King & Prince『First DOME TOUR 2022 ~Mr.~』4月16日の記録

先にネタバレをすると今回のブログは、「念願のキンプリ初参戦で、Jr.SPの中村浩大くんからファンサを貰った話」です。

記憶が曖昧な部分もありますが、覚えている限りを書きました。セトリ順に振り返っていきます。

 

以下、ネタバレ注意。

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座席について

今回の座席は25ゲート入場でアリーナC10ブロック。正面に1塁側(上手側)花道、左斜め前にセンステ、後ろはPA卓を挟んでアリトロ通路。こんな良席に同行させていただけて本当に感謝。

座席の関係で3塁側(下手側)の花道やアリトロの様子が把握できていなかったり、キンプリちゃんが外周を回っている間は花道にいるJr.SPを見ていたりと、やや内容に偏りがありますがご容赦ください。

 

セトリと感想

1.恋降る月夜に君想ふ

石造りのお城風の豪華なメンステセット。ライオンの石像が2体向かい合っているのはKingとPrinceをイメージ?

メンステから時計型観覧車に乗ったキンプリちゃんが登場。お城に観覧車って、それはもう夢の国じゃん。そして真っ白な衣装がみんなよく似合う。ど頭から王子様感全開で窒息寸前。

2.Love Paradox

中央花道にズラッと並んだJr.ちゃんの頭上を通過し、バクステへ進む観覧車。頭ぶつけないでね…と思わずヒヤヒヤしてしまった。

3.koi-wazurai

バクステ。落ちサビ前の ♪これは運命的な恋煩い~ ♪俺はティアラに恋煩い~ と替え歌する紫耀くん、必殺仕事人かよ…。(それは岸くん)

4.Super Duper Crazy

5.Spark and Spark

6.Freak out

メンステ。ド派手な特効の中でガシガシ踊るキンプリちゃん最高~!

曲終わりで映像。過去のコンサート写真を見返すメンバーの様子が流れる。

 

7.踊るように人生を。

メンステ。赤のスーツに白シャツ、黒タイの衣装。タイの形がメンバーによって違うの良い。波状のタイを結ばず左右に垂らしてるじん、何かやけに色っぽく見えたな。タイなしで開襟の紫耀くんもシンプルに好き。

8.Funk it up

9.Beating Hearts

10.Moon Lover

3曲ともメンステ。「Funk it up」 も「Moon Lover」もセトリ入りして嬉しかったな。

「Moon Lover」終わりでメンバーが黒いコンテナボックスに入って行くと、扉が閉まりボックスはワイヤーで引き上げられ宙づりに。

この時メンステで爆踊りしていたのはジャニーズのプリンシパルことJr.SPの松尾龍くん。伸びた後ろ髪をハーフアップにしていたのも似合っていて最高だった。(その上ライブ終盤では一つ結びにしてた、1公演で2度美味しい)

 

11.Bounce To Night

皆がボックスを見上げていると、センステから白シャツにジーパン姿で登場。センステ近かったのでスポット当たる前に出てきたの気付いて(心の中で)湧いた。最強で最高。

途中、あまりの眩しさに目が開かない!と思ったら、メンステ端からセンステを照らすスポットライトの対角線上にいたせいだった。目ぇかっぴらいて見たいのに目が開かないジレンマ。

12.Hello!!!ハルイロ

センステ外側に「King & Prince」の文字オブジェを持ったJr.ちゃんが登場。

この時Jr.SPの中村浩大くんが、わたしの「調子はどうだい?」団扇に気付いて目を丸くした後、にこーっと笑いながら勢い良く手を振ってくれました。あまりの可愛さに心臓がギュンってなった。確定ファンサありがとう〜!らぶ!

そしてセンステ中央部がせり上がり、ゴールド衣装のKingとルマンド衣装のPrinceが登場。みんなでわちゃわちゃしてて可愛い~~!

13.OH!サマーKING

下手花道に「King」、センステに「&」、上手花道に「Prince」の文字が並び、その間にメンバーとJr.が並ぶ。

ど頭の台詞で ♪キミと僕の絆をなぞったら どんなか…%△#?%◎&@□!〜 と噛んでぐだぐだになってしまった海ちゃん。その後のMCで、「今日1日引きずるわ…」としょんぼりしていた。可愛いか。

そしてKingが歌っている間、Jr.ちゃんと一緒になって踊る岸じんが可愛すぎた。この時はメンステの方を向いて踊っていたので、じんの小尻を観察するなどした。

14.Prince Princess

メンステ側を向いていた岸じんがバクステ側に向き直り曲がスタート。じんの立ち位置が0ズレで泣きそうになる。聴くたびに元気を貰っていた大好きな曲で、「もしかして、今わたしの目を見て歌ってる…?」なんて幸せな勘違いが出来て胸がいっぱい。ルマンド衣装を間近で見れたのも嬉しかったな。終演後真っ先に再生したのはこの曲。

15.サマーステーション

キンプリちゃんが外周からメンステへ、Jr.ちゃんは花道に残る。

今回わたしの隣がJr.SPの和田担でもある方だったのだけど、和田くんがその方をロックオンしたまま1曲踊り切った上に、曲終わりで指ハートしてて腰を抜かした。イケメンが過ぎる。(そしてその様子を横でずっと見ていたため、キンプリちゃんのことは全く見ていなかった)(ごめんなさい)

16.THE DREAM BOYS

メンステ。昨年観たWゆうたのドリボを思い出してしんみりしちゃった。

 

17.Memorial

18.&LOVE

2曲アリトロ。わたしがいたC10ブロ前を通ったのは髙橋→神宮寺→平野→岸だった記憶。れんれんだけ来なかったと思う。記憶違いだったらすみません。

ファンサマシーンと化したじんがエアハグ連発、途中うさ耳も挟んでてとっても可愛かった。エアハグしながら君だよ、と頷いてるその表情が王子様過ぎ。絶対背中に花背負ってたもん。(そして●●して系の団扇を持って行かなかったことを後悔する)(確定ファンサもらえなかった人)

あと紫耀くんが乗ったアリトロがPA卓横を通ったとき、ヲタクそっちのけでPAさんと笑顔でやりとりしてて和んだ。仲良しさんかよ。

岸くんはライトが眩しかったのか、時折目をシパシパしてチベットスナギツネみたいな顔になる瞬間があって可愛かった。

19.koiは優しくない

バクステから中央花道を通ってメンステへ。ファンキーなサングラスを装着したキンプリちゃんを先頭に、ピンクのファーを肩にかけたJr.ちゃんたちが2列に並んで続く。この時も浩大くんから目線とお手振りもらえて嬉しかった。

20.Amazing Romance

メンステ。「アイシテルッ」と高い声を出してふざける4人と、最後に「愛してる」とイケボでキメに来るれんれん。わかってる~それだよそれ~~!

 

~MC~

  • 「VS魂グラデーション」の話題になり、「丁度この衣装みたいにね、グラデーションになります」と上手いこと言った雰囲気を出す岸くんと、サラッと受け流すメンバーの温度差。(あとこの衣装の柄、グラデ―ションというよりニュアンスマーブルのような)
  • 「グラデーション」にかけて「岸くんそろそろGraduation(卒業)するの?」と聞かれるも、意味を理解していない岸くんが「そうそう」と適当に答えたため一瞬ざわつく。
  • VS魂グラデーションのゲームルールが上手く伝わらす、メンバーをイケメン順だと思う順に並べることになった岸くん。「違うけど…まぁ面白そうだからいいか」で片付ける割に、「皆さん叩かないでください!お遊びなんで!」と予防線張りまくってるの可愛い。
  • 4位で名前を呼ばれ、メンステ階段の数段上に立たされるも、やだ~と降りて来るれんれん→ダメだよここに立って、と紫耀くんに連行されたの可愛すぎた。
  • 正面モニターに映し出された岸くんの眉上~おでこにかけての産毛まで見えてめちゃくちゃ高画質だな…と思った。
  • 4位永瀬、3位岸、2位平野と来て、1位発表の前に残る二人のアピールタイムに。いっしょに頑張って来たじゃん!同じ電車で帰ってさ!と話すじんと、Jr.時代に憧れていた岸くんに進路相談をした話をする海ちゃん。どっちも過去の話だと突っ込まれる。
  • 結果は1位神宮寺、5位髙橋。海ちゃんに「俺からしたらお前はまだ子どもで(ランキングの)対象外」と言う岸くんと「精神年齢は岸くんの方が子どもだもん」と食って掛かる海ちゃん。東京ドームでビジネス不仲が見れるとは…。
  • 1位2位3位の3人が先に着替えに行き、れんれんと海ちゃんで「未来への10カウント」の話題に。着替え終わった紫耀くんが、「袖からずっと見てたんだけど、海人喋りながらずっと動いてるね」とモノマネ。ここの紫耀くん、弟をからかうお兄ちゃんぽくてツボだった。
  • メンバーでキャンプがしたい、車出すからさ~と話すじんがめちゃくちゃリアコだったな。

 

21.Kiss & Cry

大ぶりなビジューが沢山付いたくすみ系のメンカラジャケットに、ラフなパンツを合わせた衣装。れんれんのジャケットがロング丈でおしゃれ感マシマシ。あと紫耀くんのパンツだけ他のメンバーよりも明らかに横幅が大きくて、筋肉様~!となった。

MC終わりでセンステに移動。白い布を使った演出。~L&~配信ライブの布を使った演出がツボだったので、漏れなくこれも好きでした。最後紫耀くんがテーブルクロス引きの要領で布をガッと引き寄せてステージ外に落とすのめちゃくちゃ格好良かった。

22.Bounce

23.Lovin' you

センステ→メンステ。「何度も君に恋してる」のれんれんの歌声大好きマンなので、生で聴けて嬉しかったな。

 

~キュンプリ劇場~

劇場支配人のKCこと岸くんが出したお題に、メンバーが「きゅんとする返答」をしていく。

紫耀くんはサングラス、れんれんは黒縁メガネ、じんはあの「じぐ沢類」、海ちゃんはハンバーガーTシャツで登場。

じぐ沢類様の美脚を拝めたこと、5万5千人の牧野のうちの1人になれたこと、大変光栄に思います…。

 

24.フィジャディバ グラビボ ブラジポテト

岸くんによる振付講座。①フィジャディバで右手の親指と中指をくっつけ、人差し指を立てる。②グラビボで右手首をくるりと1回転。③ブラジで右手を左右に揺らす。④ポテトで右手を上げる。

みんなも一緒にやってね!と曲に入るも、ド頭の ♪フィジャディバ グラビボ ブラジポテト~! の掛け声が5人で揃わず、思わず笑ってしまうメンバー。この曲はこれくらいグダグダでええ。

センステに岸、下手側花道に平野、上手側花道に神宮寺、バクステ側花道に永瀬、メンステ側花道に髙橋と散らばる。各メンバーの超巨大顔団扇とメンカラの団扇を持ったJr.ちゃん達もくっついていく。岸くんの指示に併せて、 ♪あおげ!あおげ!風を起こせ〜〜 で観客も団扇で仰ぐ。

 

SHE!HER!HER!(Jr.SP)

メンステ。今回はちゃんとメンカラ着てる!良かったね…!となったセクゾのヲタク。

和アレンジでめちゃくちゃ格好良い~!と思ったら、和楽器バンドremix.としてキスマイ兄さんが音源を出していることを終演後に知った。これ絶対ジャニエクでもやって欲しい。

 

25.シンデレラガール

ムービングステージでメンステからバクステへ。紅白でも着ていた青と白のロイヤルプリンス衣装で登場。この衣装めちゃくちゃ良いよね…また着てくれて感謝。

26.I promise

バクステ到着後ステージ上昇。個人的に思い入れのある曲なのでちょっと泣いてしまった。冬だろうがそうじゃなかろうが泣けるもんは泣けるのよ。(パブロフの犬)

27.Mazy Night

28.BUBBLES & TROUBLES

29.僕らのGreat Journey

3曲メカアーム。下手側から岸、永瀬、平野、髙橋、神宮寺。がっつりスタンドへのファンサタイムでした。

メカアームが想像していたよりずっと上に伸びてびっくりした。メカアームの底に1つずつミラーボールがついてて景気が良い。「僕らのGreat Journey」ではえげつない量の紙吹雪がアリーナに降り注いで思わず笑った。

30.君を待ってる

アリトロ。近くを通ったのはじんと海ちゃんの記憶。にこっにこでお手振りしてる海ちゃん可愛かったな。

 

31.Magic Touch

32.Namae Oshiete

33.NANANA

3曲メンステ。衣装がピンクと千鳥格子柄のMA-1揃えで可愛い。

紫耀くんが腰を痛めていると聞いて心配していたのだけど、終始腰使いが綺麗で、これがプロ…これがジャニーズ…と感動した。

あとNANANAでKAT-TUNか!?ってくらい炎が上がってブチ上がった。最高。

 

~挨拶~

今日この場に来れなかったファンへの配慮を忘れないじんと、今日この場にいる人全員に同じ温度感で楽しんで貰えたかを気にしていた紫耀くん。このふたりから誰一人取りこぼさないぞって気概を感じた。ファンにどこまでも寄り添ってくれる姿に感動。

 

34.King & Prince,Queen & Princess

再び時計型観覧車。冒頭では時計回りに回っていた観覧車がこの曲では反時計回りになるのは、落ちサビの「時間(とき)を超えて 君のために歌うよ ずっと」を表しているのではと気付き、時間(とき)、巻き戻してぇ~~~!と頭を抱えた。(※あくまでわたしの解釈です)

 

~アンコール~

35.Oh My Girl

36.幸せがよく似合う人

2曲外周フロート。平野・神宮寺・髙橋、岸・永瀬の二手に分かれる。

センステ付近でハイになった龍くんが林蓮音くんの背中に飛び乗る勢いで絡みに行っているのを目撃してしまい、あまりの可愛さに溶けた。

37.ゴールデンアワー

外周、横花道でお手振りしながらメンステへ。

優美にお手振りをしながら上手花道を通って行ったれんれん、完全に顔ちいちゃ脚長族だった。金髪でチャラいに全振りしているのもいとをかし。

 

Jr.紹介も終わって、本当に終わっちゃうんだとしんみり。2時間45分の公演が本当にあっという間でした。

最後の映像では、今日のライブ中の写真を収めるメンバーの姿がありました。エメー!

