つ桜木みなとさんを拝んで参りました。

今回の座席はマチネが1階A席上手側、ソワレが2階S席サブセン。見え方が違った部分もあったので、その辺りも書いていこうと思う。

 

以下、あらすじと感想。

※鑑賞が終わるまでネタバレを回避したい方はここでUターンしてください。

 

 

あらすじ

https://kageki.hankyu.co.jp/sp/revue/2021/sherlockholmes/info.html

公式HPやプログラムでも語られているように、今作は演出の生田先生による新たなシャーロック・ホームズの物語。

現実に起こった「切り裂きジャック事件」「ヴィクトリア女王の暗殺未遂事件」を軸に、コナン・ドイルが描いた『ボヘミアの醜聞』『最後の事件』の物語を組み込んだ構成。事実は小説よりも奇なりとはまさに、現実と虚構が上手く溶け合っている。

 

印象的なシーンと感想

シャーロック・ホームズ -The Game Is Afoot!-

  • 下手側花道にアイリーン・アドラー(潤花)と海軍大臣こウィリアムズ(寿つかさ)が登場。宝物を見せてよとねだるアイリーンに、これはヴィクトリア女王の心臓だと自慢げに金の筒を取り出すウィリアムズ。
  • アイリーンが2つのゴブレットにワインを注ぎ、「私たちの未来に」と乾杯をするも、微笑をたたえたままワインを口にしないアイリーン。上演開始2分で早くもウィリアムズの前にそびえ立つ死亡フラグ…寿組長LOVEの民なので肝が冷える。
  • ワインを飲んですぐ、アイリーンとムフフなことをしようとした途端身体に力が入らなくなり椅子にへたり込むウィリアムズ。やっぱり毒入りワインだったー!!?
  • 夜も遅いし帰らなくちゃとウィリアムズの手から金の筒を奪い、動かなくなったウィリアムズの頬におやすみなさいとキスをして立ち去るアイリーン。ニヤッと怪しく笑う悪女っぷりが堪らない…。
  • この時のアイリーンのお衣装はポスターと同じドレスなのだけど、たっぷりのフリルとコルセットの型がとっても癖に刺さる〜!と思っていたら衣装担当はやっぱり有村先生でした。

 

  • 切り裂きジャック事件で騒然のロンドン。街中では、鎖を見つけては集める浮浪者の姿が。
  • その浮浪者が浮浪児たちに指示を出し、「頼んだぞ、イレギュラーズ!」と叫んだところで浮浪者の正体に気付いた。
  • イレギュラーズの1人に山吹ひばりちゃんが。チリチリのショートヘアに帽子姿なのだけど可愛さが隠しきれていない。

 

  • 221bのセットが登場。部屋にはワトスン(桜木みなと)とレストレード警部(和希そら)が。レストレード警部は切り裂きジャック事件のことでホームズを訪ねに来るも生憎の不在。
  • 気になっていたワトスンのビジュアルは茶髪のオールバック姿で、髭なし。ハンサム!
  • 部屋に先ほどの浮浪者が入って来るなりソファへ。水をくれ〜と言いながら服を脱ぎ出す。
  • ホームズがいないならと帰ろうとするレストレード警部の前で、マスクを剥ぎ可憐に姿を表すシャーロック・ホームズ(真風涼帆)。
  • 切り裂きジャック事件について独自に捜査をしていたホームズは、切り裂きジャックなんて人物は存在しないと話す。一連の事件は1人の犯行に見せかけた組織犯罪だと。
  • ホームズが握りしめる鎖を見てワトソンが「それは一体…?」と尋ねると、「奴らの尻尾さ」と答えるなり颯爽と部屋を後にするホームズ。慌てて跡を追いかけるワトスンとレストレード警部。
  • このワンシーンだけ丸いハットを被るワトズンくんがとっても可愛いので要チェック。
  • 街中にある無数の鎖は、組織内で指示を伝達するための暗号だった。暗号を解読し、切り裂きジャックの5人目のターゲットの救出に向かうホームズ一向。実行犯と思われる4人を捉えるも、拉致されたターゲットが乗せられていた荷台には「The Game Is Up(=計画は失敗した)」の赤い文字が。ホームズは真のターゲットは別に存在すると察する。

 

  • ホームズが銀橋で歌う中、ステージの両端から組子たちが舞台袖まで届く長〜い鎖を静かに引っ張ってくる。初見では何が始まるのかさっぱりわからず、ダブルダッチでも始まるのか…??とトンチンカンな推理をしていたのだが、ただ組子たちが鎖を手に取るだけだった。
  • 開演前に『鎖の一環』の歌詞を読んだ時点では激重バラード系を予想していたのだけど、実際の曲調はアナスタシアかな?ってくらい爽やかだった。(歌詞だけ見るとHUNTER×HUNTERのクラピカのキャラソン)

 

  • 政府高官らに紛糾されるモリアーティ教授(芹香斗亜)と兄のモリアーティ大佐(紫藤りゅう)。
  • 切り裂きジャック事件は無差別猟奇殺人に見せかけた、政府要人にとって邪魔な存在を消すためにモリアーティ教授が企てた暗殺計画だった。
  • ここで真の5人目のターゲットは、物語冒頭でウィリアムズから潜水艦の設計図を盗んだアイリーンだとわかる。
  • 高官らの中にウィリアムズもいた(と言うか彼が筆頭になって激怒していた)ので、良かった〜組長生きてた〜と安堵した。
  • モリアーティ教授と言えば冷徹で生気のない中年紳士のイメージが強かったのだが、本作ではハイトーンぶりっ子ボイスでトチ狂ったことを語る美男子。ヴィジュアルが仕上がりすぎていてまるで2.5次元。キャラデザはたぶん枢やな先生。
  • 前作『ホテルスヴィッツラハウス』では芸術を慈しむ親友を熱愛していたふたりが、今作では悪の兄弟を演じているのも激エモポイント。あと揃いも揃って顔が良すぎる。
  • ホームズが嗅ぎ回っている上、ホームズの兄は政府高官だから注意しろと兄が警告すると「そうか、僕たちは似たもの同士なんだね」と恍惚の表情を浮かべるモリアーティ教授。溢れ出すサイコパス感が素晴らしい。

 

  • 場面は再び221bに。退屈だ、退屈だ、退屈だぁ〜と嘆くホームズ。椅子から立ち上がったと思いきや、「頭がぁ〜おかしくなりそうだぁ〜」と言いながら暖炉の上にある手紙の束をペーパーナイフでザクザクと突き刺す。側からみたら一番サイコパスよ。
  • 平和なのはいいことじゃないかと呆れ顔で新聞を読むワトスン。切り裂きジャック事件の続報を見つけ読み上げるも、レストレード警部により切り裂きジャック事件は解決に導かれたことになっていた。
  • いつか君の伝記を書くんだと、今までホームズが解決した事件を全て日記に付けていることを明かすワトスン(相棒というより熱狂的なヲタクの行動やん…) と、君が書くと感傷的な文章になりかねないなと釘を刺すホームズ。
  • 続く「事実を事実のまま書けばいいんだろ」「真実を真実のまま、だ」のやりとりはホームズらしさが出ていて良かった。事実(fact)より真実(truth)を重んじてこそシャーロック・ホームズ。今作の煽りでも「必ず、真実(おまえ)に辿り着くー」ってあるしね。
  • この後ワトスンが歌い出すのだけど、歌詞に出てくる哲学と文学の本を1冊ずつホームズに渡す→ホームズがポイっと宙に投げるのが面白い。
  • ホームズが剣術とヴァイオリンの名手で女嫌いなことも歌われるが、このあと作中で伏線回収あり。(ヴァイオリンを弾くシーンこそないが、221bのソファの左手にヴァイオリンがある)(後半は客人が座ったりする関係で撤去されるのでここでチェック)
  • 退屈で気が狂ったホームズは、拳銃を壁にぶっ放し「VR」の文字をつくる。ちなみにこのVRヴィクトリア女王のイニシャル(Victoria Regina)で、原作『マスグレーヴ家の儀式』で描かれたワンシーン。一見奇行なんだけど、銃の腕も確かじゃないとこんなことできない。
  • この銃撃音で「今度はな〜に〜〜〜!?」と部屋の様子を見に来るハドスン夫人(遥羽らら)。プリプリ怒ってる姿も可愛いよららたゃ///
  • 怒ったハドスン夫人が、コート掛けにあるチェック柄の探偵帽をホームズにぶん投げるのだけど、恐らく毎回ちょっと違う(ソワレはかなりエキサイトしてた)
  • ハドスン夫人から頼んだわよ!と言われて、え〜僕が面倒見るの〜と言いたげなぐちゃ顔になるワトスン可愛い。ひぃん。
  • あ、あとホームズが過去に解決した事件にまつわる人たちも袖から出てきて踊り出すところ、途中ずんそらららが横並びハッピーセットになる。ヲタクにっこにこ。
  • ハドスン夫人からロンドン中の新聞の夕刊を渡されるワトスン。両手が塞がってるところに恋人のメアリー・モータンス(天彩峰里)が訪ねて来る。抱き締めようとするも手が塞がっていてへへへと笑い合うふたり、微笑まし過ぎる。
  • 夕刊を読むなり目に正気が宿り「ワトスンくん!オペラに行くぞ!」と声を掛けるホームズ。今夜はメアリーと出掛けると行ったろと断ろうとするも、ホームズからは3人で行けばいいと返され、メアリーも乗り気でやれやれなワトスン。

 

  • オペラ座のシーンでは、両方の花道から貴婦人と椅子を持った紳士が登場。笑顔が弾ける花菱りずさんに自然と目が行く。
  • ホームズの兄・マイクロフト(凛城きら)も登場。メアリーが家庭教師であること、ワトソンと結婚する予定なのを言い当てられ、キャッキャする2人が無邪気でとっても可愛い。あんたら、いい夫婦になるよ…。
  • 純白のドレスを纏ったアイリーンが登場。このドレス、ボリュームたっぷりな袖口でとっても素敵なんです。何より潤花ちゃんには白が似合う!姫〜!!