『こどもの一生』4月3日の記録

感想を書きながらふと、「人間は考える葦である」とは言い得て妙だなと独り合点したm.です。

今回は『こどもの一生』の伏線の整理と、結末に関する考察を中心に書いていこうと思います。原作未読、あくまでの2022年度版を観ただけの人間の考察なので、見当違いでも悪しからず。

 

以下、あらすじと考察。ネタバレ注意。

 

あらすじ

製薬会社のパワハラ社長・三友(今井朋彦)とその秘書・柿沼(松島聡)は、孤島にある心のケアが専門のクリニックを訪れる。三友はこのクリニック独自の「MMM療法」のメソッドを盗み、類似施設を作って儲けようと考えていた。

そこに、ストレス起因の様々な症状に悩む藤堂(丸山智己)、淳子(田畑智子)、亜美(川島海荷)も訪れ、5人は「MMM療法=催眠によるこども返り」による治療を開始する。

治療が始まってもなお、柿沼の食事を横取りしたり、亜美に暴力を振るったりと横暴な振る舞いを続ける三友を仲間外れにするべく、4人は「山田のおじさんごっこ」という架空の人物の話で盛り上がる遊びを始める。しかしある晩、架空の存在であるはずの「山田のおじさん」(ROLLY)がクリニックを訪れた。

そして、三友によって付け加えられた「山田のおじさんは頭がおかしい」「山田のおじさんは殺人犯」という設定通りに、三友、看護師長の井手(朝夏まなと)、院長・木崎(升毅)、藤堂が次々と襲われる。

入ってはいけないと言われていた洞窟に逃げ込んだ柿沼、淳子、亜美。そこで柿沼は、自分は10歳のこどもではなく大人であることを思い出す。

食事に毎回入っていたキノコが洞窟に群生していること、淳子と亜美はまだ自身をこどもだと思い込んでいること、三友に横取りされていたせいで自分だけキノコの摂取量が少なかったことから、柿沼はキノコに催眠作用があることに気付く。そして、柿沼が「山田のおじさん」は幻覚であると確信したことによって「山田のおじさん」は消滅。他の患者も催眠から目を覚ます。

しかし、なぜか最初に風呂で襲われた三友だけが目を覚まさない。一体なぜ…?

 

伏線の整理と結末に関する考察

伏線の整理

  • 物語は1944年、孤島に残された2人の兵士の会話から始まる。中尉(今井朋彦)は目の前の兵卒(ROLLY)に対し、お前は俺の目の前で銃殺されたはずだ、お前は幻覚だ、と混乱し始める。
  • この2人のやりとりの中で、島固有のキノコを食べてしまったことも話題に出る。
  • 孤島、幻覚、キノコというキーアイテムが冒頭数分で出揃っている。
  • ラストシーンでまたこの2人が登場する。幻覚かと思われた兵卒には触れることができたが、生きているかは濁される。「信じれば無も有になる」に対する念押しか。

 

  • 物語が2022年に移ってすぐに始まるのが、看護師長・井手がこどもの頃にやった「こっくりさん」の回想。観てる最中はハテナ?だったが、このシーンこそ本作の縮図ではないか。
  • 幼き井手は「恋敵」を排除するために「こっくりさん」が実在すると思い込ませた訳だが、これを本編に置き換えると、■■は「三友」を排除するために「山田のおじさん」という架空の存在が実在すると思い込ませた、ということになる。
  • こっくりさんのシーン自体はコメディタッチで笑えるからこそ恐ろしい。

 

  • MMMクリニックランドを訪れた三友と柿沼に、心理テストと称しサイコパス診断を始める井手。「第1問、一家を襲った殺人犯が生後間も無い赤ん坊だけは殺さなかった。一体なぜ?」「第2問、刑期を終えて刑務所を出たあなた。最初に何をする?」
  • 柿沼が「可哀そうだったから」「家に帰る、家族に電話する」と一般的な回答をする横で、三友は「赤ん坊は証言ができないから」「家に押し入って金を手に入れる」とサイコパスにしかできない回答をする。
  • 【4月18日追記】「第3問、帰宅するとなぜか死体が転がっていた。あなたはどうする?」に対し三友は間髪入れず「どうもしない!」と答える。ここ、単に質問を遮ったのかと思っていたのだけど「死体に対して何のアクションもしない」というサイコパス回答だと気付いてゾッとした。
  • 藤堂は強迫性障害、淳子は窃盗症、亜美はイップス症、柿沼は解離性障害とストレスが原因の病だと診断される一方、三友の暴力性はストレス起因ではなく生まれながらの性格(サイコパス)だと診断される。
  • 性格は治らないが病気は治せると話す木崎が三友にもMMM療法が施されたのは、クリニックの脅威になる存在(MMM療法の秘密を探ろうとしている)をこども返しすることで無力化するためか。

 

  • 井手が患者に提示したMMM療法中のルールは3つ。①大人時代の関係性を忘れ、対等なこどもになる。②洞窟には近づかない。③灯台には近づかない。
  • ①は三友が破り続けるし、②は最後の最後で柿沼・淳子・亜美が破るが、③については誰も破らないため、禁じられた理由ははっきりしないまま終わる。洞窟に島固有のキノコが群生していたように、灯台にも何か秘密があったのかもしれない…と想像の余地を残している?
  • 架空の存在の「山田のおじさん」が灯台整備のため島に来たと話すのは、こども達の潜在意識の中で「灯台」は「禁忌の象徴」として刷り込まれているからか。(山田のおじさんは国土交通省という設定だが、灯台の管轄は国土交通省ではなく海上保安庁のため)

 

  • 上記3つのルールを守れば何をしたっていいのよ~!と井手は言うが、亜美に出された食事に入っている島固有のキノコを残しても良いか尋ねられた際には、できるだけ食べるよう促していた。
  • いつも三友に食事を横取りされていた柿沼も催眠にかかっていたことから、ごく少量でも毎食摂取し続ければ効果があるためか。
  • 以上から、クリニックの食事に毎食キノコが入っていたのは「無料でたくさん採れるから」ではなく「食べさせる必要があったから」と考えるのが自然。

 

  • 【4月18日追記】MMM療法の過程で、木崎と井手が意味深な会話をしている。三友の暴力性が顕著になってきたこと、サイコパスのタガが外れると大ごとになること、そしてユングの「集合的無意識」にも触れる。
  • 集合的無意識とは「生まれながらに持ち合わせている人類共通の潜在的記憶」のこと。こども返りによって、患者間の集合的無意識に作用があることを示唆している?
  • 木崎の言っていた「サイコパスのタガが外れると大ごとになる」は、三友が「山田のおじさん」のデータに殺人鬼と書き加えたこと、さらに4人に仕返しをしたいという気持ちが強すぎるあまり「山田のおじさん」という架空の存在をクリニックに引き寄せてしまったことに当たる?

 

  • 【4月18日追記】「山田のおじさん」に関する一番古いデータ入力日は3月9日。三友の書き込みは3月11日であり、山田のおじさんが「この島に来たのは2〜3日前」と話している期間と合致する。
  • 4人の患者に対しては旧知の仲として挨拶する「山田のおじさん」が、三友には「最近どこかでお会いしました…?」と疑問系なのは三友との思い出に関するデータは存在しないためか。

 

  • 三友は「山田のおじさん」と風呂に入っている間に溺れ、意識不明になる。第一発見者は井手。
  • その後「山田のおじさん」によって井手は刃物で背中を刺され、木崎はチェンソーで首を切り落とされる。
  • しかし3人が襲われた決定的な瞬間を観客含め誰も目撃してはおらず、その上事件後の木崎と井手には外傷が見当たらない。

 

結末に関する考察

以上から、三友だけが目を覚まさない理由は

  • 木崎ないし井手が三友を風呂に沈めた。あるいは、「山田のおじさん」の幻覚による恐怖で気を失った三友を治療するフリをして昏睡状態にさせた。
  • その後、三友は「山田のおじさん」によって襲われたとこどもたちに信じ込ませるために、木崎と井手も「山田のおじさん」に襲われたかのように演技をした。

と考えるのが妥当ではないだろうか。というのも、キノコに催眠効果があるとわかった上で患者の食事に毎回入れていたのなら、木崎と井手も食べているとは考えにくい。

つまり、木崎と井手は「三友」を排除するために「山田のおじさん」という殺人鬼があたかも実在するかのように演じていたと考えるのが自然ではないだろうか。だとしたらこの2人とてつもない演技派な訳だが、中の人が升毅さんとまぁ様なので説得力しかない。

ただ、井手ちゃんというキャラクターの可愛らしさから「そんな酷いことはしない!」と思いたい自分もいて、そうなると思いつく理由が

  • 三友は柿沼の食事を毎回横取りしていたため、他の患者よりもキノコの摂取量が圧倒的に多かった。そのせいで「山田のおじさん」に襲われたという幻覚が強い暗示となり、深い昏睡状態から目が覚めなくなってしまった。

これなら三友の自業自得、ちゃんちゃんとなる。みんなハッピー。ただこの説だと回収されない伏線が多過ぎるので違うかな…とは思う。

【4月18日追記】ちなみに、患者の誰かないしは全員で三友を殺した説を提示していないのは、①倒れている三友が発見された際、4人は一緒にいたから。②暴力を振るう三友に対し、暴力で返すのではなく仲間外れにする策を取った4人が、「殺す」という一番乱暴な手段を取るとは考え難いから。③柿沼のもう1人の人格は武道の達人だが、強いストレスを感じても自傷行為(壁に頭突きをする)を繰り返すだけで他人に危害を加えたことは無かったため、この局面で三友を殺すとは考え難いから。以上です。

 

その他印象的なシーンや感想
  • Twitterにも書いたのだけど、無難なスーツとネクタイに身を包んだ柿沼が、スーツの下にはカラフルなボーダーの靴下(ポールスミスみたいの)を履いていて、好きなものを選ぶ気力と自我がまだあるんだ…と安心してしまった。それくらい冒頭から三友のパワハラっぷりが凄い。
  • 井手ちゃんの衣装がグレーのオーガンジーが重なったナース服なせいで、可愛らしさの中にクリニックの胡散臭さや非現実感が見え隠れしていてとっても良い。ディズニーハロウィンのゴーストブライドを思い出した。最高。
  • 満面の笑みで「いいのよ〜!」を連発したり、藁人形で三友を呪ってやる!と息巻いてみたり、キュートでお転婆な井手ちゃんに終始癒されていた。あまりにハマり役なので、まぁ様にバカリズム脚本のギャグコメに出て欲しいという気持ちが芽生えた。絶対に面白いからどうですか。
  • コールセンター勤務の淳子VSパワハラ社長の下で働く柿沼の謝罪合戦に爆笑。そして謝罪の言葉ってこんなにあるんだ、日本語って凄いな…と改めて感心した。
  • 川島海荷ちゃん、清楚系なイメージが強かったけど地雷系ファッションも華麗に着こなしていて流石だ…!と感服。それでいて気の強い女の喋り方がめちゃくちゃ上手い。
  • 医師の木崎、プログラマーの藤堂の台詞が専門用語が多い上にとにかく長くて、これがスラスラ出てくるおふたりに舌を巻いた。
  • もうひとりの人格と入れ替わった柿沼が井手ちゃんと話すシーンで、「休みの日は〜〜掃除やら、なんだっけ?とにかく、何か色々やってんだよ」と台詞を飛ばしながらも、オラついた表情を変えなかった聡ちゃんには、ナイスアクシデント賞を贈呈します。
  • 柿沼は終盤にも検定や趣味を列挙反復するシーンがあるのだけど、今作は赤シャツの武右衛門の台詞量の比じゃなく、聡ちゃんの成長を感じざるを得なかった。
  • あと柿沼のもう一つの人格「ていぞう」を武道の達人設定にしてくれた人、ありがとう。聡ちゃんのアクションシーンが見れて最高でした。
  • それで言うと、ごっこ遊びでタキシード仮面侍になる柿沼も、にっこにこで「ピロリロリン♪」と指をピコピコ動かす柿沼も、好きなポケモンピカチュウな柿沼もSo Cuteでした。
  • 昭和のこどもに返るがテーマのはずなのに、こどもたちの口から出てくるアニメがほぼ平成の作品(セーラームーンポケモンエヴァンゲリオン)だったのは、客層を考えてくれたのかな。
  • そして、兵卒にして山田のおじさんことROLLYの怪演。そこはかとなく漂う「関わってはいけない人」感が上手過ぎる。観劇後も山田のおじさんの「よろしいですかぁ〜」とチェーンソーの音がべっとりと耳にこびり付いて離れず、遂にその晩夢にまで見てしまった。それくらい怖かったし、でも「山田のおじさん」が怖くなかったら何の説得力もなくなってしまうのでこれが大正解。それにしても、わたしの知っているROLLYNHK教育テレビの姿だったはずなのに…。
  • カテコでは、2回目のハケ際に「ピロリロリン♪」を披露した聡ちゃんと、3回目で升毅さんからいいこいいこされて照れ笑いを浮かべる聡ちゃんに癒されました。

 

  • 【4月18日追記】MMMクリニックランドを訪れた三友と柿沼の上から突然垂れ幕が落ちて来て柿沼が三友を庇うシーンで、初日は勢い余って上手袖に向かってズッテーン!と転がり混んでしまったのだけど、18日は少し屈んで構えるように庇っていた。初日は力み過ぎちゃったのかな?だとしたら可愛い…。
  • 【4月18日追記】柿沼の主人格が「しのぶ」で交代人格が「ていぞう」の由来を考えてみた。しのぶは三友のパワハラに耐え「忍ぶ」、ていぞうは「鼎俎(ていそ)」から来ているのでは?
  • 鼎俎は「死ぬ運命にあること」を意味し、「鼎」自体にも「生贄を煮る三本脚の器」「王を支える者」の意味合いがあることから、主人格を支え、最後は消えていく交代人格にピッタリな気がする。漢字にするなら「鼎三」か?