 

  • ホームズは公演後にアイリーンの楽屋を訪れ、ロンドンで妙なことをするなよと忠告する。
  • 化粧台にあった薔薇の花束を手に取るホームズ。(この後のシーンでMと書かれたタグが付いてると明かされるのだが、自席からはタグは見えず)
  • 楽屋を去ろうとするホームズに、アイリーンが「私の写真、まだ持ってる?」と聞くのだが、ホームズがアイリーンの写真を持っているのは、原作『ボヘミアの醜聞』の結末から来ていると思われる。
  • ボヘミアの醜聞』は、ボヘミア王が婚約発表をする前に、過去に関係を持ってしまったアイリーンとのツーショットを奪還すべく、ホームズに依頼をする。最終的にアイリーンはホームズを出し抜いて写真と共に姿を眩まし、代わりにアイリーンだけが写った写真を現場に残していく。女嫌いであるはずのホームズが報酬としてその写真を望んで受け取ったことから、後にホームズとアイリーンの恋を描いたパスティーシュ(模倣作品)が生まれることとなる。

 

  • ホームズが立ち去ると、今度は楽屋の陰からモリアーティ教授が登場。立ち聞きしてたんかーい。
  • モリアーティ教授はアイリーンを捉え秘密の場所に連れて行く。そこは使われていない地下鉄を利用した武器工場だった。
  • 天才機械技師のファン・ヘルダー(松風輝)は右目に黒い眼帯姿。ソワレで気付いたのだけど、よく見ると眼帯の中心部分はメッシュになっていて右目も見えるようになってた。
  • あらゆる暗号の解読ができるフレッド・ポーロック(瑠風輝)は、襟足長めの黒髪に黒縁メガネ姿。ヲタクの性癖にクリティカルヒット、あまりの格好良さにもえこーーー!!!と心の中で絶叫した。
  • 「人類最大の罪は何だかわかるかい?支配さ!」とアイリーンに語り出す辺りから、モリアーティ教授の厨二ムーブに拍車がかかり始める。
  • 遂には、モリアーティ教授が「新世界の救世主(メシア)になる!」と叫ぶので、19世紀ロンドン生まれではなく平成生まれジャンプ育ちの可能性を疑い始める。(Death Noteがドンピシャ世代の妄言です)

 

  • モリアーティ教授がアイリーンを大学構内の自室に連れて行くと、そこにはホームズがいた。
  • アイリーンの楽屋にあった花束のタグに「M」と書かれていたことから、送り主はモリアーティ教授だと睨み潜入調査をしていた。
  • アイリーンは隙をついて小型の拳銃を懐から取り出しモリアーティ教授を殺そうとするも、ホームズから銃を取り上げられる。
  • 名画をコレクションする理由を語るモリアーティ教授に「グロテスクな考えだ」と返す、ホームズは鋼の心臓か…?モリアーティ教授に宣戦布告し、アイリーンを連れて立ち去るホームズ。

 

  • 場面が外に切り替わると、ホームズが先程まで小脇に抱えていたマントがアイリーンの肩に掛かっていた。ヒロインの肩に自分のコートを掛ける紳士役が似合うトップオブトップ、これぞ真風涼帆。
  • ホームズはアイリーンにモリアーティ教授との関係性を尋ねる。彼はパトロンではなく恩人であり、かつての恋人であると発覚。
  • モリアーティ教授を殺害しないとわたしが殺されるとホームズに助けを求めるが、犯罪に加担できないと突っぱねられ立ち去るアイリーン。彼女を引き止めようと肩を掴むも、マントだけが手の中に残る演出良かった。
  • あと今作のセット、USJホグズミード村っぽくて観てるとUSJに行きたくなる。

 

  • オペラ座からの帰り道、メアリーはワトソンに出会えたのはホームズさんのお陰、感謝しなくっちゃと話す。死ぬほど嫌そうな顔をするワトソンがお茶目で好き。
  • 1人になったアイリーンと遭遇し、アイリーンの様子がおかしいことを察したメアリーは、困ったことがあったら221bを訪ねるように言う。アイリーンがどうしてと尋ねると「重たい荷物を持っていらっしゃるから…抱え切れないときは、人を頼っていいのよ」(ニュアンス)と答えるメアリーと、その横でにこにこなワトスン。あんたら、いい夫婦になるよ…(2回目)
  • この後のアイリーンの歌で ♪私は誰?私は誰なの? と歌うと、コーラスで アイリーン・アドラ〜〜〜 って入るのが地味にツボだった。そうだね。

 

  • 潜水艦の設計図を紛失したことがヴィクトリア女王(瀬戸花まり)にバレて召集されるウィリアムズら。モリアーティ教授の前だと威張っているけど、女王の前だとお母さんに怒られた子どものよう。
  • ホームズの大ファンであるヴィクトリア女王は、設計図の捜索をホームズに依頼するよう指示する。

 

  • 一方、ロンドン中でさまざまな犯罪が頻繁する中、切り裂きジャックを名乗る人物が殺害予告を新聞社に送ったことで大騒ぎのスコットランドヤード
  • ドスの効いたバカデカ声で話すレストレード、ついこの間までメンヘラ夢二を演じていた人と同じとは思えない。めちゃくちゃ雄々しい。歌声もかなり低くて、ネバクラブで高らかに歌っていたリリィと同じ人とも思えない。ソラカズキの音域の広さは宇宙だ…。
  • 渋々ベイカー街に向かうレストレードのプンスコ具合が可愛い。

 

  • 221bにマイクロフトとレストレードが尋ねてくる。消えた潜水艦の設計図、仕留め損ねた5人目のターゲット、モリアーティ教授に命を狙われるアイリーン、ロンドンで頻繁する犯罪、全ての点が繋がり、真実に気付くホームズ。
  • そこにハドスン夫人が手紙を渡しに来る。送り主の名はミス・フォークナー。中には「この件から手を引け」と。
  • ここからミス・フォークナーの回想に。彼女はホームズの恋人で、ホームズに追い詰められた犯人の銃弾から彼を守って亡くなっていた。手紙の本当の送り主はモリアーティ教授だった。
  • 今作では死んだ人間が必ずリフトされるのだけど、天に昇るのを模しているのか、十字架を模しているのか。

 

  • 舞台背景が赤と鎖で染まる。まるで領域展開。モリアーティ一味によるシュールな鎖ダンスがスタート。
  • 途中鎖で自分の首を縛る振り付けがあって皆死んだ目をしている中、眼帯のファン・ヘルダーがバッキバキにイッた目をしてるんですよ…まっぷーさんの目の演技が凄い。
  • モリアーティ一味に仲間を倒され、追い詰められるホームズ。ハッと目覚めるとそこは221bのソファーで、皆が心配そうに見ていた。鎖ダンスのシーンは、精神的に追い詰められたホームズが見た悪夢だった模様。

 

  • 街中でイレギュラーズに「天国に行きたい」と声を掛けるポーロック。彼はアイリーンとイレギュラーズと共に221bに現れる。実はポーロックはホームズが送り込んだスパイだとここで判明。二作続けて真風さんを支える優秀なスパイもえこ…らぶ…。
  • モリアーティらからアイリーンを守りながら、彼らが企む世界戦争の勃発を防ぐべく、罠を仕掛けるホームズ。

 

  • 一方、アイリーンに潜水艦の設計図を渡すように脅すモリアーティ教授。アイリーンはスイスに逃してくれたらそこで設計図を渡すと取引を持ち掛け、ゴールデン・ビジュリーが終わったらスイスに行こうとモリアーティ教授も了承する。
  • この時ポーロックがアイリーンを拘束しているんだけど、実際はめちゃくちゃ手加減してるんだろうな…と、もえこポーロックに想いを馳せた。

 

  • そして迎えたゴールデン・ジュビリー。下手花道でスコットランドヤードの配置は完了したかレストレードに確認するホームズ。
  • 上手花道からアイリーンを連れて登場したのはイタリア大使に変装するモリアーティ教授。変装がまさかの髭だけでズッコケた。
  • モリアーティ教授は、ヴィクトリア女王が王座に付いた瞬間に大聖堂を爆破するとアイリーンに告げ、わざとホームズに伝達させる。
  • しかし爆破は起こらない。爆破予告の混乱に乗じてイタリア大使に化けた姿でロシア大使を刺し、世界戦争勃発のきっかけを作ることが真の目的だった。計画を遂行しその場を去るモリアーティ教授。
  • しかしホームズは一連の計画を読んでいて、モリアーティ教授を欺くために女王やスコットランドヤードに協力を仰ぎ、偽のゴールデン・ジュビリーを決行。刺されたロシア大使は変装したワトスンだった。
  • 刺されたワトソンを守ったのは、変装による着膨れと潜水艦の設計図が入った金の筒。ワトソンに「厚着してて良かったわ」と声を掛ける無邪気なメアリー。
  • 潜水艦の設計図を女王に返し、まだやることがあるとその場を走り去るホームズ。その後を追って猛スピードで下手へ駆けて行く着膨れワトソンくん…重いはずなのに動きが身軽過ぎる。

 

  • 場面は変わりスイスの登山道。モリアーティ教授、アイリーン、モリアーティ大佐が仲間の到着を待つも一向に現れない。そこにホームズとワトソンが登場。ゴールデン・ジュビリーの計画は失敗、仲間も武器工場も取り押さえたことをホームズが明かす。
  • モリアーティ大佐が銃を抜こうとするも、ポーロックから念のためと渡された銃で撃退するワトソン。威力やば〜〜〜と言いたげなあんぐり顔が可愛い。そしてどこまでも有能なポーロック。
  • モリアーティ教授とホームズの決闘が始まる。それぞれ持っていた杖が仕込み杖だからおっかない。
  • ここ、2人が剣を交わす中セットが反時計回りに回転しながら迫り上がるのだけど、背景部分の大道具が8時の方向まで来たところで、身体を小さく縮こまらせてセットの間を移動する黒子さん2人の姿が2階席から見えて微笑ましかった。(1階席からだと全く見えない)
  • 最終的にホームズがモリアーティ教授を鎖で自分自身と繋ぎ、ライヘンバッハの滝に一緒に落ちていく。鎖はモリアーティ教授の象徴だと思っていたら、最後はホームズまで鎖の使い手になっていた。

 

  • 舞台はロンドンの墓地。下手にシャーロック・ホームズと刻まれた墓石が。
  • 泣きじゃくるウィギンズ(優希しおん)を慰めるハドスン夫人から溢れ出る母性ね…。ららたゃは傷ついた背中をそっと包み込んであげるような役が本当に似合う。
  • メソメソ泣いているワトソンに、メアリーが「ホームズさんは生きてるわ。私たちの心の中で」と励ますのだけど、実は舞台上手の墓守の1人が変装したホームズ。墓守2人と牧師と何か話してる風なんだけど、何て言ってるんだろ?
  • 参列者が墓地を跡にしたところでアイリーンがホームズに声を掛ける。「あんなに泣かせて、酷いじゃない!」「あなたを弔うために黒を着てきたのに!」と責め立てられ、たじたじのホームズ。完全に尻に敷かれている。
  • 「いつまでその仮面付けてる気?」とアイリーンがプリプリしながら言うんだけど、早く顔が見たいのに素直じゃないのがまたいじらしい。

 

  • モリアーティの残党を捕らえる旅に出るべく、駅に向かうホームズとアイリーン。
  • 2人が客席に背を向けて帽子を被るシーンでは、アイリーンの帽子が浅く安定感のない作りのせいか振り返るタイミングギリギリまで微調整しているのだけど、その仕草がとっても可愛いので見てください。
  • ヴィクトリア駅に着いた2人。ホームには目深に帽子を被り駅員に扮したモリアーティ教授の姿が。コートの両襟にMの飾りがあるのはモリアーティ教授仕様?
  • そしてホームですれ違い、察したように振り向くホームズ。死ぬまで続く因縁を思わせる、続編があってもおかしくないラストだった。

 

  • 今作、ホームズは浮浪者姿→深緑のスーツ→真っ赤なガウン→黒い燕尾服→式典衣装→ベージュのスーツ→墓守姿→スモーキーブルーの燕尾服と1幕物なのに衣装替えが多かった。
  • 一方他のキャラクターはオペラ座とゴールデン・ジュビリーとお墓のシーン以外で衣装替えが殆ど無い。
  • 安心してください、デリシューでめちゃくちゃ着替えます。

 