 

以上、『こどもの一生』初日レポでした。

※4月18日の観劇後、一部青文字で加筆しています。

22’星組『ザ・ジェントル・ライアー~英国的、紳士と淑女のゲーム 』2月21日ソワレの記録

昨年の2月21日は宙組アナスタシア千秋楽にして、わたしが生まれて初めて宝塚作品を観た日。そんな思い入れのある日に『ザ・ジェントル・ライアー~英国的、紳士と淑女のゲーム』を観に行って来ました。

しかも今回1階2列センブロという素晴らしいお席を用意していただき、友会ちゃんには頭が上がりません。永遠に君を愛す。

 

以下、あらすじと感想。ネタバレあり。

 

あらすじ

舞台は19世紀末ロンドン。父親であるキャヴァシャム卿(美稀千種)から結婚を急かされるも、夜な夜な遊び歩いてばかりのプレイボーイなアーサー(瀬央ゆりあ)は、友人のロバート・チルターン(綺城ひか理)の邸でかつての恋人・ローラ(紫りら)に再会する。

ローラが政治家であるロバートを訪ねて来たのは、過去の汚職の証拠を盾に、彼女の不正な株取引が有利になるよう議会で演説させるためだった。ロバートを理想の夫だと信じてやまない妻・ガートルード(小桜ほのか)を失望させたくない一心から、ロバートはアーサーに助けを求める。

 

印象的なシーンや感想
  • 幕が上がり開演アナウンスが流れる中、0番でソファに横たわる瀬央さんのシルエットが段々と浮かび上がって来る。アナウンスの爽やかなお声とは裏腹にシルエットから色気がダダ漏れ。この時点で相当しんどい。
  • 襟元がはだけた状態で登場したアーサー、なんと歌いながら綺麗に蝶ネクタイに結っていく。器用な男、いいよね…わかっていらっしゃる…と田渕先生に手を合わせる。
  • 身支度を整える中でカフスボタンを弄りながら流し目決めるところ、心の中で好き〜!って叫んじゃった。
  • 従者のフィプス(大輝真琴)がアーサーにブートニアを持っていくも、ブートニアのデザインが古臭いのが気になり「今度はもっとさりげないものを」「なるべく若く見えるように」と注文をつけるアーサー。ごもっともでございますを連呼するフィプスに思わず笑ってしまうシーンなのだけど、実はブートニアがキーアイテムであることがここで明示されていたことに終演後感服。
  • あとこれは本編と全く関係ないのですが、瀬央さんがステージで動く度にふわっといい香りがするんですよ…鼻で実在していると感じられるの幸せ過ぎる。

 

  • Twitterにも書いたのですが、チルターン卿邸の夜会冒頭で上手から2番目に登場するブラウンのタスキを掛けた男役の方を目で追ってしまったのですが、お名前が分からず…有識者の方ぜひ教えてください。
  • 今回登場する3人のヒロインのドレスカラーが、それぞれのイメージにぴったりだった。正義感が強く清廉潔白なガートルードはスカイブルー、いつもチャーミングな笑顔のメイベルはイエロー、愛を貪る毒蜘蛛のような女・ローラはダークレッド。衣装担当を確認したらやっぱり有村淳大先生でにっこり。
  • 初めて会ったメイベル(詩ちづる)を「チャーミングなお嬢様だ」と気に入ったキャバシャム卿。意中の相手の父親の好印象を勝ち取るメイベル、もしかして世渡り上手さん?
  • キャバシャム卿から34歳であることを口にされ「周りには29ってことで通してるんです!」と焦り、更にはガートルードに「あなたが本当は34歳ってところ」から聞かれていたことに落胆するアーサー。めちゃくちゃ顔は良いのに、人を操るどころか翻弄されっぱなしなアーサーが愛おしい。

 

  • 馬車の中でローラから手を握られ、冷たい目のままサッと振り払うアーサー。本作、にこにこな瀬央さんも素っ気ない瀬央さんも味わえる欲張りセットです。
  • ローラの見事な毒気の強い悪女っぷりに、紫りらさんが段々とヘレナ・ボナム=カーターに見えて来た。これで代役ってどういうこと…?演技が上手すぎる。

 

  • ゴーリング卿邸のガーデンパーティーでランタンが灯っていたり、アーサーもジプシーの格好をしたりと、彼の並々ならぬこだわりを感じる。流石は遊び人の独身貴族。
  • アーサーが取り巻きに囲まれ困っているところに、ダンスをしながら表れ助け舟を出すフィプスが有能。
  • 最初はメイベルに対して「お子様はベッドにいる時間だ」と子ども扱いをしていたのに、「私があなたを躾けてあげられたら良かったのに」と言われてあからさまにメイベルを意識し始めるアーサー。
  • メイベルのこの発言と、アーサーの父親は登場しても母親は名前すら出てこない点から、実はアーサーは幼い頃に母を亡くしており愛情というものに疎いのでは…ということろまで考えた。原作未読なので斜め上の考察だったらごめんなさい。
  • このあとオペラに誘って来たアーサーに対し「レディを待たせちゃダメよ」「どんな理由があっても」とメイベルが返すのだけど、これフラグだ…絶対間に合わないやつだ…と震えた。

 

  • 婦人自由連盟の集会のナンバー、これぞミュージカル!なナンバーでとっても好き。そしてガートルードの歌声にうっとり。
  • ロバートに俺がどうにかすると大見得を切ったにも関わらず、ガートルードを説得するどころかロバートに後ろめたい過去があるとバラしてしまうアーサー。うっかりさんにも程がある。
  • あとレディー・マークビー(水乃ゆり)の空気の読めなさ加減については、水乃ゆりさんのお顔だからギリギリ許されている節がある。

 

  • 息を切らしてオペラハウスに向かうアーサーの王道少女漫画感が堪らない…!
  • 第1幕最後のナンバー、めちゃくちゃ良かった…瀬央さんの真っ直ぐな歌声と歌詞が合っていて思わず鳥肌が立った。
  • あとメイベルがピンクの外套を着て現れるのだけど、お人形みたいに可愛くて腰を抜かした。

 

  • 第2幕冒頭、トミーがメイベルにプロポーズして去っていったところで、メイベルとアーサーがバッタリ遭遇するベタ展開に、「これでええ…!」と心のノブが大絶賛。
  • 昨夜のことを謝罪するアーサーをすぐに許した上に、欠点すら愛おしいと思えるメイベルの愛の深さたるや。尊敬しちゃう。
  • そんなメイベルにガートルードを愛していたことをわざわざ告白するアーサー、全自動地雷踏み抜きマシーンで笑ってしまう。

 

  • ボーリング卿邸にて、「これから訪ねて来るご婦人を客間で待たせるように」とアーサーがフィプスに言いつけたところで、ああ〜これ絶対取り違えるな…と思っていたら案の定で笑った。
  • アーサーから褒められ、跳ねて喜ぶフィプスが完全にヲタクの反応で可愛い。
  • ローラから例の手紙は「このドレスの奥に、あなたの手で探してみる?」と言われ、一瞬ローラの胸元に手をやるアーサーの手つきにエッッッ!!!と目をひん剥いてしまった。色気がすんごい。
  • アーサーは作中ずっと自分を嘘つきでと言うけど、メイベルの言う通りかれの嘘は自分を守るためではなく、誰かを笑顔にするための嘘なんだよなぁ。

 

  • チルターン卿邸にて、父親からお前の美点なんてひとつも思いつかない
  • ガートルードがアーサーに宛てた手紙を読んで、ふたりの仲を疑うなんてあり得ないと大笑いしながら身体を大きくのけぞったロバートが「逆C」になるの面白過ぎた。常人があれを真似したら間違いなく腰を壊す。
  • ローラに真の友情と愛情を見せつけ≪切り札≫を手に入れたところ、完全にスカッとジャパン in ロンドンだった。
  • ただ、ローラがアーサーをウィーンに来ないか誘うところで、アーサーに対して歪んではいるけど彼女なりの愛情を持ち合わせていたんだな…と少しだけ切ない気持ちになった。
  • メイベルを訪ねて来たトミーがメイベルの元へ走って行くところで、「彼、跳んだ…?」「ええ、跳んだわ…」とキョトンとしてるアーサーとガートルードが可愛い。
  • 「愛は弱い者のためにあるもの」「欠点のない完璧な人間なんてどこにもいない」と名言連発のアーサー。
  • トミーがワーッと泣きながら階段を駆け上がって行く際に踊り場で一度躓く演技が上手すぎて、最初は本当に躓いたのかと思っていた。(配信を観て演技だと知る)

 

  • メイベルに本心を話すところで、真っ先に「本当は……34歳なんだ!」と叫んで会場がズコーーーとなる感じ、とても良い。
  • アーサーが「どうも調子が出ないな…」と人様の花瓶から勝手に真っ赤な薔薇を拝借して胸元に刺すやんちゃが過ぎる。それにしても薔薇のブートニアが似合い過ぎてて頭の中でリーンゴーンと教会の鐘が鳴った。
  • アーサーのプロポーズに対し、メイベルの「わたしがあなたに夢中だってことは、ロンドン中のみんなが知ってる!あなたが34歳だったことも!」が可愛過ぎた。そしてアーサーがサバを読んでることを承知の上で彼を愛するメイベル、器がデカ過ぎないか…。
  • この後のアーサーとメイベルのダンスシーンで、「今ディズニー映画観てるんだっけ…?」となった。とにかく絵になるふたり。
  • ラスト、メイベルの肩越しにアーサーが客席に向かってバチッとウインクを決めた瞬間、ブラボー!と立ち上がりたい気持ちでいっぱいになった。ありがとう、ありがとう…。

 

  • ダンディなロバートも素敵だったのだけど、フィナーレでお髭を取って登場した綺城ひか理さんがあまりにイケメンで腰を抜かした。
  • そして瀬央さん、さっきまで深緑のお衣装が最高に似合う!と思っていたらミントグリーンのお衣装もめちゃくちゃ似合う…やはり美人を前にパーソナルカラーの概念は通用しないのだなと痛感。
  • あとラストのデュエダンで、3人の娘役が代わる出て来るのも、アーサーの生涯を表していて良かったよね。
  • そしてこのデュエダンの最中に瀬央さんとがっつり目が合い、そのまま吸い込まれてしまうかと思いました…顔が良過ぎる…。
  • この日、詩ちづるちゃんがリフトの際にドレスを捌きしれなかったのか瀬央さんの腕に乗り損なってしまったのだけど、瀬央さんが(おいで)と言うようにキラッキラの笑顔を向けて、ちづるちゃんが笑顔でピョンと跳び乗ったのが可愛すぎた。アクシデントもある種のご褒美なよなぁとしみじみ。でも怪我にだけは気を付けてね。
  • あとカーテンコールの瀬央さんが終始にっこにこで、客席の全員と目を合わせるぞ!!という気合いを感じた。愛が深い…。

 

おまけ:曜日に関する考察
  • 社交シーズン中、トミーがメイベルにプロポーズをするのは火曜日と木曜日。チルターン卿邸の夜会でもプロポーズをしようとしていたことから、物語は火曜日から始まったことがわかる。
  • 火曜日の晩、ゴーリング卿邸でアーサーはメイベルをオペラに誘う。
  • 翌日、アーサーがチルターン卿邸の書斎を慌てて飛び出したのが夜7時。彼がオペラハウスに着いた頃にはもう序曲が始まってしまっていたことから、メイベルと約束していたオペラは水曜日夜7時開演の作品だった。
  • キャヴァシャム卿がゴーリング卿邸を訪ねて来た際、「シーズンの間、僕が真面目な話が出来るのは水曜日だけ」「医者から7時以降真面目な話をするのは止められておりまして」と話すことから、このやりとりは木曜日の夜7時以降の出来事。
  • 以上から、アーサーがメイベルを水曜日のオペラに誘っているのは、メイベルを真面目に愛していることの表れだと取れる。
  • 運命の下院議会は木曜日の夜。夜7時以降にロバートはゴーリング卿邸を訪れていることから、議会はそれ以降の時間で開かれた模様。政治家って大変ですね…。
  • チルターン卿邸でのトミーの失恋、そしてアーサーのプロポーズは金曜日。つまり本作はたった4日間の物語。
  • ちなみに、社交シーズンがいつなのか調べたところ概ね12月〜8月だそう。第2幕冒頭のナンバーから舞台はシーズン終わりのようなので、メイベルはトミーから実に72回もプロポーズをされた様子。そりゃうんざりしちゃうわ。

 

おわりに

今年の宝塚初めは花組さんの予定だったのですがそれが叶わなくなり、以降も休演続きでだいぶ落ち込んでいたのですが、今作で元気を貰えました。

客席でドッカンドッカン笑いが起きるのにどこまでも上品で、これぞ宝塚!これぞミュージカル・コメディ!な作品と出逢えて嬉しかったです。

宝塚、大好きだ〜〜〜!!!