Delicieux! -甘美なる巴里-

  • ピアノの音色とともにミラーボールが動き出し、幕に紫色の光が差す。
  • 薄いヴェール様の幕が開くと、パステルパープルの衣装に身を包んだギャルソンが登場。中央にはさっきまでサイコパスを演じていたとは思えない、爽やかな笑顔のキキちゃん。
  • 上手花道から登場し、銀橋を移動するラ・フルール(潤花)。かぼちゃパンツが可愛い。
  • 下手側にレ・アントルメの4人が登場。チョコレートの精の寿組長、幼女向けウィリー・ウォンカなヴィジュアル。チョコレート風のネズミ型の仮面を持ってるのが可愛い。口紅もチョコレートカラー。
  • 舞台中央上からゴンドラでル・ヴォン(真風涼帆)が登場。ヴォンがフルールに甘く囁くと、一瞬で純白のドレスに。ヴォンもパティシエ姿から変身。ステージ上の早替え大好きマンなのでここでテンションが上がる。
  • フルーツタルトのシャンシャンを持って階段を降りてくる潤花ちゃんが可愛い〜!
  • 続いてキャンディーステッキを持って降りてくるソラカズキとしどりゅー、目力対決でもしとるんか?ってくらいバッキバキに目力が強い。
  • ショコラケーキ型の帽子を被って贔屓が降りてきた時はI AM FROM AUSTRIAの冷凍室のシーンを思い出した。もしやあのザッハトルテ??
  • この時の桜木さんの弾ける笑顔よ…贔屓目にしたって顔が良い。♪キスした〜 って歌詞のところで投げキッスを飛ばすのだけど、2階席下手寄りサブセンは被弾するので気をつけてください。(わたしはここで1回召された)
  • アイスを持って降りてくるキキちゃん。♪きみを愛す(アイス)〜 と艶のある美声で歌い上げるからホゥ…と見惚れてしまうんだけど駄洒落なんよな。小道具のいちごアイスにはいちごポッキーが2本刺さっていた。リアルな作り込み。
  • 組子が次々大階段を降りてくるの、脳汁ドバドバ出て一気にテンションが上がる。これがフィナーレじゃなくて開始5分後なの凄い。
  • 真風さんと潤花ちゃんが登場したところで、マカロンシャンシャンペンライトを持った組子がわ〜っと出て来るので客席もここでライトのスイッチオン。サビの ♪セ・デリシュ〜 からみんなで一緒に手振り。
  • 真風さんの「もう一回行きますよ〜!」という歌のお兄さんのような掛け声(とっても可愛い)でサビをもう一周する。サビ2周目が終わるとペンライトはお役目御免になるのですぐに消しましょう。
  • ただ使用時間がまさかの約1分で正直振り足りないジャニヲタ。(結果チケットを増やして解決した)
  • この後はカンカンへ。シルバーのトレイにワインボトルを乗せて踊るギャルソン桜木さんも素敵だけど、何と言ってもずんぱながキラッキラの笑顔でクルクル踊る画の多幸感と言ったら!!!あまりの幸福感にマスクの下で歯茎見せて笑ってた。
  • 煌びやかな衣装を纏った組子でいっぱいのステージ、見てて元気が出る。大階段が虹色なのも景気が良いのでジャンジャン光らせて欲しい。

 

  • 続いてマリー・アントワネット(芹香斗亜)が大階段から登場。♪イケメンと美味しいスイーツが生きる活力〜 と歌うキキ斗亜ネット、生態がヲタクと一緒で嬉しくなる。
  • 女官長の寿組長、ドレスの掴み方が完全に男のそれ。皇后陛下を演じれる方だからわざとなんだなと思って笑顔になった。
  • 次々現れるスイーツを模した個性的な美男子たち。個人的なお気に入りはすみれの砂糖漬けなもえこってぃ。ツイステのオクタ寮ごった煮みたいなビジュアル(双子、白髪、パープルメッシュ、銀縁の丸眼鏡、薄紫のお衣装)でした。ヲタクホイホイ。
  • あとはソラカズキによるクレープ伯爵。こぶし効かせてバカデカボイスで歌う姿がイキイキしてて良い。キキ斗亜ネットが「召し上がらんわぁ〜〜〜!!!」とちゃぶ台ひっくり返す勢いで突っ込むの好きすぎる。
  • もっとゴージャスなのはないの!と言われて出てくる真打フェルゼン(真風涼帆)。完璧なフェルゼンに興奮したキキ斗亜ネットはドレスを脱ぎ捨てダルマになるのだけど、2階席からだと脱ぎ脱ぎしてる姿が露わになってて可愛い。1階席からだと羽で隠されて何だなんだってなるからこれも楽しい。
  • 貴族や従者も一緒になって踊るところ、寿女官長の両脇に砂糖漬けの双子がいるのだけど、最初は女官長の勢いにオドオドしてる双子(特にもえこ)が途中から笑顔になってわたしも笑顔になった。

 

  • 続いて問題?のフォレノワール
  • 下手にレザン(桜木みなと)登場。お衣装がけしからん!爪先にスタッズの付いた膝丈の編み上げブーツ、網タイツ、キラキラのホットパンツ、深いVネック。ホットパンツから伸びる程よく引き締まった御御足は女性的なのに、Vネックから覗く胸元は肋骨が浮いていて華奢な男性みたいなんですよ…この絶妙に性別がどちらかわからない感じ本当に堪らん。あと、動く度に揺れるスカーフの隙間から鎖骨が見え隠れしてとってもえっちなので、双眼鏡でロックオンして見てくれよな!
  • レザンはフランス語で「レーズン」だそう。やっぱり桜でもみなとでもなく"ずん"で弄られた桜木さん。
  • ダンスーズ、黒のボンテージに動物を模した黒い仮面を着けてチェアダンスをしてるんだけど、こちらもとってもけしからんかったし、タカラジェンヌってM字開脚するのか…と宇宙ネコの顔になった。
  • ステージ中央のフォレノワールにベラミ(真風涼帆)登場。ちなみにベラミはフランス語で「美しい友人」という意味だそう。
  • 四つん這いになってベラミに乗馬鞭で叩かれて恍惚の表情をするレザン。俺たちは一体何を見せられているんだ…?と頭を抱える。
  • 真っ赤な玉座に乗ったアメリカンチェリー(潤花)が上座に登場。月組のさくら姫のミュサロ衣装を着用。スーパースレンダーなさくさくが着ると高貴な女騎士って感じだけど、ヘルシーで女性的な肉付きの潤花ちゃんが着るとこの世の男全て狂わす女帝Sって感じだった。みんな違ってみんないい。
  • ベラミを奪われて激おこのレザン、アメリカンチェリーにビンタ!男3が娘1にビンタするのは宝塚的にありなん!?とビックリする。
  • 最後フォレノワールの上で寝そべるアメリカンチェリーのお胸を鷲掴みにしてるベラミ、お披露目公演で思いっきり破廉恥してるけど大丈夫そ?

 

  • 次のお衣装はゴールド×黒のザ・宝塚なお衣装。舞台照明も明るくなって、雰囲気が180度変わる。
  • 銀橋は上手からららたゃと峰里ちゃん、下手から桜木さん、上手からアモーレ!と情熱的に出てくるキキちゃん→下手からハイレグと網タイツでセクシーな潤花ちゃんが次々通るのでとっても楽しい。
  • 桜木さん、ゴールド×黒のお衣装との相性抜群じゃありません?アクアヴィーテ然り。男らしさと品の良さのバランスが絶妙。
  • というか今作、露出の多いお衣装のオンパレードでは?圧倒的網タイツ率。感謝。
  • 舞台中央が迫り上がって真風さんが登場。ライトに当たってキラキラ七色に光るゴールドのお衣装に羽を背負ってるの、豪華絢爛でとっても良い!
  • あと組子が金色のポンポンを持って真風涼帆応援団と化してるの最高。熱烈な囲いたち。あのポンポンもグッズで出してくれたら一緒に振るんだけどな〜東宝からグッズ化しませんか?
  • ちなみに桜木さんは上手最前列、潤花ちゃんの隣にいた記憶。(袖から一気に組子が出てくるので最初見失った人)

 

  • 真風パティシエ再び。ここまで怒涛の流れだったけど、ここはバラード調でしっとりクールダウン。
  • パステルカラーのロングシャツを着た組子たちが出てきて、その後ろで真風さんは白羽で隠され早替え。白のお衣装に。
  • ららたゃ、パステルグリーンが似合いすぎる。
  • サントノーレを持った潤花ちゃんが上手から登場。ロングポニテがとっても似合う!めちゃくちゃ踊るのにサントノーレが手から落ちないのは何の魔法?
  • 潤花ちゃんが持ってるサントノーレ、実はラデュレのサントノレ・ローズ・フランボワーズにそっくりなんです…近々食べに行きたい。

 

  • 赤いサンタ帽を被った娘役が登場。白いワンピース姿でららたゃは赤、他は緑のアクセント。
  • 銀橋を渡っていく彼女らがも〜本当に可愛い!のだけど、突然のクリスマス仕様に♪Hello,Hello & Merry Christmas〜 とSexyZoneの『Sexy Summerに雪が降る』が頭の中を駆け巡る。(ちなみにこの曲は夏でも冬でもなく秋発売というトンチキっぷり)
  • 話を戻して…この後キャンディーステッキを持った男役も登場。娘役の皆様はサンタ帽からカンカン帽にチェンジ。
  • センターのキキららが赤のお衣装でとっても可愛い。このシーンのららたゃがマリリンモンローみたいなブロンドパーマヘアなせいで、ヘルマンとアルマのIfかと錯覚しちゃった。
  • この日はソワレでアクシデントが。キキちゃんがステッキを空中でキャッチするところで掴み損ねてしまうのだけど、余裕の笑顔で曲に合わせて舞台際まで歩いて行ってステッキを拾い上げる姿が優美でした…合掌。
  • あとはサビで峰里ちゃんのカンカン帽が脱げてしまうのだけど、1度曲に合わせて取ろうとするも尺が足りなくて手が届かず、次のタイミングを見計らってる様子が愛おしかった。

 

  • 続いてオケピからずんそら登場。んしょ、と声が聞こえて来そうなよちよち感がまさにチップとデール。自分は宝塚大劇場にいると思っていたけど、いつの間にか舞浜にいたらしい。
  • お揃いのピンクの燕尾服もお似合い!ピンクが似合う美男子に狂わされる人生最高。
  • 銀橋で踊る2人が本当〜〜に可愛くて、野口先生ありがとうございますと心の中で一礼した。
  • 桜木さんが上手、ソラカズキが下手花道に移動して、ステージに向けて手を差し伸べながらせり下がっていくのだけど、スポットライトが切れてもずーっと目がキラキラしてたの…すごい…目の中に星…。あとお顔が見えなくなっても指先まで1mmも微動だにしないからまるで彫刻。
  • 107期生がホールケーキを模したセットに乗って登場するシーンは圧巻。今作、舞台装置をフル稼働して毎回違う登場の仕方をするのでそこも見所。
  • ロケットのお衣装、お尻にマカロンを模した大きなファーの尻尾がついててとっても可愛かった!シルエットが完全にディズニー(まだ言う)
  • センターにいた横長の大きなお目目の恐らく男役の方、スタイル良し笑顔良しで目を奪われてしまった。お名前わかる方いらっしゃったら教えてください。

 

  • 今度は三色旗ボーイズによるダンスバトル。青はもえこ、白は桜木さん、赤はソラカズキが率いてるの、完全に解釈一致だった。
  • あとこれはたぶん真理なのだけど、お衣装はシンプルであればあるほど個人の魅力が光るので、男役のソフトスーツは至高。
  • 銀橋中央に、下手からそら、桜木さん、もえこと並ぶ。ずんそらイチャイチャタイムなので目かっぴらいて見てね…。マチネでは指でお互いをツンツンし合いっこ。ソワレでは一緒にお尻をフリフリしたあと、桜木さんが一拍置いてタイミング合わせてお尻をくっつけてたよ〜〜〜可愛すぎて幻覚見たかと思った。
  • あと、ソワレで桜木さんがもえこのお腹を手のひらで優しくポンポン叩いていたのだけど、あれは何だったのか。
  • トリコロールに色を合わせるならそらもえこの並びが逆になるはずなんだが、どちらにせよ桜木サンドで美味しいですありがとう。

 

  • 続いて大階段にピンクドレスの娘役と、赤のベストに紫のジャケットを着たキキちゃん登場。
  • キキちゃんって紫を背負うために生まれてきたのか?と思うくらい明彩度問わず紫色が似合うし、パープルもヴァイオレットも似合うからパーソナルカラーなんてない。
  • キキらら峰里で銀橋歩くのも可愛すぎた。今回ららたゃパートが多くて嬉しい。いっぱい目に焼き付けるからね…!
  • この後は男役群舞。大階段で足を伸ばしてポーズ決めてる桜木さんを見て、顔ちっさ!脚なっが!と驚く。(n回目)
  • 男役同士のデュエットダンスって何であんなに良いのだろう。月組ドリチェのミロンガ然り。娘役デュエットにはないギラッギラの目をするじゃないですか、あれが堪らなく好きなんです…。長い脚を絡め合う姿もいとをかおし。
  • そして上手からネイビーのドレスで登場する潤花ちゃん。ドレスの内側はパステルグリーンとパープルが層になっていて、よく見るとネイビーのチュールから色が透けて見えるようになっていた。雪と宙のカラーをどちらも秘めているの素敵。
  • そして下手にいるキキちゃんの歌に合わせて新トップがデュエットダンス。♪永遠(とわ)に〜 と言う歌詞は恐らく"斗亜"と掛けて。フィナーレまでネタを入れてくる野口先生のサービス精神よ。
  • パレード冒頭は春乃さくらちゃんから。ホテルスヴィッツラハウスの時も思ったけど本当に歌が上手い!澄んだ歌声だし、高音も安定感があって心地良い。
  • パレードの時だけで良いからカイリキーみたいに腕が4本になったら、全力で拍手を送りながら双眼鏡で贔屓をロックオンできるのにな…と思いつつ、拍手に全フリしました。楽しいショーをありがとう!