SixTONES 『Feel da CITY』1月5日昼公演の記録

皆さま、明けましておめでとうございます。最高にハッピーな現場初めをして来ましたので、気合いを入れてレポを書かせていただきます。

 

以下、ネタバレ注意。

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座席について

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今回のステージ構成はこんな感じ。白い四角はリフター位置の目安。センステ横に花道が伸びていないため、トロッコでの移動あり。

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引用元:座席案内 | 横浜アリーナ

ちなみに、今回のステージ構成は横浜アリ公式に掲載されているAパターンに該当。

わたしは復活当選な上に最終時間枠での入場でしたが、アリーナAの前列(メンステとセンステの間辺り)とまさかの良席でした。

昨年のセクゾオーラスも復活当選でスタンド1列目だったので、復活当選だからと言って座席が悪いなんてことはないんだな…という学び。

 

セトリと立ち位置

1.Lost City

メンステ中央に聳え立つ「Sカレーター」に乗った6人が登場、順番に降りてくる。樹がサラサラの前髪を下ろしていたため一瞬息が止まる。

2.Special Order

3.Rosy

2曲続けてメンステ。スペオダ、やっぱり治安が悪くて最高。Rosyのテレビ初披露時は「みんな落ち着いて!!!」という印象だったのだけど、実際に観たらそんなことはなかった。完成度が鰻登り。

4.Rollin'

中央花道を通ってバクステへ。ほっくんのファンサが厚かった記憶。

5.S.I.X

上手下手の花道に分かれてリフターへ。立ち位置は下図参照。座席がしんじゅりの間だったので目が4つ欲しい!!となりながら交互に見た。しんたろーはにこにこ、樹はおすましスタイルで大変良かったです。

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〜挨拶〜

きょうもちさんが大我とタイガーをかけて3方向に「ガオー!」とポーズを決めたのがあまりにも可愛い。保護。こんなトラなら何匹でも飼いたい。

長いこと二宮和也くんのヲタクをしていた者なので、挨拶で「いらっしゃいませー!いらっしゃいませー!いらっしゃいませーーー!!!」を聞くとめちゃくちゃテンション上がっちゃう。何なら本家の3倍くらい言ってくれて本当にありがとう。

そして「謹賀新年ー!」を連呼しているだけなのに面白いしんたろーは笑いの神様。イントネーションだけで面白いとか何。

6.Dawn

メンステ。上手側はジェシー・田中・髙地、下手側は森本・京本・松村。各メンカラのソウルジ○ムの様なライトが付いたスタンドマイクでしっとり歌唱。歌終わりでソウル○ェムの様なスタンドが上に昇って行く演出に(落ちて来やしないかと)ドキドキした。

衣装は茶色地に白ストライプのセットアップに。北斗は丸眼鏡+眼鏡チェーンの爆イケ文豪スタイルで登場。ジェシーも眼鏡、樹と慎太郎はサングラス着用で途端に治安が悪い。ヲタク大歓喜なアングラ感。最高。そしてこの衣装、髙地くんのスタイルの良さが炸裂していて大変良かったです。

7.Papercut

メンステ。ステージが上昇。

8.Odds

上手花道にジェシー・髙地・松村、下手花道に森本・京本・田中。落ちサビ前に上手花道で髙地くんがほくジェに挟まれて踊るワンシーンがあるのですが、めちゃくちゃ可愛いので絶対に観て欲しい。

曲終わりでジェシーと慎太郎だけトロッコでセンステへ。ユニット曲イントロ中に髙地・松村は上手花道、京本・田中は下手花道をメンステ側に歩いて捌けて行くのですが、ここのゆごほくの歩き方が「トテトテトテ」って感じなのでここも絶対に観て欲しい。大男たちなのに、ちいかわちゃんかな!?ってなる。

9.LOUDER

センステからバクステへ。ユニット曲の中で唯一のダンスナンバーをふたりが豪快に踊っていて気分も上がる!!ペンラが赤と緑になるので遅れて来たクリスマス感が凄い。

10.真っ赤な嘘

メンステ。鏡を模した正方形のセットが3台。上手に松村、下手に髙地。

先程のセットアップの上から北斗は白のロングパーカー(前はピッタリ閉じていた)、髙地くんは白のロングコートを羽織っている。モニター映像は白黒に。

1番歌唱中にセットの前でしゃがみ込む北斗の儚げな表情が堪らない。この曲は「片方を正面から見る時もう片方は背を向けている」という構図になっていて、そのふたりが落ちサビでやっと向かい合うも、結局また背中合わせになってしまうのがめちゃくちゃエモい。鏡の世界のもう一人の自分感。これぞシンメ。この曲だけは真正面から観たかった。

11.共鳴

センステ。ド派手に花火が上がる。セットアップジャケットからベストにチェンジ。やっぱりアイドルの上下揃えって最高〜!ってなる。シンプルイズベスト。100万回言うけど、まじで髙地くんのスタイルが良すぎる。

12.love u...

バクステへ。クリスタル?を模したセットが6台、メンカラ→レインボーに光って幻想的な雰囲気に。

13.You&I

14.WHIP THAT

リフター、位置は下図。リフターを壊す勢いで激しくジャンプし続けるジェシーが完全に大きな赤ちゃん。

WHIP THATの途中でリフターから降りて中央花道を1列になって進む。途中から先頭のジェシーに合わせてエア縄跳びをしながらバクステへ向かう大男たちが面白過ぎてお腹が捩れるかと思った。

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〜MC〜

  • 皆さんギャンギャンに座ってくださいね〜と言いながらバクステからメンステへ歩くメンバー。息の上がった髙地くんが「今はじゃんけんできないよ〜」と中央花道付近のファンサ団扇を拾う。優しい〜!
  • ペンライトとアクスタで街作れるの気付いた?気付いた人ー?と反応を求めるもまばら。
  • ペンライトを暗い部屋で点けると蜘蛛の巣の様な模様になるの!スパイダーマン!と興奮するきょも
  • CITYは今日発売だからまだ聴けてないよって人もいるんじゃない?『Rosy』わかった?に「ドドド、レレレ、ミミミ」と歌い出すジェシー、悪ノリして被せていくメンバー
  • みんな知らない曲流れたらどうしてるの?に各ブロック毎にペンライトリーダーがいるんでしょ、と樹。我こそはペンライトリーダー!とセンター席のヲタク2人が緑と赤のペンラで猛アピールしウケるも、「下ろしてくださいね〜」と北斗にあしらわれる
  • 髙地もペンライトリーダーだもんね、と樹に振られた髙地くんが「俺は(普通の)リーダーなの!」と突っ込む→ヲタク一同拍手
  • ジェシー、「仕切りたがり」が言えず「仕切りたりがりや…仕切りたり…仕切りたりがり…」とあわあわする
  • もしもリーダーになったらどうする?と聞かれたきょもが「セトリ全部決めるし、衣装は俺以外全裸」と回答。5人からそれはある意味お前が損だよと突っ込まれる
  • パンツを履くジェスチャーをしたり、白いフェイスタオルを腰から垂らして褌のようにするジェシー。「はっけよい…怒った!」とボケると、「なんで怒ったの!笑」と髙地くんがケラケラ笑う
  • 嵐にしやがれのリーダー決めで誰を指そうと思った?と北斗がメンバーに聞くと、「ジェシー」と即答する髙地くん。ゆごじぇ……(合掌)
  • 樹が「そっちの3人(上手に立っていた京本・松村・森本)は無さそう」と言うと、いやいや俺はそっち側だから!と猛反発する慎太郎。(ご飯会リーダーを名乗る慎太郎、大学のサークルみたいで可愛い)
  • 大野くんの「何もしてない人」発言が無かったらみんな誰をリーダーに選んでた?にみんなジェシーと回答する中、きょうもちさんだけは「樹」と答えてるのもきょもじゅり……(合掌)となってしまった
  • 樹が「髙地はなんかあったら責任取ってくれそう」と言い出すと、ジェシーが怖い人役でロールプレイ開始
  • 楽屋で寛ぐ5人の元に現れた怖い人役のジェシーMC5時間はやり過ぎだ!」髙地「こっちで話しましょう、ね」と端に連れて行く→「みんな悪気は無いんです」と謝る髙地くんをジェシーがすぐ許す&もじもじし始め、すかさず「ジェシー(髙地のこと)口説いてんの??」と樹が突っ込む
  • リーダー役を樹に替えてロールプレイ。「ライブ無くすよ」とすごむジェシーに「MC3分は短過ぎません?」と冷静に返す樹。「じゃあどうしたらいい?」とジェシーが樹に相談し始めてしまい終了。髙地くん相手にデレデレした感じはなくて、ゆごじぇ…と呆けてしまった

 

  • 着替えじゃんけんの掛け声で五月蝿くしたジェシーを不戦勝で先に行かせる樹、その後慎太郎ときょもが勝ってしまったため「この後のMC大丈夫!?」「お前らどっちか先に行かないと〜!」とゆごほくに言う
  • 告知で「13年目のスクール革命は毎週日曜日お昼放送です」と不安げに言う髙地くんに爆笑するほくじゅり。北斗が「ジャニーズ所属歴=番組出演歴なの凄いよね」「Jr.からB.I.ShadowからJr.からSixTONESと経てる訳だもんね」と言うと、「デビューした時は(スクール革命の)スタッフさんが一番に喜んでくれた。あのイモが〜!って」と笑って答える髙地くん。「煮っころがしがね」「里芋にしないでよ〜」とやりとりするゆごほく可愛い。入所当時の髙地はWii Miiの『\ /』の眉毛だったよね、この角度!と指で表現する樹

 

15.Everlasting

メンステ、Sカレーターにちょこんと座る6人。手動フリフラによって会場が空をイメージしたグラデーションカラーに統一される。

衣装の系統がバラバラなのは私服イメージ?個人的にゆごほく衣装がツボ。

ジェシーマトリックスみたいな柄のシャツに緑ターバン、きょもは肩の空いた白シャツにエスキモー帽とムートンブーツ、しんたろーは半パンの青セットアップに白靴下白スニーカー、樹は白Tシャツデニムにサングラス、北斗はオレンジのヴィンテージスポーツジャケットにダルメシアン柄のパンツ、髙地くんは白タートルにスタッズ付きサスペンダー。

16.Ordinary Hero

メンステ。上手から京本・ジェシー・松村・森本・田中・髙地。(森本と田中逆かも)

北斗はカフェテラス風の席、髙地くんはコンクリート風の階段にお座りスタイル。

17.With the Flow

きょもじゅりだけメンステに残り4人は捌ける。曲冒頭で樹がサラッと即興Rapを披露してカッケ〜〜〜!となり、きょうもちさんが落ちサビ前でアコギで弾き語りをしながら音源とは異なる転調をするのにも痺れた。落ちサビでステージのヘリにちょこんと座るじゅったんが可愛すぎ。

18.Your Best Day

少し装いの変わった4人がメンステに戻ってくる。髙地くんは先程の衣装に黒べレー帽、黄色サングラス、黒地に白チェックのコートをプラス。ビジュアルが完全優勝していたので、隣の髙地担と顔を見合わせて (((優勝です))) と頷き合った。

皆さんの近くに行っちゃいまーす!と二手に分かれてメンステ横階段から3階スタンド中段のスタトロへ。

19."Laugh" In the LIFE

スタトロ6台がバクステ側に到着後、再びメンステ側へ移動。間奏に入るところで「"Laugh" In the…あ、間違えた」と一人トチッてしまったジェシー。可愛いのでヨシ!(現場猫)

20.Strawberry Breakfast

上手側のスタトロ横通路でジェシーが立ち止まってふざけ出すので何かと思ったら、後ろから来る樹に絡みたかったからだと分かり崩れ落ちる。早く行けと軽くあしらう樹も好き…。

落ちサビで中央花道に一列に並びながらバクステへ。間奏の音に合わせてトランペットを吹くフリをする髙地くんが可愛い。

21.フィギュア

バクステ。落ちサビのジェシーが音源の歌い方と全然違う、甘ったるい声で歌うもんだから耳が蕩けた。

22.NEW WORLD

センステ。曲終わりでメンステへ移動すると白幕が落ちて来てお着替えタイム。

23.Imitation Rain(THE FIRST TAKE ver.)

メンステの白幕にメンバーのシルエットが映し出された状態で1曲歌唱。サビで幕が降りると思ったら全部幕の後ろだった。

24.マスカラ

メンステ。イントロと同時に白幕が降りて来て踊る6人の姿が現れる。久しぶり〜!

衣装はギラギラの黒にファーが付いたザ・ジャニーズな感じでとっても良い!なおツアー終盤の頃には絶対に暑い。

25.NEW ERA

メンステ、落ちサビで中央花道へ。

26.NAVIGATOR

センステ。サビの ♪Oh〜oh〜oh〜oh〜oh〜 でメンバーが腕を後ろに振り上げる振りに合わせてペンライトが横揺れするのが見てて気持ち良い。歌い終わりでスモークが上がる。

27.Good Time

バクステから上手下手花道に二手に分れてメンステへ。上手側花道はジェシー・髙地・森本だった記憶。(ジェシーじゃなくて樹かも)

落ちサビでメンステ下から落下物(紙吹雪?)が吹き出る。プシュ!プシュ!と音を上げながら5回くらい出るのでかなりの量だった。

〜アンコール〜

28.僕が僕じゃないみたいだ

29.この星のHIKARI

メンステから登場。この2曲でメンバーが外周をグルグル。

アリーナA前の外周に初めてきょうもちさんが来る。櫻井くんを彷彿させるロイヤルお手振りでした。(本編できょうもちさんは上手花道を通らない)(偏りがすごい)

数列前の方が、樹からじっと見つめられた後じゅったんスマイルで指差しされていて「これがリアコの本域!!!!!」と興奮した。危うくわたしまで樹に恋しかけちゃったよ、怖い怖い…。

ジェシーは外周でゆっくりしすぎて、曲終わりで5人がメンステのSカレーターにセットしてる最中にまだ上手花道にいる→アウトロでダッシュするも間に合わず→髙地くんが「次で最後の曲です」と話して繋げるというファインプレー。さすが2022年度リーダー兼名誉リーダー!