 

おわりに

実は今回人生初のマチソワだったのだけど、疲れるどころか翌日お肌がツヤッツヤになりました。ビタミン剤にも勝る贔屓。これは積極的に摂取していかなくては。ってなわけで急遽今週末もマチソワしちゃうぞ☆キラッ

aiko『Love Like Pop vol.22』6月8日の記録

ジャニーズと宝塚のことばかり呟いているわたしだが、実は一番ファン歴が長いのはaikoだったりする。aikoとの出逢いは2005年なのでもう16年。そりゃわたしもアラサーになっている訳だ…。

本当なら5月からスタートしていたこのツアーも、緊急事態宣言の兼ね合いで公演延期が続き、昨日やっと幕を開けた。(コロナめ…全然ライブさせてくれへんやん!火で炙ったろか! by.aiko)

 

以下、ライブの感想。ネタバレ注意。

 

座席について

f:id:ma_waremiracle:20210609200548p:image

引用元:東京ガーデンシアター(東京都江東区)- LiveWalker.com

XA〜XCブロック(図の濃い青)は2列目までが撤去され、ステージ中央〜XB〜Bブロック前列にかけて花道があったため、XBは殆ど座席がなかった。

スタンド席の左右端のブロックは暗幕で覆われていたのだが、MC冒頭であそこはステージが観えない席やねんとaikoから暴露される。(がんばれ三井不動産)

そして今回のわたしの座席はXCブロック。ステージまで5mの距離。年始の『二宮ん家』でゲッターズ飯田が望みが叶う年と言っていたのはどうやら本当らしい。

 

あと今回は感染対策のためデジチケでしょんぼりしていたら、座席にフライヤーと紙チケが用意されていた。

しかもチケットにQRコードが付いていて、aikoに質問が送れたり(いつもは客席から各々質問を叫ぶ)、公演終了後にはセットリストも見れる(いつもは終演後に出口に掲示されている)。凄い。至れり尽くせりである。

質問を考えたりしているうちに開演時間に。入場が押したのか18:10過ぎからスタート。

 

1.片想い

ステージ中央でaikoがキーボードで1曲丸々弾き語り。aikoだけが白いスポットライトで照らされる。

今回のお衣装は白のフリルブラウスに赤の変形ジャケット、ベージュのワイドパンツでした。ゆるゆるな格好で可愛い。

後のMCで「最初に弾き語りなんてするもんじゃないわ~」と言っていたけど、静寂の中ちょこんと座って歌うaikoが愛おしくも儚げで良かった。

2.メロンソーダ

サビでBa.カズ(須長和広)のハモリが入る。これがまた良いのよ…aikoとカズのハモリが聴けるのはライブならでは。わたしの楽しみの1つだったりする。

3.ぬけがら

aikoがステージ中央から上手側に来てくれたのだけど、とにかく近くてびっくりした!LLPでこんなにaikoと近いのはかなり久しぶりだったから嬉しかったな。指差しされた時は時が止まった。

そして相変わらずツヤツヤのたまご肌だったんだけど、aikoは何を食べて生きているんだろう。この日はマグカップでお味噌汁を飲みながら歌っていた。

4.ボーイフレンド

aikoが花道へ行き会場の温度が一気に上がる。声が出せない代わりに、いつも以上にみんな手拍子しながらその場で跳ねて一生懸命リアクションをする。これよこれこれ!aikoのライブに来た~!とテンションが上がった。

5.シャワーとコンセント

サビの疾走感が聴いていて気持ち良い、ライブ向きの曲だな〜!と改めて思った。あと、イントロの0:14〜が『あたしの向こう』に似ているんだけど、音楽理論はわからないので解説はできません。(おい)

6.ライン

7.4月の雨

「6月だけど聴いて下さい、4月の雨」の曲紹介でスタート。その前までゆる~いMCをしていたのでふり幅が凄い。サビのハイトーンが気持ち良い。

8.ばいばーーい

aikoの息遣いとロングトーンに圧倒された曲。ストリングスが入って音が厚いのも良い。aikoのライブは全て生演奏なので、音を楽しむならアリーナよりスタンドの方が良かったりもするのよね…。

9.Last

10.しらふの夢

カズがウッドベースを弾いていて格好良い〜〜と悶えた。顔も良いから余計にね。目で追っちゃうよね。

11.ドライヤー

シングル『あたしの向こう』のカップリング曲。久々に聴けて嬉しかったな〜!

12.信号

曲終わりで曲のタイトルを紹介しようとするも、「しらふの夢、ドライヤー、……待ってあと何やったけ、あれ?」とタイトルをど忘れして慌てるaiko。可愛い。久々のライブにそわそわして1時間半しか寝てなかったらしい。今夜はいっぱい寝てね。

13.青空

繰り返し「恋が終わった」というフレーズが入っているように失恋の曲なのだけど、アップテンポで心が躍る曲。

14.予告

イントロで ♪トゥットゥル トゥットゥル〜 とご機嫌に歌うaikoが可愛い。(文字だけ見るとシュタゲのまゆしぃのようだ)(それはそれで可愛い)

15.磁石

16.相合傘

汗かきMix.の方。定番曲になると観客の手振りの一体感が増してとっても楽しい!

17.58cm

シングル『ハニーメモリー』のカップリング曲。聴けると思っていなかったからセトリ入りして嬉しかったな。四つ打ちの曲だから自然と手拍子で盛り上がる!

18.あたしの向こう

去年恋人と別れた時に死ぬほど聴いた曲なのだが、ノイズになることなく純粋に曲を楽しめたのですっかり昇華できたんだな〜と嬉しくなった。

 

〜アンコール〜 

19.ハニーメモリー

aikoはHAPPY END Tシャツのグリーンを着て登場。偶然にもお揃いになって嬉しかった。

20.エナジー

今何時?と時間を確認して、巻きます!と言った途端にaikoの歌い出す。これにピタッと合わせるバンドメンバーが本当に格好良いの…。

あとGt.のたらちゃん(設楽博臣)は演奏中はアグレッシブなのに、MCになるとめちゃくちゃに声が小さいから面白い。

21.いつもいる

コロナ禍でリリースされたアルバム『どうしたって伝えられないから』で一番歌詞が刺さった曲。何でもない毎日を慈しむことの大切さが身に染みる。

いつもいる

いつもいる

 

〜おまけ〜

22.be master of life

バンドメンバー全員でお辞儀をしたあと(いつもならここで捌ける)、 やっぱりあともう1曲だけやってもいい?と悪戯っ子のように笑うaiko小池百合子さんに怒られちゃう!急げ!と駆け足でスタート。

この曲で声が出せないのは歯がゆいけど、声の代わりに手拍子で届けようと全力で手を叩いて跳んだ。いつかまたaikoと全力で"Peace!"と叫びたいなぁ。

そうそう、定番の「男子ー!女子ー!そうでない人ー!」のC&Rは地団駄ver.とポールマッキー(指パッチン)ver.でやりました。そしてaikoに言われるがまま、無言で春日の"鬼瓦"のポーズをキメる客席が面白過ぎた。

 

そんなこんなで21時ピッタリに終了。ステージこそaikoが生きる場所なんだと実感したライブだった。aikoの声色や表情に心の底から歌える歓びが表れていて、観ているわたしまで幸せな気持ちでいっぱいになった。aikoがずっと笑顔でいられる世の中であって欲しい。無事にツアーが完走しますように。

'21月組『桜嵐記|Dream Chaser』5月28日の記録

宝塚の世界に足を踏み入れて早3ヶ月、遂に行って来ました宝塚大劇場

この日の座席は2階席3列目正面。俯瞰になるため舞台装置や人の動きが観やすく、思った以上に舞台との距離も近くて良席だった。ありがとうエポス。

 

以下、あらすじと感想。

※鑑賞が終わるまでネタバレを回避したい方はここでUターンしてください。

 

あらすじ

https://kageki.hankyu.co.jp/sp/revue/2021/ouranki/info.html

今回の公演解説は物語の大筋が簡潔にまとまっているので、観劇前にこれを一読しておけば問題なし。

対立構図がわかりやすく演出されているので、わたしのように足利尊氏後醍醐天皇の名前だけはかろうじて記憶にある知識0の人間が丸腰で挑んでも楽しめる。

 

印象的なシーンと感想

桜嵐記

  • 下手から光月るうさん演じる老爺が登場。何者かは後でわかると自己紹介もそこそこに、この物語の背景となる南北朝の背景を説明していく。
  • この説明、日本史の勉強をちゃんとして来なかったわたしでもスッと理解できるくらいわかりやすかった。スタディサプリで配信した方が良いのでは?
  • 上手から老婆が登場。老爺はこの老婆に伝えなくてはならないことがあり訪ねて来たのだ。そして楠木正行の物語が始まる。
  • ここ、くるっと振り返って弓を引く正行がとっても美しいので双眼鏡越しに凝視した。

 

  • 楠木正成の長男・正行(珠城りょう)、次男・正時(鳳月杏)、三男・正儀(月城かなと)や郎党らが登場しダンス。弓を引いたり馬を走らせるような振りがあり、合戦の描写だとわかる。
  • このダンスシーン、正行と正儀は終始キリッと引き締まった表情なのだが、正時だけは時折朗らかな顔つきが垣間見える。表情管理に拍手。
  • 正儀の「戦場は俺の遊び場や〜!」と、正時の「かような危ない遊び、したがる者の気が知れぬ。安全第一で務めさせていただきます!」に兄弟の性格の違いがよく出ている。人物紹介がこのワンシーンで完結しているのに唸った。あと単純にふたりが可愛くて最高。流石は上田先生。

 

  • 高師直(紫門ゆりや)に夫を赦して欲しいと懇願する女性に、夫を助けたいなら裸身になれと迫る高師直。わかり易く女の敵である。
  • 師直が囲っている女性は、着物の上から羽衣の様な羽織を半身だけ纏っている。これは裸身になった公家の女性を「羽衣を取られた天女」と例えた師直の言葉を示唆していることから、この女性らもまた師直に辱められたとわかる。
  • 弁内侍(美園さくら)を欲しがる師直。囲いの女性が、弁内侍の恩人の名で手紙を出し誘き寄せる。
  • それにしても、上田先生の作品には"男性が女性に強いる"描写が多いような。男尊女卑に対する違和感や嫌悪感が作品づくりの根底にあるのかな?

 

  • 弁内侍(美園さくら)を乗せた籠を百姓らが運んでいると、師直の手下に囲まれてしまう。一目散に逃げる中、百姓のジンベエ(千海華蘭)だけが「女の人をいじめたらアカン!」と弁内侍を助けようとする。
  • そこに楠木正行が偶然現れ、弓矢と刀で敵を一蹴する。ザ・王道な少女漫画展開、こんなの惚れてまうやろ〜〜〜!
  • すかさず弁内侍に「お怪我はありませんか」と声を掛けようとする正行を遮り「血が〜!」と騒ぐジンベエ。「こんなのかすり傷だっ」と傷口を布で抑えさせた後、「お怪我はありませんか」と声を掛け直す正行…健気でとってもカワイイ!
  • と思いきや、弁内侍には怒りと落胆の表情が。仇である師直と褥を共にし寝首を掻く千載一遇の機会を逃してしまったと。
  • 正行が「戦はあなたではなく、某が致します」と胸キュン必至のキラーフレーズを発するも、武士は皆師直と同じで欲で動くから信用できないと嫌悪感を露わにする弁内侍。大丈夫?本当にふたりは結ばれる?とやや不安になる。
  • 正行は、百姓のジンベエは弁内侍の素性を知らされていなかったにも関わらず咄嗟に助けようとした、人の心に身分は関係ないと説く。

 

  • 川に落ちた敵兵を引き上げ手当てをする正行らに、仇を助けるとは何事だと怒る弁内侍。
  • 彼らは百姓であり、武士に小銭で雇われただけだと諭しても聞かない弁内侍。姫君がそう言うなら仕方ないと敵兵に斬りかかろうとすると、弁内侍が「斬りつけろとは申していない…」と制止する。
  • この場で一番身分の高い弁内侍の赦しがあって救った、という体裁を作るためにわざと暴力的な振る舞いをした正行。彼の賢さが滲み出ているシーン。
  • 一方、兄に歯向かう弁内侍に途中噛み付いた正儀は、喧嘩っ早くて粗暴だけど兄想いな弟なのがだだ漏れで良かったですね…。
  • あなたは何のために戦うのかと弁内侍に問われ、何のために戦うかを知るためにと答える正行。このやり取りは自体はあっさりしているけど、正行の生き様に迫るとても大切なシーン。正行はこれを機に葛藤し、後に答えを見つける。

 

  • 下手で弓を引く正時。戦のワンシーンかと思いきや、ドヤ顔で取り出したのは矢ではなく木べら。会場が湧く。
  • 敵を斬らずに猪を狩り、料理を楽しむ正時に、戦で成果を上げずに料理だなんて情けないと嘆く義理の父・大田佑則(春海ゆう)。
  • 上田先生は正時を敢えて現代人に近い感性の人物として描いたそう。歴史物はどうしても心情理解が難しかったりするけど、確かに観客は正時と自分を重ねることで物語をより近く感じられように思った。
  • 出汁を"臭い汁"だと思って捨てようとしたり、大根を切る手つきも危なっかしい弁内侍に「炊事も板について来ましたな!」と笑顔で声を掛ける正行。嫌味ではなく素で言ってるから恐ろしい。正行は強くて賢いけど、どうやら空気は読めないらしい。キョトン顔やめい。
  • 旦那の下で働きたいと懇願するジンベエに、弁内侍の護衛を頼む正行。「護衛なら俺がやる!」と正儀が名乗り出るも、正時から「お前が横にいる方が危ない」と釘を刺される。クスッと笑えるやりとりが散りばめられていて、肩肘張らずにリラックスして観れるのも良い。
  • 近くの村人たちが米を持ってきてくれた。かつて父・楠木正成に助けてもらったお礼だと言う。そして宴が始まる。
  • 最初は強張っていた弁内侍の表情が、次第にほぐれていく姿にこちらも思わず笑顔になる。

 

  • 郎党の子供たちに厳しい稽古をつける楠木久子(香咲蘭)と、まんじゅうを与え可愛がる百合(海乃美月)。そこに吉野へ向かう一行と別れた正時が帰って来る。母と百合が心配しているだろうからと、正時だけ先に帰らす正行の優しさよ…。
  • 再会するや否やふたりだけの世界に入る正時と百合。お熱いふたりを見兼ねて、久子は稽古を無理やり終わらせふたりっきりにしてやる。
  • 正時は無事を喜ぶ百合に「約束してくれ、何があっても生きると」と優しく言う。察しが良い方はお気付きでしょう、これは死亡フラグです。(後述します)

 

  • 場面は変わり、吉野へ向かう楠木一行。正儀は岩場で休む弁内侍の横にぴったりと座り、「水、どう?」と声を掛けるも無視される。
  • それでもめげない鋼のメンタル正儀。足を痛がる弁内侍の草履を脱がしてやようと足に触れた途端「無礼者!」と払い除けられてしまう。
  • そこに正行が現れ、弁内侍の草履を脱がせてあげるが払い除けない。正儀が「無礼者やないの?」思わず突っ込む。いつのまにか無事正行ルートに突入していた模様。ドンマイ正儀。
  • きょとん顔のまま無言で手を差し出す正行と、水が入った竹筒を渡す正儀。兄の前では素直なわんこで可愛い。
  • 足の手当も自分でやると言う弁内侍に、「それにしても料理以外は何でもできる姫君だ」と言う正行はシンプルに失礼。
  • 弁内侍は過去を聞かれ語り出す。父・日野俊基北朝に討たれ、家も襲われた。母は弁内侍を守るために兄の骸の下に彼女を隠したが、弁内侍は母が嬲り殺される中何も出来なかったことを悔いていた。だから復讐のために生きていると。
  • それを聞いた正行は、あなたの母上はあなたに死んだ者のために生きるのではなく、親しき人と共に心穏やかに生きてほしいと願ったはずだ、わたしもそう願うと語ると、すかさず「兄貴、そういうのは2人のときに言った方がええで」と正儀が突っ込み笑いを誘う。
  • 河内弁で話す正儀とジンベエとは対照的に、武士として格好付けたいから訛りを出さない正行。本当は河内弁がペラペラなのを正儀にバラされ、弁内侍に本当なのですか?とキラキラした目でねだられる。その後躓いた弁内侍をエスコートしながら「ほな…行きましょか…」と小さな声で言う正行、照れて目を合わせないんですよ…本当に可愛い…弁内侍の正行パラメータも一気に上がったねこりゃ。

 

  • 上手に高師直と師直の弟、下手に足利尊氏と花一揆。師直が地位を欲する代わりに必ず楠木の軍勢を倒すと約束する。
  • ちなみに、"花一揆"て何ぞやと調べたら足利尊氏が集めた美少年軍団のことだそう。歴史は繰り返すと言うけれど、やっぱりジャニーさんみたいな人は大昔にもいたんだな…と思ったジャニヲタ。
  • その足利尊氏が正行たちが南朝側についていることを惜しがっているので、三兄弟も美しいことがここで裏付けられた。

 

  • 吉野にたどり着いた楠木一行。南朝天皇家と公家に戦勝報告をする。後村上天皇(暁千星)に褒美は何が良いかと尋ねられ、正行は北朝に遣いを送りたいと言う。
  • 正行は南朝は戦力が劣るため、戦い続ければ皆死んでしまう、生き残るために南北は和睦すべきと説くが、死なせないために戦うのがお前たちの仕事だ、和睦なんてあり得ないと怒る公家。
  • 後村上天皇のお気持ちを知りたいと訴える正行に「皆に死んで欲しくないが…」と本心を語り出し回想に入る。後醍醐天皇の命で南朝を守るために戦った日野俊基、北畠顕池、楠木正成が討たれ、最後には後醍醐天皇も倒れる。
  • この回想中、舞台中央でじっと前を見つめる後村上天皇と正行。ふたりとも微動だにしないどころか全く瞬きをしないから、これは回想なのだとすぐにわかった。
  • 父や犠牲者を弔うためにも、北朝を倒し京を取り戻すという念願を果たしてやらなければならないと、静かに涙する後村上天皇。皆に死んで欲しくないと願いながら、背負った宿命のために戦うしかないという葛藤からか。それにしても綺麗に涙を流すなと見入ってしまったシーン。

 

  • 如意輪寺の庭で語らう正行と後村上天皇後村上天皇の「幼友達を許してくれ」という台詞から、ここでは天皇武家の関係でなくあくまで幼馴染の対等な関係として話していることがわかる。
  • 庭には花がついていない木があり、「あと1ヶ月もすれば綺麗に咲く」と正行。
  • 後村上天皇中宮と弁内侍を庭に迎え入れ、正行に弁内侍と契りを交わすよう提案する。彼女を助けたのも何かの縁、嫌い合っていないなら良いではないかと。「はっ……」としおらしく返事をする弁内侍が可愛い。
  • つまり正行は、公家の姫君から想いを寄せられ、幼馴染(天皇)とその妻からも正行なら安心!後押ししてやろう!とお墨付きをもらった状態なのだ。身分を超えて信頼されていることがわかる。
  • しかし正行は、自分はいつ死ぬかもわからぬ身、彼女にはもう大切な者の死を味わって欲しくないと断り帰ってしまう。置いていかれた弁内侍の表情が切ない。

 

  • 場面は変わり、赤坂の楠木邸。そこに足利尊氏らが訪れ、北朝に寝返るなら今だと誘いに来る。百合の父と弟も北朝側に寝返ったと。
  • 百合は「裏切り者と言われても、共に生きたい」と正時に訴え、迷う正時。
  • 正儀も、南朝についていては褒美も出ず、忠義など食えないもののために死んでいくだけだ。北朝なら実力で武士として名を上げられると正行に訴える。
  • だが正行は南朝を裏切らなかった。お前たちは自分の道を選べと告げると、正時も正儀も兄について行くと心に決める。正時が北朝側につかず、百合は泣き崩れる。
  • ここで正行は、家名を守るためでも、地位や女を手に入れ欲を満たすためでも、南朝への忠義のためでもなく、自分は時の流れのために戦うのだと気づく。

 

  • 出陣式の前日、如意輪寺の庭で語らう正行と弁内侍。桜の木が満開であることから、縁談から1ヶ月余り経ったとわかる。
  • 弁内侍が恋をして、限りを知って見る桜の美しさは格別だと正行に話す。ずっと死んだ者のために生きてきた弁内侍に、今を生きる喜びを教えてくれたのは他ならぬ正行だった。
  • 弁内侍は戦う理由は見つかったのですかと問い、見つかった様子の正行を嬉しそうな顔で見つめる。すっかり恋する少女の顔だ。
  • 限りがあるからこそ共に今を生きようと言う弁内侍に心が動かされ、それに応える正行。弁内侍は愛おしそうに正行の胸に顔を寄せるが、目から涙が溢れている。想いが通じ合った喜びか、或いは迫り来る別れの寂しさからか。
  • 桜嵐記は終始お衣装が素敵なのだけど、特にこのシーンでは強いこだわりを感じる。正行は白地に黄緑の春らしい柔らかな色合いの着物、弁内侍は桜色の着物を纏っており、どちらもこのシーンでしか着ていない。最初で最後の2人の逢瀬を彩るお衣装。どなたが作られたのかなと調べたら、月雲の皇子の衣装を作られた任田先生が衣装監督をされていました。流石です。

 