30.Cassete Tape

Sカレーターが上昇していく中歌唱。アウトロでジェシーが横揺れしながら両手でマイクを胸の前に抱えて微笑んでいた。まさにビッグエンジェル。

メンステモニター上部に捌けていく。去り際にジェシーが小さく「せいやせいや!」と言っていた(ように聞こえた)ので、スタオベ…!誠也…!と嬉しくなったヲタクでした。

 

以上、Feel da CITYライブレポートでした!

MC以外にも突然記憶を取り戻したら追記していきたいと思います。

2021年推し活総決算

ジャニヲタでありながら、宝塚という一大ジャンルに足を踏み入れてしまった2021年。果たしてチケット代の総額はいくらになったのか。怒涛の1年を振り返ります。

 

現場編

1月

  • 1月1日 DREAM BOYS(夜)

1月1日は堂本光一くんのお誕生日ということで、 "Anniversary" 岸くん替え歌ver.(♪僕らの記念日~  ♪光一誕生日~)が聴けて幸せでした。そして天に召されたじんの神々しさよ。

 

4月

HSHは桜木みなとさん沼落ちブログ(ジャニヲタが宝塚宙組アナスタシアを鑑賞して桜木みなとさんに一目惚れした話 - 推しの多い生涯を送って来ました)を読んでくださったフォロワー様が連れて行ってくださった思い出の公演。

ロミジュリは道枝くんのロミオがどうしても観たくて、50分電話を掛け続けて当日券をゲット。1階最後列だったけど、冒頭ロミオが登場する扉の真横の席で大当たり。あと同じ列で小瀧くんが見学してた。

 

5月

  • 5月15日 與真司郎 TALK SHOW 2021(昼)
  • 5月16日 SexyZone SZ10TH(夜)
  • 5月19日 USG Spring Spring Spring
  • 5月28日 月組 桜嵐記|Dream Chesar
  • 5月29日 月組 桜嵐記|Dream Chesar(昼)

SZ10THでは風磨くんから狙い撃ちファンサをされ無事死亡。このあとしばらく夢に風磨くんが出て来るもんだから、うっかり風磨担になるところだった。あぶないあぶない。

月組桜嵐記で初めてのムラ遠征。さくらたゃの女(友人)と宝塚ホテルのレビュールームにも宿泊できて、充実の2日間でした。

 

6月

人生初のV系の現場となったジグザグ。また行きたくてFCにも入ったけど、以降チケットが全く当たらない!来年の全ツは当たりますように。

aikoはまさかのアリーナ5列目。大好きな『あたしの向こう』が聴けて嬉しかったな〜。

そして宙組ホムシュで初の日帰り遠征。ひとりムラ遠征までのスピード感!と友人から突っ込まれた。

 

7月

  • 7月3日 宙組 ホームズ|Delicieux!(昼・夜)
  • 7月6日 星組 VERDAD!
  • 7月11日 SexyZone SZ10TH(夜)
  • 7月18日 グレートプリテンダー(夜)
  • 7月24日 ロミオとロザライン(昼)
  • 7月25日 月組 桜嵐記|Dream Chesar (夜)

2週連続の日帰りマチソワ遠征で、自分まだまだ(体力的に)イケるやん!と謎の自信を得たホムシュ。

VERDAD!では礼真琴さんの歌声に圧倒された。Adoのギラギラが特にお気に入りです。音源化してくれて本当にありがとうTCA。

SZ10THオーラスでは妹がスタンド1列目を引き当ててくれたので、メンステもセンステも花道も近いという最高の席だった。サプライズローズは一生の宝物。

初めての東宝観劇では月組アフロ祭に遭遇。我ながら引きが強い。アフロのさくさく可愛かったなぁ。

 

8月

21日は宙組初日が取れず、代わりにスタオベ昼公演に行ったところ自担・中島健人くんと観劇被り済の女になりました。2021年一二を争うくらい嬉しかった体験。

 

9月

  • 9月5日 宙組 ホームズ|Delicieux!(昼)
  • 9月12日 宙組 ホームズ|Delicieux!(夜)
  • 9月16日 宙組 ホームズ|Delicieux!(夜)
  • 9月18日 宙組 ホームズ|Delicieux!(夜)
  • 9月19日 赤シャツ(昼)
  • 9月22日 ブライトン・ビーチ回顧録
  • 9月25日 宙組 ホームズ|Delicieux!(昼)

ホムシュはムラと合わせて計11回観に行きました。今年の現場の1/4ホムシュなの冷静に面白い。1公演でも当たればラッキー!なジャニーズの世界で生きてきたので、11回も同じ公演を観たのはもちろん人生初。でも正直もっと観たかった。

赤シャツは一般でなんとか確保。ブリリア3階席最後列で聡ちゃんの後頭部の丸みをしっかり覚えて帰って来ました。綺麗な脛が拝めて良かった。

そしてブライトン・ビーチ回顧録ではたくさん笑った!見学に来ていた聡ちゃんも一目見れて幸せな1日でした。

 

10月

3月に入会した友会ちゃんがやっと友達になってくれた雪組公演。まさかの1階8列ドセンという超良席をご用意いただけました。めちゃくちゃ楽しかったから追いチケしちゃった!

ハライチは妹と一緒に行って来ました。お腹捩れるくらい笑った〜!岩井さん、きくふうを末永く宜しくお願いします。

ニュージーズはカード枠で確保。きょものお芝居が観れて本当に良かったなぁ。来年の舞台も楽しみです。

 

11月

  • 11月6日 雪組 CITY HUNTER|Fire Fever!(夜)
  • 11月22日 葵上・弱法師(夜)

朝美さんのお誕生日公演にもちゃっかり入りました。日本の宝。本当に美しい。

キンプリちゃんはいわち退所後ふんわり推していたのだけど、じんの舞台ですっかりやられてしまった。ドリボも良かったけど、それよりずっとずっと演技が上手くなっていて腰を抜かしたよね。現在キンプリFCの好きなアーティスト欄は神宮寺勇太です。

 

12月

  • 12月4日 宙組 バロンの末裔|アクアヴィーテ(夜)
  • 12月5日 宙組 バロンの末裔|アクアヴィーテ(昼・夜)
  • 12月13日 aiko Love Like Pop vol.22
  • 12月18日 星組 柳生忍法長|モアーダンディズム(夜)
  • 12月24日 Fairy Chirstmas 2021(昼)

桜木さんを好きになってすぐ「アクアヴィーテを生で観たかった…もっと早く出逢えていたら…」と後悔していたので、全ツで観れて本当に嬉しかった。喧嘩っ早いけど友達想いなリチャードがわたしも大好き。

aikoのライブは8月末から延期になったのだけど、おかげで9月に出た新曲が聴けて嬉しかったな。aiko、結婚おめでとうー!!

星組さんは自力でチケットが取れず半ば諦めていたのですが、お声掛けいただいて1公演観に行けました…愛ちゃんのお姿を一目見れて胸がいっぱい。

そして今年最後の現場はいわちのクリスマスイベント。今年はWゆうたで始まり、いわちに終わるという見事なPrinceっぷりに胸が熱くなるのでした。

 

以上、今年の現場は全43公演。内訳はジャニーズが13公演、宝塚が23公演、その他が7公演。チケット代は総額321,000円でした。

今年意を決して購入したCartierの時計と、1年間のチケット代がほぼ同額という結果に。それって、時計を買わなかったら倍現場に入れた…ってコト!?と思わずハチワレちゃんになってしまった。

 

ライビュ・配信編

CD購入特典等を除き有料配信のみで集計をしたところ、全て宝塚という結果に。9本で32,600円でした。

 

おわりに

配信を含むチケット代の総額は353,600円という結果に。(手数料は別途2万円くらい)(手数料高)

ここに各FC会費や遠征費を足した時点で50万円をぽーんと超えたので、円盤代やグッズ代まで算出するのは怖くなってやめました。元気に年を越したい。

2022年の現場初めは念願のSixTONES横アリなので、今夜は紅白とカウコンを見ながら団扇作りに励みたいと思います。それでは皆さま、良いお年をー!

'21宙組『バロンの末裔|アクアヴィーテ!!』福岡公演の記録

29歳、生まれて初めてひとりで飛行機に乗り、行って来ました福岡市民会館

桜木さんに一目惚れした後「間に合いたかった…」と一番に後悔した作品が『アクアヴィーテ!!』だったので、今回遠征しないという選択肢はなかった。それにしても宝塚はわたしのフットワークをどんどん軽くするな…。

今回は12月4日ソワレ、12月5日マチソワと計3公演を観劇。久々のマチソワ観劇だったからか、はたまた福岡市民会館の座席が硬かったのか、無事お尻の感覚は無くなりましたが最高の時間でした。

 

以下、あらすじと感想。ネタバレあり。

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あらすじ

400年の歴史を誇るボールトン男爵家の当主・ローレンス(真風涼帆)は穀物相場に手を出した結果、屋敷も領地も借金の抵当に入れてしまった。ローレンスの双子の弟・エドワード(真風涼帆)は屋敷と領地を守るため奔走する。そして、エドワードは幼なじみでローレンスの婚約者でもあるキャサリン(潤花)に、ローレンスとの婚約を解消するよう助言するのだが…。

 

印象的なシーンと感想

バロンの末裔

  • 冒頭、ローレンスがエドワード宛の手紙を書いている背後に執事のジョージ(寿つかさ)の姿が。スクエアフレームの眼鏡にパリッとした制服がとてもお似合いで、素晴らしいキャスティング…と拝んだ。
  • オープニングでキャサリン(潤花)が階段上からローレンスを優しい眼差しで見つめているところ、まさに"女神の微笑み"で最高。
  • ウィリアム(瑠風輝)が登場した際、あまりにも脚が長いので双眼鏡で覗く前からもえこちゃんだとわかった。大劇場ホームズではポーロックに狂わされていたヲタク、立ち姿から声の出し方まで全く違うもえこちゃんの振り幅に腰を抜かす。
  • 0番にリチャード(桜木みなと)が立った瞬間、スタンディングオベーションしそうになった。軍服姿が破茶滅茶に格好良い!純白もパステルピンクも似合うのに、カーキの軍服まで着こなしちゃうの最高!パーソナルカラーは麗人を前にしたら無力なんですよ、ええ。

 

  • リチャードが夢を叶えるために500ポンド貸して欲しいとエドワードに頼むシーン。20世紀初頭の500ポンドが果たしてどれくらいの価値なのか調べてみたところ、現在の日本円換算で2500万円前後とのこと。
  • そんな大金を友人から借りようとするリチャードの非常識っぷりにもびっくりするが、「兄の死を祈ったりするなよ」と嗜めるだけで「絶対に貸すかバーカ!!」とならないエドワードに、マジの金持ちなんだな…となった。
  • エドワードが去った後、威嚇する猫のような表情で「死ねー!!!」と小声で叫び、十字を切って真剣にお祈りをするリチャード。めちゃくちゃ不謹慎なのだが、人間味が溢れていて何だか可愛いのよね。これが"贔屓目"ってやつ?

 

  • エドワードがボールトン家の屋敷に到着すると、使用人たちがお出迎え。ここで使用人一人ひとりの名前を言っていくエドワードと、嬉しそうな使用人たちの表情がとにかく素敵。エドワードの人望の厚さが伺える。
  • 執事たちと一緒にエドワードを迎えるキャサリン。このシーンでキャサリンが着ている目の覚めるようなサマーグリーンのスレンダードレスがとっても可愛い!潤花ちゃんのスタイルの良さが際立つ。
  • エドワードとキャサリンの背中に向かって、「俺、ヘンリー!」と新入りの雑役ヘンリー(亜音有星)が自己紹介をするのも可愛い。特におかしなことは言っていないのだが、いちいち馬鹿でか声で話すヘンリーが無邪気でクスっと笑える。

 

  • ローレンスの寝室にて、ローレンスが穀物相場に手を出して失敗したことで、屋敷も領地も抵当に入ってしまったことを告白され、絶望するエドワード。
  • エドワードに振り解かれたローレンスが「あ痛!」とベッドから落ちてみたり、シリアスな場面でもクスッと笑える台詞を入れるのが本当に上手い。正塚作品は笑いのセンスが良いし何よりテンポが良いなと思った。
  • あまりお兄様を責めないであげて、とローレンスを庇うキャサリン。なぜ無能な兄が家を継ぎキャサリンと結婚できるんだと苛立ってしまうエドワードの気持ちもわかるし、ローレンスを助けてあげてと懇願するしかないキャサリンの気持ちもわかる。すべては家父長制のせいなのだけど、それにしたって辛い。
  • そんな重苦しい空気の中、ベッドの天蓋の後ろで音もなくエドワードからローレンスに姿を変える真風さんを想像すると、なんだか可愛らしくて少し心が軽くなった。

 

  • エドワードに宛てた手紙を読み返しながら、「あいつ意外と欲深いかもしれないからな〜」とホテルの共同経営者に誘うのはやめようとするリチャード。500ポンドも借りようとしてる身分で何を言ってるんだ…??
  • まどろっこしい!と手紙を書くのをやめてボールトン家のあるスコットランドまで行くのを即決するあたり、リチャードは行動力に全振りした思い立ったが吉日タイプ。江戸っ子かな??(中の人は浜っ子)
  • そこにノックなしで部屋に入ってくるヘレン(山吹ひばり)。「いつでも来ていいって言ったじゃない」のキョトン顔が可愛い〜!そしてそんな予感がしていたの、と旅支度をしていたところを見るに、彼女もまた行動力の化身であることは間違いない。お似合いよ。
  • ずんひばソング、桜木さんの馬鹿でかボイスに負けないくらいひばりちゃんの声が良く通るので、ふたりの声の重なりがとっても綺麗だった。4日のソワレはほぼ天井席だったのだけど、天井揺れてます?ってくらいふたりの声が真っ直ぐ伸びてきて素晴らしかったです。

 

  • 翌朝。どんより顔で屋敷を掃除する使用人たちに、「目には太陽を!唇には微笑みを!」と発破をかけるジョージが素敵過ぎて…落ち込んだら心の中のジョージにこれを言ってもらおうと決めた。最早座右の銘にしたい。
  • 皆が元気に掃除し始めた途端、ソファに座ってサボるケネス(真白悠希)だったが、すかさずジョージに睨まれてヒェッと肩をすぼめるところまで丸っと微笑ましい。

 

  • エドワードから兄のどこが好きなんだと聞かれ「………顔」と真顔で答えるキャサリン。その後、エドワードから「君の幸せを願ってる」と言われ、「こうしてる今も幸せよ、他に何かあって?」とキャサリンは微笑むのだけど、エドワードにこれらの真意は伝わっていない。
  • キャサリンは心の内ではエドワードを愛していて、エドワードと同じ顔を持つローレンスの好きなところを聞かれたから「顔」と答え、エドワードと顔を合わせる瞬間が一番の幸せで、そのためにボールトン家との繋がりが絶たれないようローレンスの妻になる覚悟を決めたのだ。結末を知ってからの2回目以降、このシーンは涙無くして観れなかった。

 

  • ウィリアムを訪ねて来た創業者のトーマス(凛城きら)に、応接室で待つよう伝えるブリンクリー(鷹翔千空)だったが、「ブロッコリー、とか言ったか」「畑に埋めてやる」と強行突破され、続いてシャーロット(愛未サラ)からは「茹でてサラダにされちゃうわよ」ローバック(秋音光)からは「不味そうだ」と畳み込まれる。ブリンクリー、一番まともなのに不憫過ぎる。(とか言いながらこの場面めちゃくちゃ笑ってた)
  • 商談相手のイングリッド(水音志保)が帰ろうとしたところで、「「え!まだお話が終わってませんのに!!」」と息ぴったりなトーマスとウィリアム。経営方針は噛み合わないけど、やっぱり親子なんだな〜と笑ってしまった。
  • シャーロック・ホームズのロイヤルイタリアンオペラのシーンで、見よう見真似で踊るマイクロフトばっかり双眼鏡越しに観ていたくらい「たどたどしく踊るりんきらさん」が可愛らしくて好きなので、まさか今回も観れるとは思わなかった。大感謝。
  • ナンバー中、態勢を崩したトーマスをブリンクリーが支えるも、ウィリアムから肩を叩かれた途端に手を放しトーマスが倒れ込む一連の流れ、ブリンクリーはウィリアムにしか忠誠を誓っていないことが伝わって来て大変良かったです。
  • あと気になったのはイングリッドは何のお店のオーナーなのか。トーマスが鼻の下を伸ばすほどの美人で、「この街の殿方は皆さんお越しですよ」とトーマスを誘い、更にはトーマスがウィリアムを「お前も隅に置けないな」と茶化すってことはキャバレーかな。キャバレーでずっとおどおどしてるウィリアムしか想像できなくてにっこりした。

 

  • 頭取室にやってきたエドワードの顔を見るなり、ローレンスと瓜二つでびっくりしたのか「はっ…!」と声を出してしまい慌てて口を塞ぐブリンクリー。可愛いかよ。
  • エドワードとウィリアムのやりとりからも、ウィリアムの真面目さと誠実さが伺えて大変良かった…流石はちゃらんぽらんな父に「一本気な性格」と言わしめる男。

 

  • ウィリアムとの交渉を終え帰って来たエドワードは、キャサリンに兄との婚約を解消すべきだと話す。しかしキャサリンは頑なに婚約は解消しないと言う。この土地にいられなくなるのならば、せめて人だけでも一緒にいられないかしらと。
  • そこでキャサリンは、小さいころ3人で洞窟に探検に行った話をする。蝙蝠にびっくりして1人逃げてしまったローレンスと、足をくじいてしまったキャサリンをおぶって帰ったエドワード。「あなたは私のお守り役?守ってくれて、ただそれだけ?」とキャサリンは震える声で訴える。
  • あなたにとって私はいつまでも守るべきか弱い幼馴染で、それ以上の存在ではないの?私を1人の女として愛してはくれないの?という訴えなのだけど、ここでもエドワードはキャサリンの真意に気付かず、落ちぶれた貴族の女が娼婦になる話とかしちゃう。(火に油を注ぐな)
  • 「何が不幸か、何が幸せか、あなたにおわかりになって!?」と叫ぶキャサリンにとっての最大の不幸は、エドワードとの繋がりが絶たれること。彼女に残された最善手は、義姉としてエドワードの家族となり、エドワードの帰る場所になること。
  • 両想いなのにここまで拗れてしまうと本当にしんどい…これが愛の地獄…ローレンスが身を引いたら全ては丸く収まるけど、ローレンスはローレンスで純粋にキャサリンを愛している訳だから何も悪くはないのよな…。

 

  • ボールトン家の居間に通されたリチャードとヘレン。ジョージの重々しい喋り方をを真似するリチャードに、「似てる!」とはしゃぐヘレンが仲睦まじい。
  • そこにローレンスが現れ、3人でソファに掛ける。おかしな調子で笑いかけてくるローレンスに、ふたりが「こいつ、大丈夫か…?」という顔をしながら愛想笑いを返すのが可愛い。
  • リチャードが「いっそ死んだ方が楽な時もありますからね」と死ネタをぶっ込んだ直後、ローレンスがソファで死んだふりをして腰を抜かすふたり。「冗談だよ~」と起き上がるローレンスに、221Bでワトスンとハドスン夫人を翻弄する退屈ホームズが重なってしまった。
  • ローレンスの話を聞いて、エドワードが当主になり金を用意するために壺を売ってくれるんだと完全に勘違いしたリチャード。壺を手に取り、そのままヘレンに熱いキスを送る。壺もまさか美男美女に抱きしめられながら熱く長いキスを誰よりも近くで見る羽目になるとは思わなかっただろうに。
  • この後の壺キャッチ、4日ソワレ、5日マチネ、5日ソワレの3公演とも成功していて、ひばりちゃん偉い!!!ってなった。ひばりちゃんは宙組の名捕手です。
  • ローレンスにはヘレンを「友人」と紹介していたリチャードだったが、エドワードにはヘレンを「フィアンセ」と紹介する辺りめちゃくちゃ現金な奴だし、それですっかり上機嫌になるヘレンの純粋さが眩しい。そしてエドワードです、と自己紹介をしながらヘレンが抱えていた壺を回収する姿がシュール。
  • エドワードが当主になるどころか、借金を返すために何もかも売らなくてはならないと知ったリチャードが、恋人との今生の別れのような声で発した「壺ぉ……!」にも笑った。
  • ローレンスがなぜそこまで穀物相場に入れ込んでしまったのか、真実を知りたいと立ち上がるエドワードに、「君は顔を知られているだろうから、僕が動こう」「こう見えても情報部の将校だからね」とヘレンを連れて颯爽と街に出るリチャードの姿は完全に『恋』だった。ここまで徹底的に「一番は金」だったのに、目の前の友人が困っていたら自分に利益があるか否か考える間もなく手を差し伸べる姿を見せて来るなんて…こんなの好きになっちゃうよ…。

 

  • 街角でトーマスを呼び止めたウィリアムが、ボールトン家の土地を手に入れる為にローバックと組んでローレンスを嵌めたことを責める。「僕の目を見てください」と詰め寄るウィリアムに、「意外と小さい目をしているんだな」と誤魔化すトーマスが苦しい。
  • そこに「トマちゃ~~ん!」とシャーロットが黄色い声を上げて現れ、気まずい空気が流れる。ウィリアムが「全部見なかったことにするので、もう行ってください……トマちゃん」と吐き捨てる辺り、水に流す気はなさそう。最後にぼそっと「母さん…」と言って去るところで、奔放な父のせいで苦労する母を見て来たんだろうなと想像できる。

 

  • 翌朝、雉撃ちに出かけるエドワード。そこに遠乗りに出ていたキャサリンも現れる。最初はよくこんな時に娯楽をする気分になるな…と思ったが、この領地での最後の思い出作りに出掛けたのだと思うと納得。
  • 序盤のグリーンのドレスも素敵だったけど、遠乗り用のパープルのドレスもとっても素敵。潤花ちゃんには濃くてハッキリした色が似合うな。
  • エドワードから僕を驚かせたら大したもんだと言われたキャサリンは、悪戯っぽく笑った次の瞬間、銃口エドワードに向ける。もちろんキャサリンは冗談のつもりで空の銃を向けたのだったが、エドワードは絶対にやっちゃいけないことだとキャサリンに激怒。
  • 「馬鹿な新兵がふざけて怪我をしたなんて話が五万とあるから」と言い過ぎたことを謝るエドワードだったが、キャサリンは「私は馬鹿な新兵以下…」と余計にショックを受けた顔をする。
  • しかしその後、突然エドワードに抱きつくキャサリン。物事の善し悪しも判断できないと思われているなら、どうせエドワードに軽蔑されているならいっそのこと、と開き直れたからこそ出来たハグ。
  • きっと地獄に堕ちるわ、もう二度としません、と取り乱すキャサリンに、遂に本心を話すエドワード。あなたとなら地獄に堕ちても構わないとキャサリンは懇願するが、「ローレンスを殺すも同じ、君にできるのか」と問われ俯いてしまう。
  • 地獄に堕ちる覚悟はあっても、ローレンスを傷つけることはできないキャサリンエドワードとの繋がりを絶たないためにローレンスとの婚約を受け入れたとは言え、ローレンスへの情もちゃんとあるとわかって安心した。
  • でもどうやって戻るというの、というキャサリンに「誰にも悟られず、心に抱きしめる」と返すエドワードが辛い。この状況で頑なにキスをしないのは、兄への精一杯の誠意だったのか、キスをしてしまったらタガが外れてしまいそうだったからか。

 

  • 張り詰めた空気の中現れるヘンリーに、どれだけ観るものの心が救われたか。本当にシリアスとギャグの塩梅が最高。
  • 雨宿りをさせるため、エドワードとキャサリンを家に招いたヘンリー。妹のレイチェル(栞菜ひまり)に「何か温かいものとか、飲むものないの?」と聞くも「お湯ならあるよ」と返され、「そんなのダメだよ!わからないのか、この馬鹿!」と怒るのだけど、怒ってる声もちょっと舌足らずで怖くないのよね。
  • そしてレイチェルの少したどたどしい話し方が童話から出てきた女の子って感じで本当に可愛いの…抱きしめたいわこの兄妹。
  • そして兄妹の父・ジェラルド(穂稀せり)は、前当主から譲り受けた領地の採掘権ををエドワードに返す。炭鉱開発でこの土地を変えたくなかった前当主は、村人の生活に使う分だけ掘ることを許していた。交渉の切り札を手に入れたエドワードとキャサリンは屋敷に戻る。
  • 去り際に「お礼よ」とキャサリンが身に着けていたイヤリングを外してレイチェルに渡すシーンは、キャサリンの優しい一面が描かれていた。リチャード然り、人には良い側面も悪い側面もあるのを描いているからこそ、一見身勝手に思えるキャラクターにも愛着が湧くんだなと思った。

 

  • ボールトン家の領地が石炭の鉱脈であることを知ったウィリアムが、ブリンクリーを連れてボールトン家を訪れる。
  • 二人掛けのソファにドカッと座る不機嫌そうなリチャードと、ソファの隅に追いやられ、脚をぴったり閉じ、怯えた表情のブリンクリーの構図よ。どこまでも不憫なブリンクリー。
  • ウィリアムを完全に敵認定したリチャード、初対面なのに握手を求められても無視、挙句「おい!冗談じゃないよお前!」「あ~~~もう我慢ならないなこいつ!!」「(誰の尻ぬぐいをするんです、に対して)お前の汚い親父のだよ」と暴言吐き放題で笑ってしまった。名前を覚える気が全くない。
  • ウィリアムから、抵当が設定される前に採掘権があったことを証明するよう言われ、ジェラルドから譲り受けた採掘権を提示するエドワード。水戸黄門みたいだな。

 

  • エドワードはウィリアムから新たに融資を受け、ボールトン家の屋敷を「ボールトンキャッスルホテル」として改装する。この領地の姿を変えず、使用人たちの雇用を守り、ローレンスが作った借金を返済しながら、リチャードの夢まで叶える一石四鳥なプランだった。ご都合主義好きには堪らない展開である。
  • ローレンスはキャサリンに変わらない愛を語りながら、自分の元から去る選択肢も提示しているあたり、エドワードとキャサリンの本心に気付いているし、それに対して「エドワードを愛しているけれど、私が妻になると誓ったのはあなただけよ」と返すキャサリンも誠実で残酷だなと思った。
  • リチャードがローレンスに城主としての挨拶を頼みながら「顔が同じだからどっちでも良いんだ」と冗談を言ったり、ウィリアムに「ウィリアム!お前の親父さんが居間で酔っぱらって大変だ」と声を掛ける辺り、ホテルのオープンまでに皆と仲良くなれたみたいで安心した。(親なの?)

 

  • ヘンリーとキャサリンの「お連れ様がお待ちです」「言葉遣いが変わったのね」「教えられた言葉以外は、ぶっ飛ばされるでございます」「ジョージに?」「左様でございます」のやりとりが微笑ましいのと、ヘンリーがどこまでも空気の読めるハッピーボーイで最高。
  • 1人テラスにいたエドワードに会いに行くキャサリン。身に着けていたペンダント(グリーンのドレスの時も身に着けてた)を渡し、何かあなたの物をくださいと言う。エドワードは「インドに行ったときに買ったものだ、兄は知らない」と人差し指に着けていた指輪をキャサリンの右薬指に贈る。
  • エドワードはそのままキャサリンの手のひらにキスを落とすのだけど、手のひらへのキスは「あなたを所有したい」という「懇願」を意味する。ローレンスとキャサリンの幸せを願う気持ちとキャサリンを愛する気持ちを一生抱きしめながら、エドワードは生きていくんだろうなと思った。
  • あと、キャサリンエドワードに贈ったペンダントが、雪組CHで冴羽がアルマ女王に託したペンダントと同じものの様な気がするのですが、いかがでしょうか有識者(だとしたら男女間を行き来し過ぎなのではあのペンダント)

 

  • ヘレンとの結婚式には来てくれよ、で下手に捌けながら隣のヘレンを見て悶絶してるリチャードが一番可愛かった。ナイスバカップル、お幸せに!!
  • そして口には出さないけれど、エドワードが誰よりもこの土地を愛していることを理解しているジョージ。エドワードを大切に想う人たちによって、エドワードの故郷がこれからも守られていく事に心が温かくなった。

 

 

アクアヴィーテ!!