  • そして遂に四条綴の合戦が始まる。
  • 正時は北朝側に寝返った百合の父と弟と戦う。そこで正時は、百合の父から百合が自害したと告げられる。自分が生きていては敵となった父と弟を斬ることはできないだろうからと、百合は自らの死を選んだ。
  • 序盤の「約束してくれ、何があっても生きると」という正時との約束を破ってでも、百合は正時を守り抜きたかったのかと思うと、あまりの愛の深さに涙が止まらなかった。
  • それを聞き、百合の父と弟に思い切り斬りかかる正時。そして百合の弟は「本当は姉上を助けるためにわざと別れたのだろう」と死の間際に確信を突く。正時なりに百合を守ったはずだったのが裏目に出てしまったのだ。こんな辛いことある?(ここでわたしの涙腺は完全に決壊し、幕が下りるまで泣き続けた)
  • その後正行と正儀に合流し戦う正時だったが、正行を庇い致命傷を負ってしまう。死にゆく正時を腕に抱く正行。このシーン舞台写真にもなっているのだけど、正時の表情がめちゃくちゃに綺麗なんですよ。
  • 『月雲の皇子』では死にゆく兄(珠城りょう)を弟(鳳月杏)が腕に抱く構図だったけど、今回は真逆。退団公演で過去作のオマージュを入れてくるの狡い。上田先生の手のひらの上で転がされるヲタクたち、息してる?
  • 正行は、兄弟皆死ぬわけにはいかない、お前はここを離れろ!と正儀を激戦地から離脱させる。正行は楠木の未来を正儀に託す訳だけど、現トップスターが次期トップスターに月組の未来を託すことに重なる訳で…泣くじゃんねこんなの…(さっきからずっと泣いてるよ)
  • 戦いの最中父と弟との記憶が蘇る正行。この回想シーン中は殺陣がスローモーションになるのだけど、殺陣って型が綺麗だとゆっくりでも美しいのだなと初めて思った。
  • 多勢に無勢で遂に倒れる正行。正行の最後を正儀が看取ろうとするも、最後くらい1人の女のために生きたいと乞う。死の間際になると人は後悔すると言うけれど、正行は命が尽きるまでの時間に、弁内侍との出逢いや、自分が生きる意味を知れたことに感謝したのではないだろうか。

 

  • 場面は変わり、物語の冒頭に出てきた老爺と老婆が話している。実はこの老爺こそ生き残った正儀であり、兄の真実の物語を伝えるために老婆になった弁内侍を訪ねてきたのだった。
  • 冒頭や中盤に出てきたときには標準語で話していたが、誰かが明かされるこのシーンでは河内弁に戻っている正儀。
  • そこに年老いたジンベエも登場。正行から弁内侍の護衛を命じられてから40年後も、彼は弁内侍の世話をしていたのだ。何たる忠誠心。

 

  • あの日もこんな風に桜が咲き誇っていた…と、物語は出陣式当日に戻る。
  • 吉野を発つ正行を走って追いかけ、倒れ込んでしまう弁内侍。覚悟を決めたのか正行は彼女のそばには駆けつけない。(或いは公の場であったため、身分の違いから駆け寄ることができなかったのか)
  • 後村上天皇は「戻れよ」と正行に声を掛ける。これは幼馴染としての言葉か。それに正行は一礼で応える。
  • 時系列通りなら正行が死んで物語が終わるところを、敢えて時系列を戻し全員が生きている出陣式の日を最後に持って来ることで、悲しくも晴れやかな気持ちで幕間に入ることができた。(マスクの下は地獄の様相だったが)

 

Dream Chaser

  • 幕が上がると三日月のセットの下にたま様(珠城りょう)が登場。まるで月の王子様。お衣装はスチール写真になっている白×ゴールドのもの。
  • トランペットのソロで始まるアップテンポなイントロ。そこはかとないアニメOP感。
  • 一昔前ならニコ動でDream ChaserをBGMに、アニメ『かげきしょうじょ!!』のMADが作られていてもおかしくなかったと思う。(世代がバレる)
  • それにしてもDream Chaserの中毒性よ。劇中で3回(4回?)歌うからかもしれないけど、終演後だいたい歌えるようになってるし、気を抜くと頭の中でたま様がAメロを歌い出す。
  • たま様は赤×ゴールドのお衣装にチェンジ。爽やかな王子様からこの世の全てを統べる王になる、凄い。右手人差し指に赤い石が入ったゴツめの指輪をしているのにドキドキした。

 

  • 上手に青×黒のスパニッシュなお衣装を纏ったちなつさん(鳳月杏)が登場。凄い!脚が2メートルある!!と興奮。
  • 白×黒のドレスのさくさく(美園さくら)と、水色×白のお衣装のありちゃん(暁千星)も登場。凄い!脚が2メートルある!!(ちなみにこの後も100回くらい脚長興奮ポイントがあるけど端折ります)
  • さくさくに一目惚れして奪いに行くちなつさんと、ちなつさんが気になり始めるさくさくと、離すもんかとさくさくに抱きつくありちゃん。情熱的なタンゴが似合う御三方。
  • あと『ピガール狂騒曲』の時も思ったけど、ありちゃんのターンは回転数やスピードに関係なくフォームが美しい。

 

  • 下手からありちゃん登場。ブラウンのサテンスーツにソフト帽姿。シンプルに格好良い。娘役2名と銀橋で踊る。
  • 紫のサテンスーツ×赤のシャツ姿のたま様、真紅のサテンスーツ姿のちなつさんも登場。たぶんタカラジェンヌにパーソナルカラーの概念はない。(顔がいいから全部似合う)
  • たま様とうみちゃん(海乃美月)のコンビも華があって素敵…と惚れ惚れしていたら、たまちな、たまありと男役同士がバッチバチのデュエットダンスを始めてビックリした。何だこの全カップリング見せたろかスペシャル。中村先生ありがとう。合掌。
  • ちなつさんとありちゃんがたま様に脚を絡める振り付けもなかなかに興奮したが、一番テンションが上がったのはたま様がありちゃんをリフトした瞬間。たま様に支えられて長い御御足を広げるありちゃんは神々しかった。(そろそろバレていそうだが、わたしは月組だとありちゃん推しです)
  • 観劇後、たま様が本格的なアルゼンチンタンゴを踊るのはこれが初めてと知り、嘘やん!となる。これが本当だから怖い。

 

  • ステージが迫り上がり、れいこさん(月城かなと)をセンターに男役7人が登場。
  • キラッキラのアイドル感にジャニヲタの血が騒ぐ。ペンライト欲しい〜〜!!!
  • 途中れいこのスーパーラップタイムあり。突然の宝塚ディビジョン。
  • めちゃくちゃアイドルっぽい!のだが、ジャニーズの曲じゃないのでわからず、後で調べたらK-POPと判明。2PMの『I'll Be Back』でした。

 

  • 鳴り響く尺八と和太鼓の音色。ポップスから突然和テイストに入るこのえげつない振り幅を俺は知っている…と再びジャニヲタの顔になる。(セクゾの民はウェルセクのNew Dayを思い出し、スノの民は滝沢歌舞伎を思い出すはず)
  • 青×ゴールドのお衣装。舞台装置と同じく、着物の帯の様なラインが入った和洋折衷なデザイン。
  • 銀橋に下手からちなつさん、上手からたま様、さくさくが入って行くのだけど、サビに入る前にちなつさんとたま様が向かい合って笑っていたのはマジで胸キュンだった…。(ちなみに、翌日のマチネではちなつさんともさくさくとも顔を合わせていた、たま様ハッピーセット)

 

  • 続いてはれいこさんのソロからスタート。白に黒のアクセントが入ったお衣装。たま様だけ薄紫のお衣装。皆んなが楽しそうに歌い踊る輪に入れないたま様、何だか不安で押しつぶされそうな表情。
  • それが一変して生き生きと歌い踊り出すたま様。やっぱりたま様は笑顔が一番だ〜!笑顔のたま様に合わせて、舞台に映し出された空に虹が架かる。

 

  • 真っ赤なドレスに身を包んだ娘役たちが登場。さくさくは真紅のサテンドレスで、スリット部分がシースルーになっていて色っぽい。
  • 娘役のロケットで気になる方を発見。序盤は中央左、移動後は下手から3番目にいらっしゃる方で、あまりの可愛さに2日連続で双眼鏡でロックオン。お名前をご存知の方がいらっしゃれば教えてください。
  • そして男役の皆様による群舞。黒燕尾で階段にズラッと並ぶ姿って何であんなにキュンと来るのだろう…。宝塚でしか摂取できない栄養の1つですね。
  • そしてトップふたりのデュエダン。冒頭の三日月の下で、黒燕尾のたま様と、薄ピンクのドレスを纏ったさくさく。たま様が月の王子様なら、さくさくは桜のお姫様だ…と感動した。
  • このドレスとっても素敵なのだけど、さくさくの腕が華奢なせいか脇〜二の腕に掛けての布がかなり余っていて、ジャストサイズにしたらもっと綺麗なのに〜!とヤキモキした。さくさくの身体のラインは至高なのでピッタピタにして欲しい。(強欲)
  • デュエダン後のたま様と男役の2ショットシリーズも良かった!るうさん(光月るう)が汗だくのたま様の額をチーフで拭くシーンでは、るうさんの母のような優しい目とバブみのあるたま様が味わえるから最高だァ…。(翌日のマチネでも同じ感じで拭いていらっしゃったので恒例の模様。絶対観てくれよな!)
  • そしてフィナーレ。初めて大劇場でフィナーレを体験して思った、めちゃくちゃ忙しい。拍手したい気持ちと双眼鏡でしっかり表情を観たい気持ちがせめぎ合い手元が落ち着かない。だがそれこそが現場…と現場の楽しさを改めて噛み締めるのだった。

 

以上、『桜嵐記|Dream Chaser』の感想でした。長々書いたけど、一言で言うならばあと100回観たい。たまさくForever。

 

 

おまけ

翌日29日のマチネも観劇予定だったので、ちゃっかり宝塚ホテルのレビュールームにも宿泊。

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トップスターのお写真や小道具が展示され、ずらりと宝塚の書籍が並び、SKY STAGEもタカラヅカオンデマンドも見放題。そして窓から覗く宝塚大劇場、高い天井とシャンデリア、大きなベッド、女優ミラーで気分はまさにお姫様である。

翌朝までどっぷり宝塚に浸かれるこのお部屋、なんと友の会価格で1泊3万円ポッキリでした。ありがとう阪急…もう君以外愛せない…(それはKinKi Kids)

SexyZone『SexyZone Anniversary Tour 2021 SZ10TH』5月16日夜公演の記録

コロナ禍でツアーが中止になり、会場で観ることが叶わなかった『POP×STEP!? TOUR 2020』から1年。

SZ10THは宮城と新潟公演が当選したのだが、3月頭に緊急事態宣言が延長され宮城公演は中止に。新潟公演はどうにか中止にならないで…と祈る日々だった。そして遂に訪れた5月16日、念願の初参戦となった。

 

以下、コンサートの感想。所々記憶が飛んでいるのはご容赦ください。セトリネタバレ注意。

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座席について

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A〜Dブロックは勾配なしの平面、Eブロックは1列目から高さがついていてスタンド様になっていた。Eブロック前に広い通路があるからバクステからEブロックはやや距離感あり。

上図の白い正方形はリフター位置。センステ寄り2台とバクステ寄り2台。バクステ寄りのうち1台はD6ブロック17列の真横だった。センステ寄り2台の位置は曖昧。

ちなみに自席はD6ブロック最後列で、花道とリフターは目と鼻の先、センステは遮るものがなくてかなり見やすかった。代わりに、バクステは近いけどほぼ真横、メンステは前の人の頭に被ってしまいかなり見づらかったのでレポ内容に偏りあり。ご容赦ください。

 

~オープニング映像~

白髭のおじいちゃんが小さな子どもに物語(Sexy Zoneの歴史)を読み聞かせていると、子どもが「5人は今でも仲良し?」と問いかけ、おじいちゃんが微笑みながら頷く。

今回のツアーは10年の歴史を振り返る構成なのだが、マリウスは休業中のため参加していない。冒頭で「5人の今」に触れて安心させてくれるSexyZoneについ目頭が熱くなったよね…(実際は秒で泣いた)

1.LET'S MUSIC

メインステージ中央に4人揃って登場。MVの"勝利くんがジャケット着ずに登場→慌てて聡ちゃんがジャケットを着せる"の下りはカット。

衣装はカラーも柄も全員バラバラで個性的。風魔くんは緑、勝利くんは黄色、聡ちゃんは青、健人くんは赤と黒のダイヤ柄で主張強めなのがらしくて良かった。

2.Celebration!