  • 冒頭、センター分けで現れたなるくんに映像で何度も観た大劇場の桜木さんが重なって感情が爆発した。しかも配信・収録に合わせて12月4日ソワレ限定なのかと思いきや、5日のソワレもセンター分けになってて瀕死。105期怖い。
  • アルカミストSは大劇場では専科の英真なおきさんだったので、りんきらさんがやるのかな?と思っていたらまさかのすっしー組長!デリシューでもチョコレートの妖精だったし、最近すっかりティムバートン枠ですね。(最高です)

 

  • 幕が上がって、カウンターチェアに腰かけるウイスキーキングこと真風涼帆様の神々しさたるや。そしてドンピシャで当ててくる「イエ~~~~~~~~!!!!!」に全身の血がブワッと沸き立つよね。
  • そしてフワッと跳びながら前に出てくる桜木さん、シャンパンゴールドのお衣装もお似合いで最っ高!今世紀一番格好良い芋掘りダンスを生で観れたので、2021年に未練はありません。
  • 下手から桜木さん、潤花ちゃん、もえこちゃんの並びでピョン!とカウンターを降りてくるところが好き過ぎて、脳内でGIFファイルにした。
  • というかこれで半分しかいないって本当??と思うくらいに、熱気も声量も凄くてビックリしてしまった。宙組の未来は明るいね。
  • 2小節に1回のペースでウインクをばちぼこ飛ばす桜木さんは単体でも相当心臓に悪いのだけど、その斜め後ろで大人なねっとりウインクを飛ばすりんきらさんも視界に入って心臓が止まるかと思った。

 

  • 続くスーパー潤花タイムが最高〜〜〜!!!爆竹拍手が鳴り響く会場に、みんな潤花ちゃん好きだよね、わかる〜!ってなってた。
  • あと第一幕から思っていたのだけど、潤花ちゃん大劇場の時よりも痩せました…?ウエスト周りとふくらはぎがより一層華奢になったような。十分細いから、いっぱいご飯食べてねと田舎のおばあちゃんの気持ちに。
  • それと、眉をハの字にして笑うりずちゃんの笑顔が好きだなぁと改めて思った。唇を尖らせたり、キュッと口角を上げてみたり、笑顔にも沢山のバリエーションがあるりずちゃんが素敵。

 

  • 続くビースト。赤メッシュ鶏冠ヘアーまで似合ってしまう桜木さんに「好き〜〜〜!」と心の中で絶叫した。顔が好きだから何したって格好良い。全面降伏です。
  • 桜木さんのツンデレ、ビィ〜スト〜〜〜 の言い方が兎に角癖なので、頼むからTCAは別箱も音源化してください。これで救われるヲタクの魂がある。
  • キキちゃんのラムページは例えるなら"妖艶な黒豹"と大人なイメージだったのだけど、桜木さんのラムページは"元気いっぱいの赤ちゃんライオン"って感じでエネルギッシュで可愛い〜!
  • と、完全に油断していたらロフティドリームのきよちゃんのふくらはぎにチュッチュとキスをしたので、そうだこの人ついこの間までレザンちゃんだったじゃない…と正気に戻った。

 

  • スモーキーナイト冒頭でりせなるの膝に腰掛けるすっしー組長の画、めちゃくちゃ強くて好き。
  • 潤花ちゃんの健康美な身体にガーターベルトが最高に似合うのよ。もう何かにつけて潤花ちゃんにはガーターベルトのお衣装を着て欲しいよ。
  • 潤花ちゃんがカップをぶん投げた後、キャッチするのがひばりちゃんで笑ってしまった。第二幕でも名捕手っぷりを遺憾なく発揮。

 

  • ルファインド・テイストの光るステッキは何回観てもSexyZoneの『Miss Mysterious』を思い出してしまうジャニヲタ。
  • 女装したこってぃの隠しきれない雄みが最高だった。
  • この白にレオパード柄のお衣装大好きなので、桜木さんがこのパートいっぱい出てくれて眼福でした。大感謝。
  • 冒頭のひばりちゃんとのデュエットダンスも、ひまりちゃんとのデュエットダンスも素敵だったな。桜木さんが慈しむような瞳と、それに応えるかの様に儚い表情になる娘役に、ふたりの物語が垣間見えるよう。
  • ウイスキーが、お好きでしょ」で滝汗を流しながら涼しい顔をしている桜木さん本っ当に好きでして…特に5日のソワレの汗の量は尋常じゃなくて、額から次々頬に流れ落ちてくる汗粒を、手のひらで拭う姿が完全に癖でした。
  • そしてアクアヴィーテも一緒に踊りたいし、双眼鏡で桜木さんも観たかったわたしは、右手にグラス、左手に双眼鏡のスタイルになりました。我こそは強欲な壺。

 

  • ウイスキーボンボンの曲調がとっても好きなのだけど、こってぃがキラッキラで良かったです。
  • ターストでは真風さんの顔に煙草の煙を吹き掛けるもえこちゃん、最高にセクシーでしたね…。大劇場と変わらず秋音さんがミマなのも素晴らしかった。
  • あとこの薄暗い中、目を離しても脚の長さでどこにいるのかすぐわかるもえこちゃんは流石過ぎた。

 

  • ヴィッツラ、デリシューで息ぴったりだったずんぱなが続く響でも魅せてくれました。"ソウルメイト"という言葉はこのふたりのためにあったのではないかと思うくらい、肉体を超えて魂までぴったりと寄り添っているかのようだった。
  • 特にそう感じたのはリフトで、桜木さんが潤花ちゃんを抱えた瞬間に、潤花ちゃんの個体としての重さが全く無くなって、まるで桜木さんの手と同化してしまったかのように見えた。
  • これ以上上手い表現が見つからないのだけど、とにかく今まで見てきたダンスの中で一番衝撃的だったし、会場全体が一瞬も見逃すまいとふたりをじっと見つめていたのを肌で感じた。

 

  • 響で呆けていたら、初々しい亜音くんとひばりちゃんが登場して我に帰った。
  • 黒燕尾の桜木さんがするニチャア笑いが好きなんだけど、なんかもっと可愛らしい形容はできないものか…でも"ニチャア…"なんだよな。
  • 真風さんのデュエダン新衣装、ピーチピンクに黒のアクセント、ジャケットの裾はたっぷりのプリーツがはためき、胸元には薔薇のブートニア…と完全にPEACH!の中島健人正装ver.で最高なんですよね。(SexyZoneのヲタクにしかわからない)
  • 潤花ちゃんのお衣装がドレスじゃなくてショートパンツなのも最高に癖に刺さり、衣装担当を調べたらやっぱり有村先生でした。(娘役のボディーラインが素敵だな…と思う時のお衣装は高確率で有村先生)(わたし調べ)

 

  • パレードでゆっさゆっさと3番手羽根を揺らしながら出てきた桜木さんを観て笑顔になったわたし、潤花ちゃんと顔を見合わせながら満面の笑みで前に出てきた時は叫びそうになった。ずんぱな、尊いが過ぎる…!
  • そして幕が閉じるギリギリまでサンバステップやら足上げステップやら、誰よりも元気いっぱいな姿を見せてくれる桜木さんに、この方を好きになって本当に良かったなぁと改めて思うのでした。

 

 

おまけ

遠征の楽しみと言ったら美味しいごはん。今回は、会場やホテルからのアクセスが良いか、且つおひとり様でも入りやすいか(カウンター席があるか)を念頭に、事前にお店を知べておきました。結果、どのお店も美味しくコスパも◎だったので、福岡遠征の機会があればまた訪れたいです。以下、お店まとめ。

 

12月4日 昼

中州川端駅から徒歩1分の「とりまぶし」さん。12時に訪れたところ1時間ほど並んだので、事前予約がおすすめ。

12月4日 夜

中洲川端駅から徒歩3分の「網元」さん。捌きたての活ごまあじが1,080円、いわし1匹の間に明太子がぎっしり詰まったいわし明太子焼きは590円と高コスパ。メニューも豊富なので複数人で利用しても絶対に楽しい。

続いて上中州にある「元祖ラーメン長浜家」へ。網元さんからは10分くらい。さっぱりめのスープだから〆にぴったり。ねぎ大盛り無料も嬉しい。

12月5日 朝昼

中洲川端駅から徒歩5分の「Stock」さんでマチネ前に腹ごしらえ。見た目からして"映え"な焼きたてパンがずらっと並ぶお洒落な店内にテンションが上がる。ただしここも人気店で30分程並ぶので注意。

12月5日 夜

福岡遠征の〆はもつ鍋と決めていたので、ソワレ後に福岡空港内の「おおやま」さんに直行。あとは飛行機に乗るだけという安心感の中での飲酒、最高です。

 

福岡県、最高ば~~~~~い!!!!!

 

『NEWSIES』10月26日ソワレの記録

最近ジャニーズの現場に行くと見学被りが続いているm.です。スタオベは中島健人、ブライトン・ビーチ回顧録松島聡ハロルドとモード生田斗真と来て、今回は田中樹。我ながら豪運過ぎない?

今回の座席は2階D列下手側。座席が横に迫り出しているためステージとの距離が近い代わりに、ステージ下手8番以降が見切れてしまう席だった。声は聞こえるけど姿が全く見えない場面もあり。でもそんなの帳消しになるくらい、本当に素敵な舞台だった…!

 

以下、あらすじと感想。ネタバレあり。

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あらすじ

舞台は1899年ニューヨーク。当時の新聞は「ニュージーズ」と呼ばれる子どもたちによって路上で販売されていた。ある日突然、新聞社「ニューヨーク・ワールド」がニュージーズへの卸値の値上げを発表。子どもたちは不当な値上げに立ち向かうべく、ストライキを決行する。

 

 

印象的なシーンと感想
  • 冒頭、ビルの屋上で眠るジャック(京本大我)とクラッチー(松岡広大)。客席を背にして眠っているのだけど、寝姿ですら京本大我のオーラを放っているので一瞬でどっちかわかるから凄い。因みに下手側。
  • きょもが『on eST』円盤で体づくりを始めたと言っていたけれど、4ヶ月程度で人ってこんなに体つきが変わるんだとびっくりするくらい、大きくて逞しい体つきだった。
  • 更には陶器のように真っ白な肌を封印し健康的な浅黒い肌にした姿は、私の知るSixTONES京本大我ではなく、新聞を売って生計を立てる17歳の少年・ジャックそのものだった。
  • 木製の貯水タンクに白いチョークで「Santa Fe」と書くジャック。今までの公演で書いてきたチョークの跡が残っているのだが、何度も何度もそこに「Santa Fe」と書いては、憧れの地に想いを馳せてきたジャックの姿が透けて見えるようでとても良かった。

 

  • 朝、新聞を仕入れるニュージーズたち。そこに新入りのデイヴィ(加藤清史郎)と弟のレス(この回は西田理人)が現れる。
  • 卸した新聞は後払いでも良いのか、余った新聞は買い取ってもらえるのかとワールドの社員に食い下がるデイヴィ。当時ニュージーズの間では当たり前になっていた不当な取り決めに対して疑問を投げかけるデイヴィは、観客の代理人的存在、或いはストーリーの説明役だと感じた。
  • そんなデイヴィだが、髪色がまさかのピンク。しかもウィッグじゃなくて地毛。加藤清史郎くんが派手髪にしているイメージ全くなかったからびっくりした。
  • 通りかかったキャサリン(咲妃みゆ)にナンパするも相手にされないジャック。咲妃みゆさんがあまりにも可愛すぎるので、こんなに顔の良い男から絡まれても毅然とした態度でいられることに説得力しかなかった。
  • あとキャサリンのお衣装が全部可愛い。色合いといいアクセントのチェック柄といい、PAMEO POSEっぽくてツボでした。

 

  • オフィスで美容師に髪を切ってもらいながら、部下と売上低迷の打開案を話すピュリツァー(松平健)。少しも時間を無駄にしたくない厳格な経営者という印象をまず抱いたけれど、しゅっちゅう顔を動かしてその度に美容師から怒られる姿はなんだか可愛らしい。
  • 松平健と言えばマツケンサンバのイメージが先行してしまうのだけど、洋装も先がくるっと丸まった口髭もとってもお似合いでした。あと当たり前だけどめちゃくちゃに歌が上手い…。

 

  • レス、新聞を売るのが上手い。咳をしながらカップルに近づき、「可哀想な孤児から新聞を買っていただけませんか…」と女性の方に声を掛け買ってもらう。
  • 可哀そうな子どもの演技をすれば新聞を買ってもらえることに気付き、学校より楽しい!と無邪気に喜ぶレスと、そんなこと言うもんじゃないと嗜めるデイヴィ。デイヴィは真面目で正義感が強いお兄ちゃん像そのもの。
  • すっかり兄弟を気に入ったジャックが売上金で夕飯を食べに行こうと誘うも、ふたりは父親の失業により一時的にニュージーズを始めただけで、家には食事を作って待ってくれている両親がいると知る。
  • 逆にふたりから家で一緒に食べようと誘われるも、そういえば仲間と約束があったのを忘れてた!と断るジャック。いつも明るく振舞っているジャックの中にも、所謂「普通の暮らし」をしている子どもに対するコンプレックスが露わになった瞬間。
  • ジャックがふたりと別れようとするも、感化院のスナイダーが現れ一緒に逃げる羽目に。