階段を降りてきてセンステへ。

3.ROCK THA TOWN

曲の直前でスタッフさんがリフターに手すりを取り付けるのだけど、この瞬間一番近いリフトまでおよそ4mとわかりクラクラした。引くほど近い。センステからリフターに向かってくる勝利くん。息を呑む両脇の勝利担。

リフターに着くと敢えて客席に目線を送らず、歌い出しから終始クールな表情で顎でリズムを刻む勝利くんは「良いから黙って俺を見ろ」って感じだった。

実際、正面から観た勝利くんも、リフトが上昇しあおり構図で観た勝利くんも美しすぎて絶句した。死角がない。動く絵画。あととんでもなく小さい顔にとんでもなく長い脚がついてた。

と思っていたら、大サビ前の ♪踊れParty people〜 歌い終わりでリフター正面にいた子に狙い撃ちファンサをキメたので、こ、こやつ懐にハンドガンを隠し持っておった…!と心の中で沸いた。ブラボー。

ちなみにリフターの配置はこんな感じ。

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曲終わりで全員バクステへ移動。この際目の前の花道を健人くんが通過。背中に薔薇背負ってるように見えたよ、マボロシ〜!

4.NOT FOUND

バクステで披露。健人くんの立ち位置が上手端で自席から一番近かったのだけど、振り付けで顔を横に向ける一瞬すらも客席に目線を送ってくれて、今健人くんの視界に入っている…とドギマギしていた。存在がファンサ。

5.極東DANCE

曲終わりにSexyZoneが捌けると、メンステから客席に向かってレーザービームが出た後、和装でお面を付けたJr.たちが花道やメンステを駆け回る。これはもしや…と思っていたら、メンステのスクリーンにPOP×STEP!? ツアーのステージセットが映し出された。

ここからは過去のツアーを再現していくという構成。古参も新規も嬉しい粋な演出をしちゃうのが菊池風磨という男なんですよ。サイコーだよね。

衣装は紫のキラキラロングコート。ファー付きで重厚感が凄かった。ザ・王子様っぽくて良い。

6.麒麟の子

7.恋がはじまるよーー!!!

2019年 PAGES 再現。スクリーンにPAGESのブック型スクリーンが映し出され、ツアータイトルが出る。

メンステの上からランドセルが降りてきて全員装着。PAGESの時と同じく健人くんが赤、風磨くんが緑、勝利くんが青のランドセルを背負い、PAGESでマリウスが背負っていたオレンジのランドセルを聡ちゃんが背負っていた。じーん。

ただ今回は小学生風コスチュームでなく、キラキラ王子様コートの上からランドセルを背負っているので見た目がオモシロイ感じになっていた。可愛いからオッケー!

8.チクチクハート~beating beating~

学校のチャイムのSEが鳴ると、「キーーーン!」とアラレちゃんの真似をはじめる聡ちゃん。あなた平成生まれよね??急げ急げとメンステ下手に並ぶ学校机へ。

PAGESの時と同じく学校机に座ってノートを使ってダンス。この時、メンステスクリーンの左側にPAGES、右側に今の映像が映し出されるんだけど、PAGESの映像と同じ画角になるようオンタイム映像のカメラが切り替わっていくの凄かった。

あと大サビ前の ♪僕じゃダメかな〜 で勝利くんが「僕じゃ、ダメかなぁ〜〜〜!!?」と叫んだので、心の中で「勝利くんがいい〜〜〜!!!」と叫びました。

9.Unreality

2018年 repainting 再現。スクリーンにAIのMariが登場。風磨くんがMari(CV:マリウス葉)に「Hey,Mari」と呼びかけ、Mariが応答するシーンもしっかり入っていてヲタク歓喜

あとMariの台詞が使い回しではなく、録り下ろしのように感じたのだけど…実際はどうなんだろう?真相は円盤が出たら確かめる。

10.キャラメルドリーム

2017 STAGEと同じく、スクリーンに某カメラアプリ風にネコ耳などが映し出され、メンバーがそれに合わせ顔をはめる演出。終始スタンプにピッタリ顔をはめる風磨くんと、横を見たりと忙しくて全然綺麗にはまってない健人くんは、どこまでも「逆」なんだなと思った。

あと、聡ちゃんが ♪散らばった言葉の海〜♪小さな可愛いしょり♡ て歌っててしょりそう…!ってなった。(実際勝利くんは171cmある)(可愛いのは本当)

11.カラフルEyes

12.Hey you!

メンステから4人が下手側花道でバクステに移動。

13.ぶつかっちゃうよ

2014 Sexy Second 再現。バクステで披露。健人くんの「好きだ、バカ」の言い方きゅるるんとしてて可愛かった。えへへ。

あと朱鷺メッセに掛けて「ときめきメッセ!ときめいてますかッ!」と大真面目に煽る健人くんは、 ♪ぶつかっちゃうよこのまま〜♪ときめいちゃうよこのまま〜 と替え歌してて可愛かった。

わたしはファン投票でもこの曲に入れたくらい好きなので、セトリ入りして本当に嬉しかった。Hey you!からぶつかっちゃうよの流れが一番元気にペンラを振った気がする。

14.君と…Milky way

ここで事件発生。健人くんがメンステでピアノを弾き語り、3人は花道に散って歌唱するのだが、勝利くんが立ち位置を間違える。

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おそらく本来は上図の通り聡ちゃんの対メンに来るはずなんだけど、何故かRTTのリフター位置に戻って来てしまい本人もパニックに。イントロの間中ずっと「俺どこ?どこ?マジ??」とキョロキョロ、立ち位置を間違えてたのに気づいた風磨くんが爆笑。まさかの下手がノーセクシー。

それでも歌い出したらパンっとスイッチが入る勝利くんはやっぱりプロなんですよ…。ラッキーパンチでもう1曲勝利くんを間近に見られて幸せでした。

 

15.Slow Jam

16.タイムトラベル

2曲続けてセンステ。ステージが8の字に動き出した時は、POP×STEP!?で観たやつだ!とテンションが上がった。

演出をステージ上空の電飾だけに絞ったのが、忘れられない恋を歌った曲の儚さを助長していてとても良かったなぁ。電飾はクリスマスツリーのような形になったり、螺旋を描いたりでとても綺麗だった。(aikoが好きな人なら観たことあるってなるやつ)

あと、キラキラロングコートを脱いで白パフスリーブシャツ+淡紫ベスト姿になるんだけど、これがもう完全に王子様なのよ…みんなスタイルが良いからどえらい似合う。とっても素敵だった。

 

PEACH for~

映画の特報風ムービーが流れる。

ど頭からもふもふの犬耳をつけてクリームをペロッと舐める勝利くんが登場し悶絶。発案者誰だよ、風磨くんなのか?最高か??

続いて風磨くんの「嫌い?そんな訳ない…好きだよ」で声が漏れそうになる。猫足のバスタブが似合うなおい。聡ちゃんが「本気の恋、俺としてみない?」で、プラチナフロントな健人くんが「顔赤いよ…恋しちゃったの?俺に」

そしてステージにスマフォを持った健人くんが登場。この映画観たくない!?と客席を煽る。円盤の特典で映画本編付けてくださいと思いながら全力で拍手した。

スクリーンに表示された映画の来場者特典という体のQRコードを読み取ると、スクリーンがゲームの画面に切り替わりキャラクター選択へ。今回選ばれたのがまさかの激レア・蓮城寺紫苑(菊池風磨)。

メンステに紫苑様が登場。「Peach4の圧倒的Flowerプリンス蓮城寺紫苑様だ〜!」「あの花沢類の後継者!」と健人くん大興奮。声を出せないヲタクの分まで興奮してくれてありがとうね。

そしてゲームは"糖度"の選択画面へ。せっかくなら一番アツイ時期が良いよねと健人くんは"恋仲"を選択。

続いてシーン選択画面へ。 "A:おやすみと言ったあとの一言" "B:クレープを食べていたら口にクリームが付いた時の一言" "C:終電を逃した後の気まずい空気をアツくする一言" "D:渋谷でデートをしていたらスクランブル交差点で彼女を見失った時の一言" で、健人くんは「新潟のみんなにも都会のデート気分を味わってもらおう!」とDを選択。シンプルに失礼。

そして紫苑様の回答は「ちょっとどこ行ってんの、こっちおいで。すぐはぐれるんだから。きみ何型?だからだよ…え、俺?新潟」とまさかのギャグ落ちにも関わらずゲームClear。

17.PEACH!

白シャツにショッキングピンクのスーツ姿で登場。3年前のライブではふわふわのファーがついたキュートなベビーピンクの衣装だったPEACH!を、敢えてシンプルで大人っぽくキメてきた。最高!

メンステから花道に散っていくメンバー。目の前の花道に聡ちゃんが来て1人も物凄いスピードで一帯の松島担にファンサをするも、わたしと同じ列にいた6歳くらいの小さな女の子が自分にファンサされていると気付かず。すると聡ちゃんがキミだよ!と女の子が気付くまで両手でがっつり指差しして、女の子が反応するとありがとうねとくしゃっと笑いながら手を振り去って行った…聡ちゃんの神対応っぷりを目の当たりにしてしまい、こんなのもっと好きになっちゃうよ…と頭を抱えた。

風磨くんは肌が白すぎてライトが反射しててお顔が発光してた。セルフレフ板。

あとこの曲か記憶が定かじゃないのだけど、健人くんが目の前の花道を猛スピードで通り過ぎて行き、階段を降りてEブロック前の通路へ。聡ちゃんのファンサがマシンガンならなら、健人くんのファンサは戦車。一振りでブロック一帯を焼け野原にしていく感じだった。

 

~MC~

  • 聡ちゃん初新潟。おめでとう〜!
  • 1日でカレーライス、カレーそば、ラーメン、ラーメンを食べた勝利くん。わんぱく勝利だね、と言われ、でもちょっとずつね、と照れ笑い。
  • 新潟県ゆるキャラ「レルヒさん」のことをずっと「ヘイホー」と呼ぶ聡ちゃんと、「レルヒさん」の名前を絶妙に間違い続けるセクシーたち。(客席は声が出さないから間違っていることを伝えられず悶絶していた)
  • レルヒさんのカレー納豆のパッケージが大きくて長方形なことを伝えたくて、iPhone12 Pro Maxに例えるけんそうちゃん、現代っ子が過ぎる。
  • 風磨くんからスマフォでドラマ『山田太郎ものがたり』を観ていたことを暴露された聡ちゃん。