 

  • メッダ(霧矢大夢)の劇場へ逃げ込んだ3人。
  • ジャックが以前、感化院から逃げる際にルーズベルト知事の馬車に飛び乗ったこと、メッダはルーズベルト知事と面会できる間柄にあることが会話の中で出てくるのだけど、これがきちんと伏線回収される(むしろ物語のキーになる)とはこの時点では気付かず、最後めちゃくちゃ気持ちが良かった。
  • 楽屋で着替える下着姿の女性ダンサーを見て、この人たち服着てないよー!と騒ぐレスが可愛い。そしてこの時のピンク色のレーシーなお衣装姿がとっても綺麗で眼福。
  • 舞台の幕が上がると、男性客を誘惑しながら高らかに歌い上げるメッダが格好良すぎて痺れた…!メッダがハイヒールを履いたまま脚を男性客の太ももに掛けるところなんて堪らない。そこ代わってください。
  • プライベートボックスで独りメモを取りながら観劇(取材)をしていたキャサリンを見かけ、「また会ったね、運命かも」とすかさず隣に座るジャック。そうかも!とならないどころか死ぬほど嫌な顔をするキャサリンは魂が強い。
  • 上演中にも関わらず言い争うジャックとキャサリンに、「2人ともタダ見なんだからちゃんと観なさい!」と注意するだけで追い出さないメッダは寛大。
  • 注意されたあと、おもむろに新聞と鉛筆を取り出して何かを描くジャック。描き終わると座席にそれを置いて去っていく。そこにはキャサリンの横顔が描かれていた。
  • キャサリンがそれを手に取った瞬間、プライベートボックス背景のカーテンが開いてジャックが描いたキャサリンが大きく映し出される演出がドラマチックで宝塚っぽいと感じた。
  • 幕が上がる前に、ジャックが舞台背景を描くほど絵が上手いという設定がメッダとのやりとりの中で明かされているので、このくだりもスッと入ってきた。設定の開示と伏線の回収が鮮やかで無駄がない。
  • あと、タイタニックのジャックも貧しいけれど絵が上手いことがきっかけで高貴な育ちの娘から好意を抱かれるので、やっぱり絵が上手いって強カードなんだな…と思うなどした。

 

  • 翌朝、新聞の卸値が100部60セントになることが突然発表され、ざわめくニュージーズたち。何の冗談だと先陣を切っていつも通り50セントを出したジャックだったが、60セント出せと跳ねのけられてしまう。そこでジャックは、ニュージーズの不当な扱いに異を唱えようとストライキを決行する。
  • 朝の騒動を知ったキャサリンは、ニュージーズの権利を守るためのストライキに賛同し、取材がしたいとジャックに申し出る。
  • キャサリンは名前を聞かれ、記事を書く時のペンネームで答える。なぜ本名を明かさないんだろう?と引っかかっていたらここも伏線だった。

 

  • 翌朝、歌って踊りながら赤いペンキで新聞に「S」「T」「R」「I」「K」「E」と書き、それを貼った壁の前で記念撮影。ストライキ決行前に和気藹々としていて微笑ましい。
  • しかし仲間の中から裏切り者が3人現れ、ワールド社の言い値で新聞を買ってしまう。そんな3人に対し、「金で雇われたんだろう、でもここで仲間割れをしたらピュリツァーの思う壺だ、団結しなきゃ」とジャックが語り掛ける。ジャックの思慮深さと優しさが垣間見えるシーン。ジャックの言葉に心を動かされた3人は買った新聞を返却する。(一人は地面に叩きつけていた、ロック)
  • そうしてワールド社側との乱闘が始まったところに警官とスナイダーが現れ、クラッチーが感化院に連行されてしまう。
  • 松葉杖をつくクラッチーから松葉杖を取り上げ、松葉杖に貼られた「STRIKE」の張り紙を破り捨て、暴力を振るうスナイダー。いっそ清々しいほど嫌な奴。

 

  • クラッチーに助けを求められるも、ジャックは何もできなかった。自分が得意げに仲間を引き連れてあんなことをしたからクラッチーは傷ついてしまった、自分を知る人間のいない遠い土地に逃げてしまいたいと、独り屋上でサンタフェを歌う。
  • 全てを諦めたかのように涙する儚い表情と、叶わぬ夢に焦がれるような力強い歌声に、ジャックの葛藤が現れていてとても良かった。圧倒的顔面美と圧倒的歌唱力が遺憾無く発揮されていた。最高。
  • ジャックの心情に引きずり込まれて観ている側も体力を使うシーンなので、ここで第1幕が終わるのは納得。そのまましばらくはジャックの涙の余韻に浸っていた。

 

  • 翌日、キャサリンが書いたストライキの記事が一面に載り、ヒーロー気分のニュージーズたち。有名人になったら何を買おう?有名人は何でもタダでもらえるんだよ、という少年たちのやりとりに首をかしげるキャサリンが可愛い。
  • ここでキャサリンがレス(子役)の隣に腰かける場面があるのだけど、顔のサイズが一緒でびっくりしてしまった。きょもと並んでもめちゃくちゃ顔が小さいな~とは思っていたけど、まさかリアル子どもサイズとは。お見それしました。
  • ニュージーズたちが軽快にタップダンスをする姿を見て、たどたどしく真似してみせるキャサリン。周りが誰もノッて来ないので、も~!とプリプリしながらスカートをたくし上げて思いっきりタップをする姿がとっても可愛かった。

 

  • 場面は変わって夜、感化院。大きなネズミが這い、1つのベッドで3人の少年が眠るような劣悪な環境の中、蝋燭の火を頼りにクラッチーはジャックに手紙を書く。
  • 手紙の結びで、「僕の親愛なる…友達、いや親友、いや兄弟」と横線を引きながら書き加えていくクラッチーからは、ジャックへの敬愛しか伝わってこない。助けてもらえなかったことを全く恨んでいない、真っ直ぐなその姿が泣ける。
  • クラッチーの歌声を聞いてうるさいと怒鳴りに来るスナイダー。どこまでも嫌な役。そのまま上手でセットチェンジが終わるまで巨大ネズミとスナイダーが戦っているのは面白かった。

 

  • メッダの劇場で新しい舞台背景を描いているジャック。そこにデイヴィ、少し遅れてレスとキャサリンが現れる。
  • ストライキにはもう参加しない、と頑ななジャックを前に、ヒーローになってモテモテになった、サリーという彼女が出来たと得意げに話すレスが無邪気で癒される。
  • デイヴィはジャックに、僕たちは負けたんじゃないと訴える。そしてストライキの輪を広げるために、各地のニュージーズをメッダの劇場に呼んで集会を開こうと提案する。
  • メッダは集会所として劇場を貸すこと快諾、更にはジャックに「他所へ行きたいから出て行くのと、現状から逃げるために出ていくのは違う。逃げるために出て行ったら、あんたの居場所はもうどこにも見つからない」と諭す。メッダのジャックを想う気持ちが透けて見えてジーンときた。
  • そうして、ジャックは再びピュリツァーと立ち向かう決意をする。

 

  • ピュリツァーのオフィスを訪ねたジャックが、ピュリツァーに明日の集会で演説をする時間を与えようと得意げに提案する。しかしピュリツァーは、金を受け取ってストライキを中止させろ、さもなければ全員感化院送りだと脅す。
  • 更にその場にはキャサリンもおり、ピュリツァーの娘であることが判明。ジャックは絶望の中、古い印刷機の上で眠るしかない冷たい地下室に幽閉されてしまう。

 

  • 翌日、ブルックリンなどニューヨーク市中のニュージーズがメッダの劇場に集結。時間になってもジャックが現れず、代わりにデイヴィが集会の音頭を取る。
  • やっとジャックが現れるも、ピュリツァーが2年間は価格を据え置いてくれると約束してくれた、だからストライキ反対に投票してくれと言い出し大ブーイング。

 

  • ジャックが寝泊まりする屋上を訪れたキャサリン。そこで、ジャックが描いた感化院の様子を目にして愕然とする。
  • 帰ってきたジャックは、キャサリンが勝手に絵を見たこと、ピュリツァーの娘であることを隠していたことに対して怒る。キャサリンは騙すつもりはなかった、名前も記事を書く時に使っているペンネームを教えただけで嘘をついていた訳じゃない、それにあなただって本名を聞いてくれなかったじゃない!と逆ギレ。
  • ぶん殴ってやる!と拳を握りしめ、腕をぶんぶん振り回すキャサリンに、やれるもんならやってみろよ、ほら、と頬を殴るよう挑発するジャック。あ、この流れは来るな…と察したところでキャサリンがジャックの唇を奪う。
  • こんな失礼なやつ大嫌いよ!と言っていた威勢の良いヒロインが突然キスする流れ、どこの花男だ~~~と思いながらキュンときた。お約束展開ってやっぱり良いよね。
  • その後、まだやれることはある。ストライキを他の児童労働者にも広げよう、そのためにビラを作るの。私が文章を書いて、あなたが絵を描けばいいわ。とてきぱき話を進めていくキャサリンに、「待って、さっきのは、何…?」とキスの意味を確認するジャックが不器用全開で可愛い。
  • その後キャサリンを抱きしめキスをするジャックが、体格差も相まってめちゃくちゃに"男"って感じで大変良かったです…SixTONESの中にいたら姫なのにね…やっぱり男なんだね…。
  • ただこのシーンだけで3回もキスしたのには笑った。めちゃくちゃキスするやん。

 

  • 真夜中、ピュリツァーのオフィスに忍び込み、地下にある古い印刷機ストライキのビラを刷っていく。
  • キャサリンが印刷技術を持つ大手新聞社の御曹司たちを連れて来るのだけど、このラインナップの中でキャサリンを射止めたジャック、最高過ぎない?やっぱり人は心なのよ。
  • 動き出した印刷機から実際にビラが出てくる仕掛けには驚いた。どういう仕組みなんだろうとまじまじ見てしまったよね。
  • ニュージーズたちによる息の合ったダンスが圧巻。宝塚の男役群舞とはまた違った、荒々しくて力強いダンスの良さに気付かされました。

 

  • 翌朝、電話が鳴りやまないピュリツァーのオフィス。ニューヨーク各地の児童労働者がストライキを起こしたため、事の発端となったピュリツァーへの問い合わせが殺到していた。
  • ジャックはピュリツァーから渡された札束を返し、再度交渉をする。100部50セントのままでは採算が取れない、間を取って55セントにしようと提案するピュリツァーに対し、なら売れ残った新聞は全て買い取るんだ。売れ残った新聞を買い取ってもらえるとなれば、皆今より多く新聞を卸して売ろうとするはずだ。それこそ公平だと返すジャック。
  • 交渉成立で掌に唾を吹きかけて差し伸べるジャックと、嫌々ながらちょこっとだけ唾をつけて握手をするピュリツァー。敵役として描かれていたピュリツァーが、和解のシーンで観客の笑いを取る演出が良いなと思った。
  • 劇中で度々出てくる「唾を吹きかけた手で握手をする」慣習を知らずハテナだったのだけど、調べたところ古くから伝わる子どもの約束の儀式だそう。
  • 最終的にピュリツァーから絵の才能を買われ、新聞で絵を描かないかと誘われるジャック。子どもとしてではなく、対等なビジネスの相手として扱われていて、この握手の意味を感じた。

 

  • いつもの場所で新聞を卸すニュージーズたち。
  • そこにキャサリンとメッダに連れられルーズベルト知事が現れる。ジャックが描いた絵によって感化院の現状を知った知事は、感化院の閉鎖を決定。子どもたちを不当に収容したスナイダーは逮捕すると告げた。
  • クラッチーが解放され、喜ぶニュージーズたち。知事に許可をもらってスナイダーに手錠をかけたクラッチーが、松葉杖をつきながらも思いっきり飛び蹴りしたのはスカッジャパン。というか松岡広大さんの身体能力どうなってるん??
  • 旅に出ようかなと言い出すジャックに「ニューヨークになくてサンタフェにあるものって何?砂嵐?」「ニューヨークには仲間がいるよ!」と笑いながらここにいてよ、と訴えるニュージーズたちに泣けた。
  • その上、「あなたはもう一枚エースのカードを持っているわ!」と手を広げるキャサリンが最高過ぎて。自分をエースのカードだと言い切れるの凄くないですか、愛を確信していないとこんなこと言えないよね。もう本当に堪らなく可愛い。
  • 抱き合ってキスをするジャックとキャサリンを指差して、幼いレスが騒ぐのも微笑ましい。レスは終始場を和ませる天使だった。

 

  • 最後、パレードの動きがまんま宝塚で大興奮。一礼したキャストさんたちが「ハ」の字に並んでいき、松平健さんが一礼し終わったところで曲が止み、別の曲が始まったところで0番の奥に立つきょもにスポットが打たれる。
  • その瞬間きょもが背中に大羽根を背負っているような錯覚を覚えた。実際はジャックのボロボロの衣装のままなのに、キラキラ輝いて見えた。これがスターかぁ…と息を飲んでしまった。
  • カーテンコールはスタンディングオベーション。もう一度出てきたきょもが、ダーッと上手に走って行ったと思ったら、助走をつけてバク転をするフリをする。可愛い。綱引きのパントマイムをしながら下手へ捌けて行き、最後の最後で超キュートなアイドルの顔も見れて大満足でした。

 

 

おまけ

開演前、突然壮大な鐘の音が鳴り始めたと思いきや「本日はご来場いただきありがとうございます。ジャック役の、京本大我です。皆様に、お願いがございます…」と感染予防対策に関するアナウンスが。

その効果か、今年入った現場で一番客席内が静かだった。そりゃあきょもから直々にお願されたら、ヲタクは皆黙るよね。ぜひ他の劇場でも真似して欲しいな~と思いました。