ここからジャニーズ主演ドラマの話題に。

  • 聡ちゃんが山田太郎ものがたりはリアルタイムでは観てなかったと言うと、俺は観てたよ!とアピールするも誰にも拾われない勝利くん。
  • 聡ちゃんがリアルタイムで観ていたのはルーキーズや野ブタ
  • ふまけんが修二と彰をやるなら…と突然聡ちゃんがジャニヲタモードになる。敢えて修二が風磨くん、彰が健人くんがいいと言うと、3人から逆でしょ!と突っ込まれる。(わたしは聡ちゃんと解釈一致)(メンバーは健人くんの方が人気者の修二っぽいと言っていたが、器用貧乏な修二は風磨くんなんだよな〜と思った)
  • ごくせん、ドラゴン桜有閑倶楽部、マイ☆ボス マイ☆ヒーロー、仮面ティーチャーなど懐かしいドラマタイトルが出てくる。NEWS、KAT-TUN、Hey!Say!JUMPの時代だったねと。
  • 聡ちゃんが今後やってみたい役柄は?と聞くと、間髪入れず「長澤まさみちゃんと共演したい!」と答える風磨くんと、「(SUMMER NUDEで)共演してます!月9ってるんで!」とドヤる勝利くん。
  • そして「Death Note夜神月がやりたかった」「ドラマ化が決まった時は悔しかった」とジャンプ育ちのヲタクの顔を出す健人くんに「永遠の厨二病」と風磨くん。
  • そう言えば次のドラマ昔は太っちょの役なんでしょ?どうするの?と特殊メイクをするのか聞きたかったぽい聡ちゃんに、「俺小学生の頃は太っちょだったけど、それがこうなる」「厨二病だけど」「ブルーアイズ80枚飾ってるけど」と返事する健人くん。話が噛み合ってない。
  • 聡ちゃんは『あたしンち』みたいな話のドラマに出てみたいと。(ほのぼの系絶対似合う!)
  • 山田太郎ものがたりに自分が出るなら」と風磨くんに聞かれ、「背伸びをするなら櫻井くんの役がやりたい」と答える聡ちゃん。
  • 健人くんに「青野くんと赤野くんなら?」と振られ、「青野くんと赤川くんなんです」と訂正するも「ん?いや黒青野くんなのか…?」と混乱し出す勝利くん。ややこしいよね。
  • 青野くん〜にえっちなシーンがありますか!?と食い気味で聞き出す風磨くん。まだ何も始まってないからわからないと答える勝利くん。
  • 衝撃的なシーンがあっても「全部監督のせい!」

ここでJr.SPが登場。

  • 自己紹介していくも、メンカラと着ている衣装の色がちぐはぐでわかりにくい!と風磨くんの指示でその場でジャケットを交換させられる。
  • 中村浩大くんのメンカラは緑なのだが、A.B.C-Zのお下がりのため緑が無く、最初着ていた紫→余った赤を着ることに。
  • ここで風磨くんから「お前赤似合わね〜!」といじり倒される浩大くん。おかげ様でしっかりメンカラ覚えて帰ってきたから風磨くんの計算なんだな…と思った。

★センセーション(Jr.SP)

メンステから左右の花道を通ってバクステで終わるのだけど、歌終わりで自席の真後ろをいそいそと捌けていく姿がとっても可愛かった。みんな手を振ってくれて愛想が良い。

 

18.Why?

センステ。途中BON BON TONIGHTの様にかがんでから腰を真上に突き上げる振り付けがあって、フォーーーー!と心の中で叫んだ。聡ちゃんが盆茶やりたがっていたからこの振り付け入れたのかな?

衣装は大きめの尖った白襟の紺ジャケット、首から下げた長めの白ストール、濃ピンクのパンツ姿。正装に近い形でピシッと決まっててちょ〜格好良かった。

19.My Life

センステ。歌割りが天才だった。Aメロ聡→Aメロ勝利→Bメロ風磨→サビ健人なんだけど、おかげさまで勝利くんが ♪さざ波 HにRhythm刻む を歌いました。たぶん天国でジャニーさんが「You!勝利に変なこと言わせないでよ!」って風磨くんに怒っている。

20.CANDY~Can U be my BABY~

バクステ。でっかいキャンディを持ったJr.ちゃんたちも登場。かつてはあのポジションをじぐいわがやっていたのやっぱり凄い。

Love Kenty! Love fuma! Love Shori! Love So-chan! と4人分コールがあったの良かったな。勿論声には出せないので心の中で絶叫してた。今回のコンサートで声が出せなくて一番辛かったのはここかも。

あと  ♪敵わない まぶしすぎて〜 を歌う勝利くんは間違いなく誰よりも眩しかった。

大サビ前にセンステに移動し各自メンカラのキャンディをゲット。そして健人くんが「オレンジのキャンディもあるよ!」と言うと、スクリーンがセンステ真上のカメラ映像に切り替わる。すると円形のセンステが1つのオレンジのキャンディになっていて、その上で4人が笑顔で手を振ってる画の多幸感たるや…。この演出凄く好き。

21.Mermaid

メンステ。歌い出しの ♪久しぶり ちょっと照れるね〜 の風磨くんの歌い方がセクシー過ぎて滾っちゃったよね…。目を細めて顔クイッてするのずるい。屈服。

♪砂浜に書いた2文字は言えないまま 消えたけど〜 と健人くんが歌った途端、頭の中で砂浜に「スキ」って書いてるラブホリ王子様が再生されたし、勝利くんが ♪So 絶対君を幸せにするから〜 を歌ってしょりそう…!ってなった。

ここまではいいんだ、問題は大サビ。健人くんが柿の種のぬいぐるみ(デカすぎてバゲットかと思った)、風磨くんがレルヒさんのぬいぐるみ、勝利くんがおにぎりのぬいぐるみ、聡ちゃんが水鉄砲をゲット。

何やらふまけんがゴソゴソし始めたと思いきや、ぬいぐるみをつめて巨乳になりランウェイを始める健人くんと、ズボンのファスナーを全開にしてそこからレルヒさんの顔を出し腰を振り続ける風磨くん。これは酷い。

おにぎりを放り出しどこからかモップを持ってきた勝利くんが、風磨くんの股間を自主規制する事態に。そして曲終わりに「Mermaidを大事にしてくれ!!!」と絶叫する聡ちゃん。そりゃそうなる。

 

22.RIGHT NEXT TO YOU

23.So Sick

2曲続けてメンステ。下手で勝利くんがアコギ演奏。

24.名脇役

メンステからリフターに移動。配置はこんな感じ。

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今度は聡ちゃんが目の前に。二挺拳銃の聡ちゃんも、バラード曲とあってファンサはやや抑えめ。

個人的に、名脇役では ♪もしも親友に抱く感情が好きに近い が本当だとすれば 君は僕を…という聡ちゃんのパートが一番好きなんですけど、目の前で歌ってくれて感無量でした。

あと自分のパート以外もずっと慈しむように口ずさんでいて、今このステージに立てている喜びを噛み締めている聡ちゃんの笑顔は聖母のようだった。あとファンサは抑えめと書いたけどめちゃくちゃ目線合わせに来てくれる。凄い。

衣装は背中にSexyZoneと書かれたキラキラのMA-1だった。左腕のジッパー部分?にピンクとブルーの長めのリボンが付いてて可愛かったな。

25.all this time

マリウスのソロ曲ということで、イントロが流れ出すと皆ペンライトをオレンジ色に。そしてその様子を聡ちゃんが凄く優しい表情で見つめてて。マイクを通さずにありがとうって何度も言うの反則だよ…思わず涙目になってしまった。

曲の途中でセンステへ。大サビでメンステスクリーンにPOP×STEP!?のall this timeの映像が映し出されると、まるで4人がマリウスを迎えに行くようにセンステからメンステに移動。そして曲終わりにスクリーンに映る「Best Friend by Sexy Zone」の文字を見て泣いた。

 

26.Cha-Cha-Cha チャンピオン

ここからは歴代シングルメドレー。メンステ上に各MVの衣装を着たトルソーが登場して衣装展みたいだった。本人たちは白い衣装にチェンジ。ここからずっとメンステなのでアリーナ前列大勝利。

27.男 never give up

いいおとこのとし…でお馴染み、健人くんのマイバースデー動画内で突然振りつきで歌い出すから今回やるのかな〜と思っていたら案の定やった。

28.King & Queen & Joker

29.バィバィDuバィ~See you again~

30.Sexy Summerに雪が降る

健人くんが上手ピアノで弾き語り。

31.Lady ダイヤモンド

32.Sexy Zone

ファーストコンサートのステージ再現で、5人の肖像がスクリーン上部に映される。ライトもマリウスの分まであって嬉しくなった。

4人はいつもの赤薔薇ではなく、それぞれメンカラに光る薔薇を持って踊るのだけど、客席のペンライトを模しているみたいで素敵だったな。

 

~挨拶~

  • 健人:ハッピーでしたか?こうしてライブという時間を共有できること、健康であることに感謝しています。音楽を通じて元気を交換し合っていて、セクラバは元気の源です。皆も同じ気持ちですか?ありがとう。
  • 勝利:この10年間色々あって、楽しいことだけじゃなくて皆に不安や心配を掛けてきたけど、それでもみんなが諦めずに力強く応援してくれたから、今僕らはこのステージに立てています。今度は5人でこの景色を見せられたらな。
  • 聡:楽しかったですか?3年ぶりのライブ、この景色をまた見れると思ってなかった。人生、決断に迷ったりする時もあるけど、僕は近くのメンバーやスタッフさんのおかげで苦しくなく、楽しく安心してアイドルができています。復帰したことは後悔していません。
  • 風磨:今回色んな課題がある中でやってきて。皆を笑顔にしたいと思いながら、笑顔にしてもらっていて。皆は僕らの誇りだし、支えだし、家族です。SexyZoneを元気にしてるって自負を持ってね。これからも突っ走っていきます。

 

33.RUN

バクステ。ふまけん背中合わせの時、健人くんが上手側なのでがっつりこちら側を向いてくれて興奮。

あと目の前の花道を健人くんが走ってきて一気にテンションが上がるも、ちょうどわたしがいるあたりでLady ダイヤモンドの振り付けの如く直角に曲がって行ったのには思わず笑ってしまった。

34.Change the world

センステ。ステージが上昇し時計回りに回転。

曲の途中で風磨くんがじっとこちらの方に目線を送ってくれて、視界に入って嬉しいな〜と見つめていたら、いきなりスッと真っ直ぐ指さされて。まさかと思ってペンライトを振って反応したら、指差したままうんうんってゆっくり頷いてくれて。

その間は耳に音が入って来なくなって、風磨くんとわたしの間が開けて光で繋がっているような不思議な感覚に陥った。体感5秒くらい?

そして時を同じくして、隣で10×50のでっけぇ双眼鏡(一般的なサイズの3倍くらいある) で覗いていた妹から奇声が漏れた。後ほど答え合わせをしたら、同じタイミングで風磨くんがずっとこっちを見ていたと。

正直これを機に風磨くんのことをめちゃくちゃ意識してしまっている自分がいます。(チョロヲタ)

 

~アンコール~

35.Twilight Sunset

メンステ。団扇もペンライトも置いて手拍子するように健人くんから言われて素直に従うセクラバたち、めちゃくちゃ統制が取れていて良かった。

最初はなんで手拍子?と思ったけど、スクリーンに映し出される夕日と手拍子の光景が、野外フェスそのもので凄く綺麗だった。いつか本当に野外でやって欲しい。

♪今すぐこの瞬間を閉じ込めてよ どうか Twilight Sunset という切ない歌詞が、終わりゆくこの楽しいひと時を締め括りに相応しかった。

そして最後の「We are SexyZone!」では、みんなはSexyZoneと叫ぶ代わりに、パンッ(セク) パンッ(シー) パチパチパチパチ(ゾーーーン)と拍手してね!と言われる。そして一発で綺麗に揃うの、やっぱりセクラバは統制が取れているな。声が出せなくとも、出来る限りいつも通りにやってくれるのは嬉しいなと思った。

 

以上で約2時間10分の公演は終了。色んな界隈に片脚を突っ込んでいるけど、こんなにも「気づいたら終わってた」という言葉がピッタリなライブは初めてかもしれない。体感1時間もなかったよ。本当に本当に楽しかった。

どうかこの楽しい時間が、北海道、福岡、宮城と無事に紡がれますように。

そして今回のオチ。実はMCで「マスクとフェイスシールド両方してると熱いよね、熱中症に気をつけてね」というくだりがあったのだが、ライブが終わって数時間経っても顔がのぼせてるな〜と思ったら鼻血が出て熱中症だと判明。これから暑くなるので、現場でフェイスシールドを着用する方はくれぐれもお気をつけください。